佐々木カネヨ
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佐々木 カネヨ(ささき カネヨ、1904年3月11日 - 1980年10月24日)は、絵画や写真の美術モデル。別名に、永井カ子ヨ(かねよ)、お葉がある。
略歴
[編集]- 1904年(明治37年)3月11日 - 秋田県河辺郡和田村に生まれる。
- 1916年(大正 5年) - 宮崎モデル紹介所[1]にスカウトされ、上京し東京美術学校のモデルを始める。藤島武二のモデルをつとめる。
- 1916年(大正 5年) - 伊藤晴雨の愛人となり、SM (責め絵) のモデルとなる。
- 1918年(大正 7年) - 伊藤晴雨と別れる。
- 1919年(大正 8年) - 本郷・菊富士ホテルに寄宿していた竹久夢二と知り合う。
- 1921年(大正10年) - 竹久夢二と渋谷に居をかまえる。与太郎を出産するが夭折。
- 1924年(大正13年) - 竹久夢二が設計した、東京世田谷区のアトリエ兼自宅「少年山荘」に引っ越す。
- 1925年(大正14年) - 自殺未遂。竹久夢二と別れる。
- 1927年(昭和 2年) - 大輪善治と結婚するが翌年離婚。
- 1931年(昭和 6年) - 3歳年上の医師、有福精一と再婚。
- 1980年(昭和55年)10月24日 - 76歳で死去。墓所は富士市泰徳寺。
お葉を題材とした作品
[編集]- テレビドラマ『まあええわいな』作:岡本克己(1983年10月23日 - 11月13日、NHK総合/ドラマ人間模様) - 演:原田美枝子 ※夢二が定宿にした本郷菊富士ホテルを舞台とした作品。
- 小説『夢二暮色』作:近藤富枝(1989年、講談社) - 夢二とお葉の愛を描いた作品。
- 映画『夢二』監督:鈴木清順(1991年) - 演:広田玲央名(夢二(沢田研二))※「大正浪漫三部作」第3部
- 映画『三面夢姿繪 ―みつおもてゆめのすがたえ』監督:山﨑達璽(2000年) - 演:佐藤雪江(夢二(渋谷育男、伊藤晴雨(光宣)、藤島武二(山本清))※3人のモデルを務めたお葉を主人公としたミステリー作品。前作「夢二人形」にも登場。
- 映画 『およう』 (2002年、竹久夢二生誕百二十周年記念作品。松竹映画、原作:団鬼六「外道の群れ」、監督:関本郁夫、- 演:渋谷亜希(夢二(熊川哲也)、伊藤晴雨(竹中直人)、藤島武二(里見浩太朗))[2]
- 劇画『宵待草事件簿』原作:古山寛、画:ほんまりう(1985年、新潮社) - お葉の周りに起こる殺人事件の謎に迫るミステリ作品。
- 劇画『菊坂ホテル』作:上村一夫(1985年、角川書店) - 菊富士ホテルをモデルとし舞台とした劇画作品。
- 漫画『美弥の恋』作: 高見まこ(2000-2001年) - お葉をモデルとした主人公を描いた作品。「ロマンス」続編。
- 劇画『万華鏡 抒情と緊縛』(原作・倉科遼、作画・ケン月影)、2014年、小学館 - お兼(お葉)を主人公とし夢二と晴雨の三角関係を描いた官能劇画。
参考文献
[編集]- 金森敦子 『お葉というモデルがいた 夢二、晴雨、武二が描いた女』 晶文社、1996年5月、ISBN 4794962584
脚注
[編集]- ^ 日本の初の美術モデル宮崎菊が経営
- ^ およう - 松竹株式会社