伊藤明彦
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伊藤 明彦(いとう あきひこ、1936年11月5日 - 2009年3月3日)は、日本のジャーナリスト。原子爆弾被爆証言取材の第一人者であり、「被爆者の声を記録する会」の代表を務めた。早稲田大学第一文学部卒。
略歴
[編集]- 1936年 東京都生まれ。本籍地、山口県宇部市。
- 1944年 長崎市に転居[1]。
- 1945年 長崎市にて「入市被爆」、当時8歳。
- 1960~1970年 長崎放送に勤務。1968年から業務として被爆者の声の取材をはじめる。
- 同放送局を退職し、自費による被爆証言取材活動を続ける。音声証言収録者数は、1,003名。
- ※カセットテープ版 全14巻はWebサイト「被爆者の声」にて聴取可能。
- 2001年 第7回 平和・協同ジャーナリスト基金 基金賞 受賞。
- 2001年 シチズン・オブ・ザ・イヤー 受賞。
- 2006年 取材証言をまとめたCD作品『ヒロシマ ナガサキ 私たちは忘れない』を各地の資料館や図書館に寄贈。
- ※上記CD作品はWebサイト「被爆者の声」にて聴取可能。
- 2006年 第49回 日本ジャーナリスト会議(JCJ)賞 特別賞 受賞。
- 2006年11月~2009年1月 ビデオによる被爆証言取材活動を行う。
- 2006年11月~2007年11月 広島に滞在して取材
- 2007年11月~2008年10月 自宅(東京都・調布市)を拠点に関東近郊を取材
- 2008年10月~2009年1月 長崎に滞在して取材(取材半ばに体調を崩し、一時帰宅)
- ビデオ取材人数は、のべ349名。
- ※上記ビデオ取材映像はWebサイト「被爆者の声[1]」またはYouTubeチャンネル「被爆者の声」にて視聴可能。
- 2007年 第6回 放送人グランプリ2007 特別賞 受賞。
- 2008年 第42回 吉川英治文化賞 受賞。
- 2009年 3月3日、肺炎により東京都内の病院で死亡。享年72。
音声作品
[編集]- 1982~1984年制作・寄贈 オープンリール版「被爆を語る」(51人分52巻 約70時間)
- 全国14施設へ寄贈。
- 1989年制作 カセットテープ版「被爆を語る」(14人分14巻 約18時間30分)
- 1989年~92年夏 全国944施設へ寄贈。
- 2006年制作 CD作品「ヒロシマ ナガサキ 私たちは忘れない」(9枚組 約8時間40分)
- 2006年 全国547施設・団体・個人へ寄贈・贈呈(うち小部数は米国)。
著書
[編集]- 『未来からの遺言―ある被爆者体験の伝記』(1980年 青木書店、2012年7月 岩波現代文庫にて復刊)
- 『原子野の『ヨブ記』 かつて核戦争があった』(1993年 径書房)
- 『シナリオ 被爆太郎伝説』(1999年 窓社)
脚注
[編集]- ^ 『未来からの遺言』の著者略歴より。