中西大介
中西 大介(なかにし だいすけ、1965年8月14日 - )は、公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)の元常務理事、公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(Bリーグ)の元理事。
経歴
[編集]東京都立駒場高等学校[1]、神戸商船大学(現神戸大学海事科学部)卒業[2]。株式会社ナガセの運営する東進ハイスクールの映像配信、衛星事業を経て[3]、1997年にJリーグに入局した[4]。主にJリーグ中継の権利販売を担当[5]。2002年FIFAワールドカップでは札幌ベニューのマネージャーを務めた[5]。
2005年、ヒューマンリソースディベロップメントグループに異動[5]。復帰後は企画部や事業部でアシスタントマネージャー、マネージャーなどを務め、2010年に事業戦略室室長、2011年に競技・事業統括本部長に就任[1]。
2012年5月からJリーグ理事[6]、2014年1月からJリーグ常務理事を務め[7]、Jリーグの2シーズン化[8]やJリーグのアジア戦略[9]などを推進した。その一方で、中西らが推進した2ステージ制に関しては、Jリーグの各クラブのサポーターから移行に至る経緯が説明不十分であるとして、反発を招いた[10][11]。また、2016年にはパフォーム・グループが運営するDAZNとの放映権交渉で中心的役割を担ったが[12][13]、最終段階で仲介役の広告代理店を交渉の場から外し、手数料の支払いを拒否するなどのビジネス姿勢が問題となった[1]。
2015年9月から2017年には公益社団法人[14]ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ (JPBL / B.LEAGUE) 理事を務めた[15]。
不祥事
[編集]2017年6月27日、部下の女性に対する長期にわたるセクシャルハラスメント行為や、職員に対するパワーハラスメント行為が明らかとなり、本人からの申し出によりJリーグ常務理事を辞任した[16][17][18]。またBリーグ理事、Jリーグ関連会社役員など全ての役職も退任した[19]。
Jリーグの調査によれば中西は、2015年から2016年にかけて職務中・職務外に関わらず、複数の女性職員に対して食事や映画に誘い出す行為、メールを送り付ける行為、一般的女性の感覚において不快感を持たれるような行為を繰り返していたといい、コンプライアンス部門への通報により2017年6月に事態が発覚[17][20]。弁護士が通報者の女性を含む複数の職員、中西に聞き取り調査を行い、事実が確認された[21]。
脚注
[編集]- ^ a b c “J中西理事“セクハラ辞任”複数女性職員が訴え 放映権交渉巡る疑惑も”. スポニチ Sponichi Annex (2017年6月28日). 2017年6月29日閲覧。
- ^ “《スペシャル対談 前編》Jリーグの新しいあり方に向かって~戦略PRでJリーグの位置づけを変えるために~”. サッカーキング (2015年4月30日). 2015年6月6日閲覧。
- ^ “2時台のゲスト Jリーグ理事の中西大介さん”. ニッポン放送「上柳昌彦・山瀬まみ ごごばんフライデースペシャル」 (2013年8月7日). 2017年8月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年6月27日閲覧。
- ^ “中西健夫ACPC会長連載対談 Vol.02 中西大介(日本プロサッカーリーグ理事)”. ACPC. 2015年6月6日閲覧。
- ^ a b c “中西 大介 【スポーツマネジメント】 就活応援講座特別セミナー”. ヒューマンアカデミー. 2014年12月13日閲覧。
- ^ 『理事退任・追加選任のお知らせ』(プレスリリース)日本プロサッカーリーグ、2012年5月8日 。2014年4月29日閲覧。
- ^ 『第五代Jリーグチェアマンに村井満が就任 新理事・監事・特任理事一覧』(プレスリリース)日本プロサッカーリーグ、2014年1月31日 。2014年4月29日閲覧。
- ^ “【キーマン・中西大介氏インタビュー】混迷のJリーグ改革案。2ステージ制から1ステージ制へ戻す可能性はあるのか?”. フットボールチャンネル (カンゼン). (2013年11月11日) 2014年4月29日閲覧。
- ^ “インタビュー:Jリーグ・中西大介理事に聞く(1)”. Goal.com (2013年12月24日). 2015年4月29日閲覧。
- ^ “[緊急インタビュー]Jリーグ、2ステージ制導入の真意を問う 中西大介(Jリーグ競技・事業本部長インタビュー)”. サッカーキング (2013年9月16日). 2017年6月27日閲覧。
- ^ 宇都宮徹壱 (2013年9月24日). “Jリーグ2ステージ制復活の功罪 未来のために今すべきことは何か”. Sportsnavi. 2017年6月27日閲覧。
- ^ “Jリーグ幹部“ナンバー3”セクハラ辞任…DAZN契約で中心的役割”. サンスポ (2017年7月28日). 2017年6月29日閲覧。
- ^ “Jネット配信へ大転換 映像作成一任で契約/解説”. 日刊スポーツ (2016年7月21日). 2017年6月28日閲覧。
- ^ “団体概要”. 2017年6月27日閲覧。
- ^ 『新体制発足のお知らせ 〜新チェアマンには大河正明が就任〜』(プレスリリース)ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ、2015年9月15日 。2015年10月24日閲覧。
- ^ “役員退任について”. Jリーグ.jp (2017年6月27日). 2017年6月27日閲覧。
- ^ a b “Jリーグ中西理事、部下にセクハラ&パワハラ辞任”. nikkansports.com (2017年6月27日). 2017年6月27日閲覧。
- ^ “Jリーグの中西常務理事、セクハラとパワハラで辞任。女性職員に不快感を持たれる言動”. footballchannel (2017年6月27日). 2017年6月27日閲覧。
- ^ “Jリーグ・中西常務理事がセクハラ&パワハラ辞任 複数女性職員を執拗に誘う”. スポニチアネックス (2017年6月27日). 2017年6月27日閲覧。
- ^ 潮智史 (2017年6月27日). “Jリーグ幹部がセクハラ・パワハラで辞任 内部から通報”. 朝日新聞. 2017年6月29日閲覧。
- ^ “辞任した中西理事のパワハラ、セクハラを隠さなかったJリーグの覚悟”. THE PAGE. ワードリーフ株式会社 (2017年6月28日). 2017年6月29日閲覧。