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久次良町

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日本 > 栃木県 > 日光市 > 久次良町
久次良町
久次良町の位置(栃木県内)
久次良町
久次良町
久次良町の位置
北緯36度45分15.2秒 東経139度34分54.7秒 / 北緯36.754222度 東経139.581861度 / 36.754222; 139.581861
日本
都道府県 栃木県
市町村 日光市
地区 日光地区
人口
2015年(平成27年)10月1日現在)[1]
 • 合計 909人
等時帯 UTC+9 (JST)
郵便番号
321-1436
市外局番 0288(今市MA)
ナンバープレート 宇都宮

久次良町(くじらまち)は栃木県日光市の地名である。郵便番号は321-1436(日光市管区)。

概要

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元文期日光久次良村銭

久次良は、栃木県日光市の中央南部の地名である。花石町裏見滝への玄関口で知られる清滝安良沢町に隣接する。 地名は、奈良時代の一族の久次良氏(久次郎氏)に由来し、「久治良」、「久自良」、「久次郎」という表記も存在した[2]

日光開山の祖として知られる勝道上人の子孫が、上人による二荒山神社建立の後に久次良町と花石町を社家町として住み始めた。延喜4年(904年)に、大中臣清真(勝道上人の従弟で後の二荒山神社の神主)の嫡男清仁が、現在の久次良神社の前身である久次良大明神を創立した。久次良村として知られていたらしく、元文2年(1737年)には、「元文期日光久次良村銭」(寛永通寳)が鋳造されていた。後年には社家以外の民も移住していた一方で、社家一族は明治期には両町からいなくなったとされる[3]

奈良時代に、久次良一族は現在の宇都宮市徳次郎町を領地とし、日光二荒山神社を遷した智賀都神社を建立した。一説には、徳次郎とは久次良氏の外領、つまり「外久次良(外久次郎=とくじら)」が地名の由来とされ、現在でも「外鯨(とくじら)」の姓を持つ町民も存在する[4][5]

なお、徳次郎町の読み仮名は宇都宮市に編入された際に「とくじろうまち」とされたが、その後もバス停留所名などで「とくじら」と混用される状態が続いていた。2020年5月には町名の読み方を変更する手続きが始まり[6][7]、翌2021年3月1日付で正式に「とくじらまち」の読みに変更されている[8]

地理と自然環境

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日光市の中央南部に位置し、区分としては大谷川を南端とし、日光連山鳴虫山に挟まれた台地である。日光地区では比較的温暖であり、学校や住宅街や宿泊施設などが点在している。北側は山林に密接した土地であり、先住民蝦夷という説がある[9])の石鏃が近隣各地と共に発掘されたり[3]、かつて奥日光(いろは坂以上)には分布しないとされていたニホンイノシシ(山鯨)も[10]、実際は明治中期まで中禅寺湖男体山)付近に生息していたとされ、徳川の時代までは清滝や細尾と並び久次良一帯にも分布していたとされる[11][12]。とくに夜間には野生動物が頻繁に山沿いの住宅街にも現れ、ホンドギツネホンドテンニホンジカホンドダヌキニホンアナグマニホンザルキジ[13]等のほか、ツキノワグマも稀に出没する[14]

世帯数と人口

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2015年(平成27年)10月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[1]

町丁 世帯数 人口
久次良町 398世帯 909人

地域

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観光

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並び地蔵(化け地蔵)
憾満ヶ淵
  • 寺社名所・史跡
    • 久次良神社:日光西町五社の一。久次良大明神から久次良神社に変更となったのは明治期。
    • 花石神社:久次良と隣接する花石町の氏神で、樹齢600年(平成19年以前の樹高29メートル)の巨杉で知られる[15]
    • 久次良薬師堂:地蔵仏が祀られているほか、本堂では目の息災を願って「め」と書いた習字を奉納する年間行事も行われている。
    • 日光山妙法寺
    • 大日如来堂
    • 松尾芭蕉句碑
    • 憾満ヶ淵空海僧正によって掘られたとされる梵字が残り、現在の今市日光杉並木手前に安置されている石造地蔵菩薩坐像(像高2メートル)はここに由来するとされる[16]今市宿 (下野国)を参照。
      • 並び地蔵(化け地蔵)
      • 憾満ヶ淵ストーンパーク
    • 大日橋
    • お坊石:久次良町と花石町に点在する7つの巨岩。
      • 夜泣き石:泣き声をあげる岩の伝説が存在する[17]
      • 蓮華石:蓮華石地蔵が祀られていたが、明治の火災の折に明覚院の僧快吽によって明覚院に安置され、現在は松原町に座する[18]。故に蓮華石村と呼ばれ、現在の花石町の由来となった[19]
      • 雄石・雌石
    • 明覚院:山伏の寺として知られたが昭和6年に途絶え、昭和29年に仏像と本堂が移設された。当寺の巴快寛が、明治期の神仏分離の折に町民代表として時の天皇に直訴したり、円空僧正が宿泊したエピソードも残る。安川町に巴快寛顕彰碑がある[20]
    • 焼加羅の碑:名馬焼加羅(たきがら)を謳った漢文碑。
    • ルーマニア公使館別荘[21]
  • 食堂・レストラン・企業

