伊達信
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だて しん 伊達 信 | |
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生年月日 | 1906年12月15日 |
没年月日 | 1960年5月6日(53歳没) |
出生地 | 日本・長野県長野市 |
死没地 | 日本・大阪府大阪市天王寺区 |
職業 | 俳優 |
ジャンル | 映画、テレビドラマ、舞台 |
主な作品 | |
『野火』 |
伊達 信(だて しん、1906年12月15日[1] - 1960年5月6日[1])は、日本の俳優。
来歴・人物
[編集]1906年(明治39年)12月25日、長野県長野市に生まれる。海城中学校卒業[1]。
1925年(大正14年)、築地小劇場に入団し、『瓦斯』の再演で初舞台を踏む[2]。1929年(昭和4年)、小劇場の分裂により滝沢修らとともに東京左翼劇場に参加。後に非合法のオルグ活動に専念[2]。1934年(昭和9年)、村山知義らの新協劇団に参加し[2]、菊池寛作『父帰る』の新二郎役や山本有三作『同志の人々』の田中瑳磨介などを演じる[3]。1935年(昭和10年)、J.O.スタヂオ製作の『百万人の合唱』で映画に初出演する。1940年(昭和15年)8月19日、新劇弾圧で滝沢や三島雅夫、小沢栄、宇野重吉らとともに治安維持法違反で検挙され、劇団は強制解散させられる。
戦後は第2次新協劇団、文学座を経て、1952年(昭和27年)に劇団民藝へ入団。『民衆の敵』『遠い凱歌』等の舞台に出演し、民藝がユニット出演した吉村公三郎監督の映画『夜明け前』では青山吉左衛門を演じた。映画にも脇役で出演しており、のちに日活の専属となって『神阪四郎の犯罪』『青年の樹』などに出演した。
1960年(昭和35年)4月29日、NHK大阪放送局でテレビドラマの本読み中に脳出血で倒れ、大阪日赤病院に入院したが、5月6日に死去[3][4]。53歳没。最後の舞台は4月の民藝公演『どん底』のクレーシチ役。没後に千代田区平河町の砂防会館で劇団葬が行われた[3]。
出演作品
[編集]映画
[編集]- 桃中軒雲右衛門(1936年、P.C.L.) - 秋葉
- 巨人傳(1938年、東宝映画) - 裁判長
- 鶯(1938年、東京発声) - 尺八流し
- 多甚古村(1940年、東宝映画) - 元巡査氏
- 女優(1947年、東宝) - 清住曙光
- 暴力の街(1950年) - 松野記者
- 離婚結婚(1951年、松竹) - 石上教授
- 原爆の子(1952年、近代映画協会) - 早吉
- 現代人(1952年、松竹) - 三好
- 嫁ぐ今宵に(1953年、新映プロ) - 坂口課長
- 君に捧げし命なりせば(1953年、北星) - 重役
- 縮図(1953年、新東宝)
- 夜明け前(1953年、新東宝) - 青山吉左衛門
- 芸者秀駒(1954年、新東宝) - 早乙女
- 嘘(1954年、新東宝) - 野崎校長
- 若い人たち(1954年、全国銀行従業員組合連合会) - 松崎
- どぶ(1954年、新東宝)
- しいのみ学園(1955年、新東宝) - 医師
- 狼(1955年、近代映画協会) - 捜査本部刑事
- 青銅の基督(1955年、松竹) - 儀右衛門
- 江戸一寸の虫(1955年、日活) - 小笠原図書頭
- 神阪四郎の犯罪(1956年、日活) - 刑事
- 丹下左膳(1956年、日活) - 浅見勘解由
- 火の鳥(1956年、日活) - 田島有美
- 色ざんげ(1956年、日活) - 刑事
- 夏の嵐(1956年、日活) - 教頭
- 倖せは俺等の願い(1957年、日活) - 田島
- 九人の死刑囚(1957年、日活) - 裁判長
- 今日のいのち(1957年、日活) - 南方大三
- 童貞先生行状記(1957年、日活) - 教頭先生
- 脅迫の影(1959年、日活) - ○○荘管理人
