佐井寺
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佐井寺(さいでら)は、大阪府吹田市佐井寺にある真言宗の寺院。山田寺(さんでんじ)とも号する。本堂の十一面観音とあわせて、境内の薬師堂の薬師如来も信仰を集めている。
歴史
[編集]寺伝によれば天武天皇6年(677年)道昭の草庵が起こりで、道薬・行基と相承。 天平7年(735年)2月16日、行基が裏山の瑞光に気がつき、その地を掘ると栴檀香木の観音像が出現したのでこれを本尊とし、詔を得て伽藍を草創し、坊舎60余院となる。 弘仁5年(814年)と弘仁7年に嵯峨天皇よりそれぞれ綿百屯を施入している。 また「拾芥抄」には公家恒例御読経21カ寺に列している。 天正年中(1573年~1592年)に兵火に罹り、伽藍坊舎を失い、諸仏を草堂に安置した。 正保4年(1647年)僧楽順が観音の夢告を受けて再興。領主板倉周防守も梵鐘を寄附す。
- 行基山 当寺の西にある本尊出現の霊地で、愛宕山とも呼ばれる。山上に行基松と呼ばれた大きな松があったが、明治3年の暴風で倒れたという。
- 「佐井の清水」 寺名の由来となった「お香水」で、寺の北方にある地下水。当寺に水が乏しいので行基が祈祷で湧出したと伝え、江戸時代には境内に引かれて眼病の特効薬とされた。
- 五衰殿塔 御読経供養の塔という三重の石塔婆。
文化財
[編集]- 大阪府指定文化財
- 木造地蔵菩薩立像 - 平安時代(昭和45年2月20日指定)
- 地蔵塚から行基が発掘したと伝え、維新まで伊射奈岐神社境内の地蔵堂に安置されていた。
前後の札所
[編集]交通アクセス
[編集]周辺情報
[編集]出典
[編集]- 秋里籬島 『摂津名所図会』 (1798)全国書誌番号:47005523
- 天坊幸彦 『三島郡の史跡と名勝』 (1961)(大阪府学務部編『大阪府史蹟名勝天然記念物』 三島郡(1974)に収録 全国書誌番号:73009804 )
- 藤本幸雄 『角川日本地名大辞典 27 大阪府』 (1983)全国書誌番号:83052043