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井川湖渡船

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
主力の赤石丸

井川湖渡船(いかわことせん)は、静岡県静岡市葵区の人造湖である井川湖内で、「定期便」「対岸交通」「周遊便」の役割を果たしながら運航される静岡市営の渡し船である。いずれの航路も無料で乗船することができる[1]

概要

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井川本村にある渡船場入口と案内
新造船「令和聖」

1957年昭和32年)、井川ダムの完成により造られた井川湖によって、対岸への交通手段を失った住民の利便を図るため、1958年(昭和33年)に旧井川村の事業として始まった。当初は2隻で往来していたが、対岸交通利用者の減少と、観光客の増加に伴い、1994年平成6年)から1隻を観光用に切り替え、定期観光船として井川湖を約40分ほどかけて回る周遊便の運航も始まった。

現在、主に使用されている船舶は窓のないオープンタイプで、1999年(平成11年)に就航した二代目「赤石丸」である。船名は、大井川源流の赤石岳に由来する[2]

2020年(令和2年)6月、それまで使用されてきた「第二聖丸(だいにひじりまる)」に代わり、新造船「令和聖(れいわひじり)」(20人乗り)が進水した。「令和聖」は主に周遊便に使用され、船室を設置しているため、雨の日や寒い日でも快適に乗船できる。船名は聖岳に由来する。

航路

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井川湖対岸の宮向渡船場
  • 定期便(井川ダム - 井川本村)所要約20分
1日4便、大井川鐵道井川線井川駅の列車発着に合わせて運航され、秋季紅葉シーズンは増便される。井川湖の水位低下により、井川ダム乗り場に船が着岸できない場合は休航となる。
  • 対岸交通(井川本村 - 宮向)所要約10分
黄旗掲揚、または電話によるリクエストベースにより適宜臨時便として運航される。当航路は、かつて人々が往来していた道に沿っている。宮向渡船乗り場は金属製の簡易階段が設置されているのみで、桟橋はない。周辺に平地はなく鬱蒼とした森が茂り、あまり整備されていない歩道が山腹に向かって延びる。
  • 周遊便(井川本村 - 井川湖内・井川大橋周辺)所要約40分
要予約。

運航データ

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井川本村の乗船桟橋
  • 運航期間:4月27日から12月22日まで(12月2日から22日は土日のみ運航)
    • 10月15日から12月1日までの土日祝日は増便あり。悪天候により休航となることがある。
  • 運航時間:8:00 - 17:00
  • 定員:20名(救命胴衣不要・自転車も乗船可)
  • 利用料金:無料

乗船場へのアクセス

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井川ダム渡船場
井川湖渡船待合室(いっぷく処)
  • 井川本村乗船場 - 自主運行バスてしゃまんくん「渡船場」バス停横。運航員詰所を兼ねた渡船待合室(いっぷく処)がある。
  • 井川ダム乗船場 - 大井川鐵道大井川本線金谷駅」から「千頭駅」で井川線に乗り換え、終点「井川駅」下車。井川水力管理所方面へ徒歩約10分。待合室はない。

脚注

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関連項目

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外部リンク

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座標: 北緯35度13分13.2秒 東経138度14分28.7秒 / 北緯35.220333度 東経138.241306度 / 35.220333; 138.241306