- その壁を砕け(1959年、日活) - 滝川検事
- 爆薬に火をつけろ(1959年、日活) - 志賀総一郎
- 夜霧の空港(1959年、日活) - 飯島弁護人
- 天と地を駆ける男(1959年、日活) - 森川勝彦
- 野火(1959年、大映) - 分隊長
- 街に出た野獣(1960年、日活) - 捜査課長
- 事件記者 狙われた十代(1960年、日活) - 山路壮六
- 青年の樹(1960年、日活) - 学部長
テレビドラマ
[編集]- こおろぎの夢(1952年、NHK)
- 父の心配[5](1954年、NHK)
- 伊太八御用(1955年、KR)
- 山一名作劇場 / 王将(1956年、NTV)
- ここに人あり(NHK)
- 第17回「花はよみがえる」(1957年)
- 第102回「ひまわりの丘」(1959年)
- テレビ劇場(NHK)
- 落武者物語(1957年)
- 窓(1958年)
- 羽衣の女(1959年)
- 東芝日曜劇場(TBS)
- 第52回「橋」(1957年)
- 第99回「女人連祷」(1958年)
- 第124回「総会屋錦城」(1959年)
- 民芸アワー / 旗岡巡査(1958年、NTV)
- シオノギ劇場 / 春の孤独(1958年、NTV)
- お好み日曜座(NHK)
- 桔便の夢(1958年)
- モーニング(1959年)
- 銅婚式(1959年)
- マラボンの乙女(1959年)
- 裁判(KR)
- 血液型の証言(1958年)
- ある裁判官の記録(1959年)
- 蒸発(1959年)
- 汚れない手(1959年)
- 私だけが知っている(NHK)
- 鍵(1958年)
- 暴風雨の宿(1958年)
- 灯、今も消えず / 福沢諭吉(1958年、NTV)
- めおと歳時記 第3話「入学試験」(1959年、NET)
- 三行広告 第5話「共同出資者を求む」(1959年、CX)
- 事件記者 第52話「銃声・後編」(1959年、NHK) - 杉浦
- 雑草の歌 第55回「自分の墓」(1959年、NTV)
- 妻の日記 第2回「贈りもの」(1959年、NET)
- サンヨーテレビ劇場 / 殉愛(1959年、KR)
- 風流交差点(NTV)
- ようかん(1959年)
- お客さま代表(1959年)
- 日立劇場(KR)
- 第3回「森の石松」(1959年)
- 第6回「紙の牙」(1959年)
- 第9回「踏切のある風景」(1959年)
- 第28回「腹のすえ」(1960年)
- 三菱ダイヤモンド劇場 / 英語屋さん(1959年、CX)
- 東京0時刻 / あなたは浮気がやめられる(1959年、KR)
- 指名手配 第6回「誘い出し強殺事件」(1959年、NET)
- NECサンデー劇場 / 愛と死(1959年、NET)
- ミステリー影 / 不吉な奴(1959年、NET)
- ゴールデン劇場 / 山椿(1959年、NTV)
舞台
[編集]- シラノ・ド・ベルジュラック(1951年、文学座)
- 五稜郭血書(1952年、劇団民藝) - 庄兵衛
- 冒した者(1952年、劇団民藝) - 浮山
- 日本の気象(1953年、劇団民藝) - 矢吹予報部長
- 民衆の敵(1953年、劇団民藝) - アスラクセン
- 闇の力(1954年、劇団民藝) - ピョートル
- 常盤炭田(1954年、劇団民藝) - 松丘大作
- 愛は死をこえて(1955年、劇団民藝) - ブロック
- ヴィヘルム・ヘル(1955年、劇団民藝) - マイヤー
- 帰らぬ人(1956年、劇団民藝) - 藤川中佐
- 遠い凱歌(1956年、劇団民藝) - 上野克平
- 漁船天佑丸(1957年、劇団民藝) - コオブス
- 法隆寺(1958年、劇団民藝) - オオトモノテヅチ
- ポーギィとベース(1958年、劇団民藝) - アラン・アーチデル
- どん底(1960年、劇団民藝) - クレーシチ
ラジオドラマ
[編集]- スリラー劇場 / カラス(1959年、ラジオ東京)
- 耳なし芳一(1959年、NHK)