井出川橋
井出川橋(いでがわはし)は、福島県双葉郡楢葉町を流れる二級河川井出川にかかる道路橋である。同名の橋梁が複数存在する。鉄道橋梁としてはJR常磐線井手川橋梁が存在する。
常磐自動車道
[編集]E6 北緯37度17分35.7秒 東経140度59分1.4秒
常磐自動車道ならはパーキングエリア - 常磐富岡インターチェンジ間にある橋梁で、南詰は井出字八石、北詰は上繁岡字苅集に位置する。井手川と右岸の福島県道35号いわき浪江線、福島県道250号下川内竜田停車場線と交差する。井手川が形成する低地を山から山へ跨ぎ、全長は738.0 mと福島県内の道路橋の中で第8位の長さを誇る[3]。橋上は上下対面通行の暫定2車線で供用されている。
当橋梁は同路線の木戸川橋と合わせ、品質・安全性・経済性の向上、工期短縮、環境保全を目的とし、工場やヤードで分割して制作したプレキャストセグメントを架橋地点で接合するプレキャストセグメント工法が採用された。また片持梁や支母工に比べスピードに優れるスパンバイスパン架設工法が用いられた。2004年(平成16年)4月14日に広野インターチェンジ - 常磐富岡インターチェンジ間延伸開通に伴い供用が開始されたが、2011年(平成23年)3月11日に発生した東日本大震災とそれに伴う福島第一原子力発電所事故による警戒区域設定のために通行止めとなり、2014年(平成26年)2月11日に同区間の再開通が行われ、供用が再開された。
隣の橋梁
[編集]久慈川橋 - 夏井川橋 - 木戸川橋 - 井出川橋 - 熊川橋 - 羽黒川橋 - 前田川橋 - 高瀬川橋 - 請戸川橋 - 宮田川橋 - 小高川橋 - 北鳩原川橋 - 新田川橋 - 笹部川橋 - 上真野川橋 - 真野川橋 - 町場川橋 - 宇多川橋
国道6号
[編集]国道6号の236.3キロメートル (km) 地点にある橋梁であり[5]、南詰は井出字木屋下、北詰は井出字荻平に位置する。橋の南側で福島県道250号下川内竜田停車場線と立体交差する井出跨道橋の接続路と交差する。歩行者の安全性向上のため2010年(平成22年)に全長72.5 m、幅員1.8 mの歩道橋が架設された。
JR竜田駅北側にて井出川を渡り、南詰は井出字五里内、北詰は井出字向ノ内に位置する。付近の上流側にはJR常磐線井出川橋梁がかかる。橋上は上下対向2車線で供用されており、下り線側に幅員3.5mの歩道が設置されている。旧来の陸前浜街道の橋梁であり、古くから架橋が行われていた。
沿革
[編集]- 1891年8月 - 全長73m、幅員5.1mの木橋が架けられる[7]。
- 1915年8月 - 全長78m、幅員4.5mの木橋が架けられる[8]。
- 1930年1月8日 - 全長109m、径間12.1m、幅員7mの9径間桁橋が架けられる[9]。
- 1946年 - 全長109m、幅員6.7mの橋梁が架けられる[10]。
- 2004年 - 現在の橋梁が竣工する。
脚注
[編集]- ^ 点検計画・修繕計画 (橋梁) (PDF) - 東日本高速道路
- ^ 常磐自動車道木戸川橋PC上部工工事 (PDF) - 日本道路公団
- ^ 橋・トンネルベスト10 - 福島県土木部
- ^ 井出川橋1963- - 土木学会附属土木図書館橋梁史年表。2019年5月18日閲覧。
- ^ 平成30年度業務概要 (PDF) - 国土交通省磐城国道事務所
- ^ 平成26年度 橋梁点検結果(福島県管理道路) (PDF) - 福島県土木部
- ^ 井出川橋1891-8 - 土木学会附属土木図書館デジタルアーカイブス
- ^ 井出川橋1915-8 - 土木学会附属土木図書館デジタルアーカイブス
- ^ 井出川橋1930-1-8 - 土木学会附属土木図書館デジタルアーカイブス
- ^ 井出川橋1946- - 土木学会附属土木図書館デジタルアーカイブス
- ^ 福島県の橋梁 平成17年度版 (PDF) - 福島県土木部