佐保神社
佐保神社 | |
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所在地 | 兵庫県加東市社777番地 |
位置 | 北緯34度54分58秒 東経134度57分53秒 / 北緯34.91611度 東経134.96472度座標: 北緯34度54分58秒 東経134度57分53秒 / 北緯34.91611度 東経134.96472度 |
主祭神 | 天児屋根命、天照大神、大巳貴命[1] |
社格等 | 県社 |
創建 | 垂仁天皇23年 |
例祭 | 10月16日 |
地図 |
佐保神社(さほじんじゃ)は、兵庫県加東市にある神社[2]。旧称、坂合神社[3]。北播磨有数の神社として知られ、旧社町は門前町として発展した[4]。
概要
[編集]紀元前76年(垂仁天皇23年)の創建と伝えられ、当時は加西市の鎌倉峰[5]に鎮座されていた。奈良時代初頭の722年(養老6年)に阿倍野三郎太夫なる老人に神託があり、現在の場所に遷された[2]。
鎌倉時代には北条政子が佐保神社を崇敬し、本殿の再建と四方内外に檜木造の鳥居八基を建立させた[2]。
当時の鳥居は現存しないが、西の内の鳥居は石造りに変わり、現在も社町鳥居地区に残っており、「鳥居」という地名はこれに由来する[2]。
戦国時代の争乱にて社領は荒廃し1547年(天文16年)には火災で神殿をすべて焼失する。その後、勧進僧らの尽力よって[6]1564年(永禄7年)に神殿が再建された。しかし往時の壮観は望むべくもないといわれている[誰?]。
江戸時代には、代々将軍家より朱印状を授けられ社領十石を賜り、1881年(明治14年)県社に指定された[2]。
現在の建物は1747年(延享4年)に再建されたものである[2]。
涌羅野山慈眼寺
[編集]明治の神仏分離令以前には古義真言宗の寺院、涌羅野山慈眼寺が神宮寺としてあった[7][8]。
当時の神社境内には仏教設備として鐘楼、護摩堂、薬師堂があった[9][10]。
塔頭寺院筆頭である持寶院の創立が白雉年間と伝わり[11]、史実であるとすれば慈眼寺の創設はそれ以前となる。
古義真言宗本末帳によると、「高野山寶城院末」として、「御朱印10石寺中分配、加東郡社村涌羅野山慈眼寺之中三宇」とあり、「慈眼寺之中、持寶院、末寺4宇」「善龍院、末寺1宇」「一乗院、末寺2宇」等とある[8]。
播磨鑑には「涌羅山慈眼寺、社僧、善龍院、持寶院、松林院[12]」とある[13]。
明治維新の折に慈眼寺は廃寺となり、現在は持寶院と善龍院のみ残っている。佐保神社にあった仏教関連の品は一部持寶院に移された[14]。
御嶽山清水寺との関係
[編集]「神崎兵部撰佐保大明神社記」に「大道年中、法道仙人同国御嶽山清水寺開基の節、山荒くしてなやすくひらきかたきにより、三社大明神に祈願し、千日の日参をつとめ当山開基の守護を祈り給ひしに、難なく山を開き給う。依って清水寺根本堂の左に社を建て、云々」とある[16]。
また「佐保社勧進帳」に「播州佐保社勧進沙門敬白」として清水寺松之坊の僧が勧進の文を書している[6]。
祭典日
[編集]- 絢爛豪華な屋台・獅子舞などが奉納される[4]。
- 10月16日 - 秋大祭[17]
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秋祭りの境内(2011年10月9日)
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秋祭りの境内と石灯籠(2011年10月9日)
歴史
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c “八百万の神 - 佐保神社”. 2019年12月28日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “兵庫県神社庁公式サイト - 佐保神社”. 2019年12月28日閲覧。
- ^ “加東郡誌”. 国会図書館デジタルコレクション. p. 543. 2020年3月24日閲覧。
- ^ a b “加東市観光協会 - 佐保神社『佐保の秋祭り』”. 2019年12月28日閲覧。
- ^ 現在の天台宗寺院、蓬莱山普光寺。「播磨鑑」に「鎌倉寺は普光寺の奥の院なり云々。本尊は普光寺の尊像にして、脇立は天照太神、春日大明神なり」とあり。
- ^ a b “加東郡誌”. 国会図書館デジタルコレクション. p. 549(上段、下段). 2020年3月24日閲覧。
- ^ “加東郡誌”. 国会図書館デジタルコレクション. pp. 706 - 708. 2020年3月24日閲覧。
- ^ a b “古義真言宗本末帳第11、播磨国”. 国会図書館デジタルコレクション. p. 50(コマ). 2020年3月24日閲覧。
- ^ “加東郡誌”. 国会図書館デジタルコレクション. p. 546(下段). 2020年3月24日閲覧。
- ^ 鐘楼堂は今も境内にある。
- ^ “加東郡誌”. 国会図書館デジタルコレクション. p. 707(下段). 2020年3月24日閲覧。
- ^ 松林院は古義真言宗本末帳には見当たらず。御嶽山清水寺末寺の竹之坊か。
- ^ “加東郡誌”. 国会図書館デジタルコレクション. p. 546(上段). 2020年3月24日閲覧。
- ^ “加東郡誌”. 国会図書館デジタルコレクション. p. 708. 2020年3月24日閲覧。
- ^ “加東郡誌”. 国会図書館デジタル. p. 544. 2020年3月24日閲覧。
- ^ “加東郡誌”. 国会図書館デジタルコレクション. p. 553(下段). 2020年3月24日閲覧。
- ^ 佐保神社
- ^ “加東郡誌”. 国会図書館デジタルコレクション. p. 542. 2020年3月24日閲覧。