井上甚之助
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井上 甚之助(いのうえ じんのすけ、1905年(明治38年) - 1973年(昭和48年)3月19日)は、日本の演劇評論家、随筆家。京都府出身。
経歴
[編集]大丸創業一族の分家に生まれる。慶應義塾大学経済学部卒業後、京都大丸に勤務の傍ら、演劇評論家としても活動し、歌舞伎役者 七代目坂東三津五郎、京舞井上流の舞踊家 松本佐多の聞き書きを著した。自らも南座で素人歌舞伎の舞台に立つ粋人で、京都での暮らしを綴ったエッセイも残している[1]。
文化部門の担当であった関係で画壇とも交流が深く、著作の装丁や挿絵は小野竹喬、堂本印象、川合玉堂、川端龍子、福田平八郎、上村松篁といった錚々たる大家が手掛けている。
著作
[編集]- 『呑気な話』(石田大成社)1940年
- 『歌舞伎三昧』(和敬書店)1946年
- 『呑気手帳』(和敬書店)1947年
- 『三津五郎芸談』(和敬書店)1949年
- 『佐多女聞書』(創元社)1953年
- 『芝居天国』(石田大成社)1962年
- 『青塵居隨筆』 (石田大成社)1966年
- 『舞台極楽』(石田大成社)1972年
- 『わたしの京都』(墨水書房)1973年
脚注
[編集]- ^ 前掲『わたしの京都』