人吉機関区
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人吉機関区(ひとよしきかんく)は、かつて熊本県人吉市にあった日本国有鉄道の車両基地(機関区)である。
人吉駅に隣接して設置され、肥薩線・湯前線(現くま川鉄道湯前線)で運用される機関車・気動車が配置されていた。
旧人吉機関区構内は現在も「SL人吉」等の肥薩線で運用される車両の留置線があるほか、くま川鉄道の車庫も置かれている。旧機関区の石造機関庫が現存しており、経済産業省より「近代化産業遺産」のひとつに認定されている。(後述)
沿革
[編集]- 1908年(明治41年)6月1日 - 人吉駅までの開業時に官設鉄道人吉機関庫として開設される。
- 1909年(明治42年)11月21日 - 人吉駅~吉松駅間が開業し、当時の鹿児島本線全通。矢岳越え区間専用機関車として3100形が配置された。
- 1975年(昭和50年) - 湯前線での蒸気機関車運用が終了。
- 1987年(昭和62年)
主な所属車両
[編集]機関車
[編集]気動車
[編集]所属車両の車体に記されていた記号
[編集]- 機関車:「人」 - 「人吉」を意味する「人」からなる。
- 旅客車:「熊ヒト」 - 「熊本鉄道管理局」を意味する「熊」と人吉の電報略号の「ヒト」からなる。
人吉機関区車庫
[編集]車庫は1911年(明治44年)の建築で、石造平屋建て、幅16.4m、奥行50.8m。庫内には3線が引き込まれており、検修整備が行われる。石造の機関庫として現存し2009年現在も使用されているのは国内唯一となっており、経済産業省より「人吉機関区車庫」として近代化産業遺産の一つに認定されている。また、国土交通省九州運輸局より「JR九州人吉機関車庫」として九州遺産(近現代遺産)に認定されている。