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VOCALOIDの派生キャラクター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
亜北ネルから転送)

VOCALOIDの派生キャラクターでは、VOCALOIDをモチーフとして、ファンの手によって創作されたキャラクター[1]について説明する。派生キャラクターという呼び方の他に創作ボーカロイド[2]、亜流[3]、亜種[4]等の呼び方もされる。

概要

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初音ミクをはじめとするVOCALOIDのファンの間では、VOCALOID製品のキャラクターをモチーフとして自由に名前や容姿、性格などを設定し、新しいキャラクターを創作するということが行われている。創作されたキャラクターの中には複数のユーザーが作品に取り入れているものも多い[5]。最も早くに生み出された派生キャラクターである[5]はちゅねミクについては、2007年9月にニコニコ動画に投稿されたはちゅねミクの登場した動画『VOCALOID2 初音ミクに「Ievan Polkka」を歌わせてみた』が大きな人気を博し、初音ミクのブームの発火点となるなど、その後の初音ミクのムーブメントに大きな影響を及ぼしている[6]。VOCALOIDの派生キャラクターは2008年末時点で400種類以上が存在したと見られており[1]、後に沈静化はしたものの一時はVOCALOIDの文化の一翼を担っていた[7]

なお、派生キャラクターの定義やどういったキャラクターを派生キャラクターに含めるかについては明確な基準が無く、同じキャラクターでも派生キャラクター等の範囲に含められている場合と、含められていない場合がある[注 1]。2010年に発売されたムック『電撃レイヤーズBibleVol.2 VOCALOID』においては、ユーザーによる多数の人気動画作品に登場するコスチュームの異なるVOCALOIDそれぞれを「人気派生キャラクター」として紹介している。

キャラクター

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ファンによって作られた派生キャラクターの中で、商業利用も行われている主要なものを以下に挙げる。関連商品についてはモデルとなったVOCALOIDの記事も参照。

ピアプロキャラクターズをモチーフとしたキャラクター

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初音ミク」「鏡音リン」「鏡音レン」「巡音ルカ」「MEIKO」「KAITO」をモチーフとしたキャラクター。

詳細は「初音ミク#初音ミクのバリエーション・派生キャラクター」「ピアプロキャラクターズ#バリエーション・派生キャラクター」を参照。

Lilyをモチーフとしたキャラクター

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ハニーリリィ(ハリィ)
株式会社インターネットから発売されたVOCALOID2シリーズの第3弾「Lily」からのクリーチャー系派生キャラ。三頭身の背中に翅、頭に触覚、手に槍を持ったLilyの姿で、Lilyのカラーリングからをモチーフにしている。2010年7月29日にビアプロに林ゆっけ(ハンドルネーム)によって投稿された非公式キャラであったが、2013年7月25日に株式会社エスケイジャパンから発売されたLily「イヤフォンジャック付きモバイルクリーナー」7種のうちの一つに、「ハニーリリィ」が商品化されており、インターネット公認となった。
MikuMikuDanceではハニーリリィ(ハニーリリーとも)よりも、略称の「ハリィ」と呼ばれる方が多い。

VY2をモチーフとしたキャラクター

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66(ロロ)
ヤマハが企画したキャラクター無しのVOCALOID「VY2」をイメージしたキャラクター。2011年2月に開かれた同人誌即売会「VOCALOID FESTA」での企画にて、ヤマハにより「VY2」のイメージキャラクターのひとつとして採用された[9]。キャラクターデザインは家の裏でマンボウが死んでるPのメンバーでもある竜宮ツカサ[9]。なお、「VOCALOID FESTA」はその後主催者側が解散しており、66は2011年12月に設立された「VOCALOID NEXT」の管理となっている[10][11]
キャラクターの商用利用としては小説『囚人と紙飛行機 少年パラドックス』に66をモデルにしたロロ・ローレライトが、小説『桜ノ雨 僕らが巡り逢えた奇跡』に勇馬(ロロ)が登場している。

脚注

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注釈

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  1. ^ 例えば、音声合成ソフトUTAUのキャラクターとして人気を集める重音テトは『ユリイカ 増刊号 総特集 初音ミク』に掲載されたUG-Kによる記事[1]においては派生キャラクターから除外されているが、『初音ミク・名曲ガイド』[8]においては亜種の一人として名前を挙げられている。

出典

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  1. ^ a b c UG-K「初音ミクの魅力とは 二〇〇八年の展開を振り返って」『ユリイカ 増刊号 総特集 初音ミク ネットに舞い降りた天使』 第40巻第15号12月臨時増刊号、青土社、2008年、229-233頁頁。ISBN 978-4791701872 
  2. ^ 『コンプエース』(通号 16)2008.9、角川書店、132頁。 
  3. ^ 伊藤剛「「ソワカちゃん」から「初音ミク」へ」『ユリイカ 増刊号 総特集 初音ミク ネットに舞い降りた天使』 第40巻第15号12月臨時増刊号、青土社、2008年、171-178頁頁。ISBN 978-4791701872 
  4. ^ 有村悠「VOCALOID Leads Us to the Future.」『ユリイカ 増刊号 総特集 初音ミク ネットに舞い降りた天使』 第40巻第15号12月臨時増刊号、青土社、2008年、210-228頁頁。ISBN 978-4791701872 
  5. ^ a b 『初音ミクMIXING BOX』講談社 id=ISBN 978-4-06-358260-4、2008年、初音ミク スペシャルファンブック25頁頁。 
  6. ^ 岡田有花 (2008年3月27日). “「出口がない」「権利者は誰」――初音ミク2次創作の課題”. ITmedia News (ITmedia). https://www.itmedia.co.jp/news/articles/0803/27/news128.html 2009年7月3日閲覧。 
  7. ^ 小林聖 (2011年10月24日). “「天使のミクさん」はどう生まれ、どうなっていく? 初音ミク現象を語るパネルディスカッションレポート”. ASCII.jp (アスキー・メディアワークス). https://weekly.ascii.jp/elem/000/002/607/2607356/?r=1 2011年10月27日閲覧。 
  8. ^ 本多らな『初音ミク・名曲ガイド』ヤマハミュージックメディア、2009年、154頁頁。ISBN 978-4-636-84684-3 
  9. ^ a b 『VOCALOIDをたのしもう7』ヤマハミュージックメディア、2011年、18頁。ISBN 978-4636880878 
  10. ^ “六本木で『ボカファーレ!! 〜第0幕〜』が開催!! 新たな歌姫たちが誕生!!”. 週アスPLUS (アスキー・メディアワークス). (2011年12月20日). https://weekly.ascii.jp/elem/000/002/608/2608189/?r=1 2013年3月31日閲覧。 
  11. ^ 『囚人と紙飛行機 少年パラドックス』PHP研究所、2012年、カラーページ頁。ISBN 978-4-636-88991-8 

関連項目

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外部リンク

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はちゅねミク
亞北ネル
弱音ハク
たこルカ
トエト
咲音メイコ