著名人

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交通

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路線バス

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  • 東武バス日光
    • JR・東武日光駅 - 西参道入口 - やしおの湯
    • JR・東武日光駅 - 西参道入口 - 清滝 - 中禅寺温泉
    • JR・東武日光駅 - 西参道入口 - 清滝 - 中禅寺温泉 - 光徳温泉 - 湯元温泉

など

道路

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脚注

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  1. ^ この作曲科では和田薫今井重幸今井聡芥川也寸志黛敏郎松村禎三矢代秋雄池野成小杉太一郎山内正石井眞木三木稔永瀬博彦石丸基司などを教え、芥川は久次良町を訪れている。

出典

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  1. ^ a b 栃木県 日光市男女別人口と世帯数-平成27年10月1日現在(人口・世帯数出典:平成27年国勢調査)”. 栃木ポスティング.com (2015年10月1日). 2020年7月25日閲覧。
  2. ^ https://name-power.net/fn/%E9%AF%A8.html
  3. ^ a b 花石町と久次良町のいわれ
  4. ^ 徳次郎町」-本当は「とくじろう」? 宇都宮市 読み方変更へ審議”. 読売新聞社 (2020年7月23日). 2020年7月24日閲覧。
  5. ^ 読売新聞、2020年7月23日、徳次郎町「とくじろうまち」-本当は「とくじろう」? 宇都宮市 読み方変更へ審議、栃木県版第13版
  6. ^ 「とくじら」か「とくじろう」か 地元要望受け、読み方変更へ 宇都宮市が住居表示審議会を設置”. SOON. 下野新聞社 (2020年5月23日). 2020年5月23日閲覧。
  7. ^ 不思議な地名「徳次郎」何と読む? 「その読みは違う」の声 難読に変更の動き”. 乗りものニュース (2020年6月21日). 2020年6月21日閲覧。
  8. ^ “「徳次郎町」の読み方、3月から「とくじらまち」に”. 読売新聞社. (2021年1月6日). https://www.yomiuri.co.jp/national/20210106-OYT1T50104/ 2021年3月1日閲覧。 
  9. ^ 「日光開山・沙門勝道の人物像」小林崇仁、『蓮花寺佛教研究所紀要』第2号、2009年
  10. ^ JWMS鳥獣管理フォーラム「自然公園における野生鳥獣問題」日光国立公園の野生鳥獣問題
  11. ^ 東照宮 編(1936年)「日光の植物と動物」東照宮(出版)
  12. ^ 奥日光小西ホテル(2019年01月12日)今週のおすすめスポット
  13. ^ テレビ東京(2014年11月01日放送)土曜スペシャル-「電車&バスで行く!秋の日光すごろくの旅6」
  14. ^ https://nordot.app/521165738372940897?c=134733695793120758
  15. ^ ocr-generated 日光市指定文化財 - Monumento(モニュメント)”. ja.monumen.to. 2023年11月25日閲覧。
  16. ^ 文化財詳細|文化財目録一覧|日光市の指定文化財|BUNKAZAI.EDU.NIKKOCITY.JP”. bunkazai.edu.nikkocity.jp. 2023年11月25日閲覧。
  17. ^ 夜泣き石 の伝説 よなきいしのでんせつ - Monumento(モニュメント)”. ja.monumen.to. 2023年11月25日閲覧。
  18. ^ 花石町の蓮華石”. nikkonishimachi.web.fc2.com. 2023年11月25日閲覧。
  19. ^ 蓮華(れんげ)石 - Monumento(モニュメント)”. ja.monumen.to. 2023年11月25日閲覧。
  20. ^ 安川町の落合源七・巴快寛顕彰碑”. nikkonishimachi.web.fc2.com. 2023年11月25日閲覧。
  21. ^ 久次良町の元ルーマニア公使館別荘”. nikkonishimachi.web.fc2.com. 2023年11月25日閲覧。
  22. ^ スナック花蓮 |ショップ|日光観光ライブ情報局”. nikko.4-seasons.jp. 2023年11月25日閲覧。
  23. ^ 金谷ホテルベーカリー 販売店のご案内”. www.kanayahotelbakery.co.jp. 2023年11月25日閲覧。
  24. ^ 今井聡, 荻町修, 栃木県交響楽団, 2016年, 伊福部昭没後10年記念演奏会, ZMM-1609, ゼール音楽事務所
  25. ^ 北の譜 1987, pp. 275–276.
  26. ^ 伊福部昭公式ホームページ, 日光と伊福部昭先生