佚存叢書
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『佚存叢書』(いっそんそうしょ)は、林述斎による漢籍叢書で、中国で失われたが、日本に残る漢籍(佚存書)16種[1]60冊を収録している。
概要
[編集]日本で寛政11年(1799年)から文化7年(1810年)にかけて活字出版された。林述斎による各書物の解題が附属している。
題は欧陽脩「日本刀歌」の句「佚書百篇今尚存」に由来する。
収録書
[編集]- 『古文孝経孔伝』 1巻
- 蕭吉『五行大義』 5巻
- 『臣軌』 2巻
- 『楽書要録』 3巻(巻5・6・7)
- 韋述『両京新記』 1巻(巻3)
- 李嶠『雑詠』百二十首 2巻
- 許敬宗等『文館詞林』 4巻(巻662・664・668・695)
- 朱子『文公朱先生感興詩註』 1巻、『武夷櫂歌』1巻
- 李中正『泰軒易伝』 6巻
- 呉化龍『左氏蒙求』 1巻
- 辛文房『唐才子伝』 10巻
- 王九思等『王翰林集註黄帝八十一難経』 5巻
- 李瀚『古本蒙求』 3巻
- 崔敦詩『崔舎人玉堂類稿』20巻、『西垣類稿』2巻、附録1巻
- 龔原『周易新講義』 10巻
- 宋祁『宋景文公集』 32巻(原150巻のうちの残巻)
評価
[編集]『佚存叢書』は中国に伝えられ、阮元の『宛委別蔵』の中に『周易新講義』『泰軒易伝』『楽書要録』『臣軌』『難経集註』『五行大義』『崔舎人玉堂類稿・西垣類稿』が収められている[2]。また、『四庫未収書提要』でも阮元はこれらの書物を高く評価している[3]。光緒8年(1882年)に中国で出版されている[4]。