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偽装の夫婦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
偽装の夫婦
ジャンル テレビドラマ
脚本 遊川和彦
演出 深川栄洋
石尾純
日暮謙
伊藤彰記
出演者 天海祐希
沢村一樹
内田有紀
工藤阿須加
坂井真紀
柴本幸
佐藤二朗
田中要次
キムラ緑子
富司純子
エンディング JUJUWhat You Want
製作
製作総指揮 伊藤響(CP
プロデューサー 大平太
高明希
田上リサ
制作 日本テレビ
放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間2015年10月7日 - 12月9日
放送時間水曜 22:00 - 23:00
放送枠水曜ドラマ (日本テレビ)
放送分60分
回数10
公式サイト

特記事項:
初回は10分拡大(22:00 - 23:10)。
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偽装の夫婦』(ぎそうのふうふ)は、2015年10月7日から12月9日まで毎週水曜日22:00 - 23:00に、日本テレビ系の「水曜ドラマ」枠で放送された日本のテレビドラマ

天海祐希主演、遊川和彦脚本のラブコメディ[1]、天海と遊川は2005年に放送された『女王の教室』、2007年1月クールに同局で放送されたドラマ『演歌の女王』以来8年振りにタッグを組む事になる[2]

番組のタイトル表示は「理想(この部分に×が入り、その上に「偽装」の文字が入る)の夫婦」である。

あらすじ

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「孤高の美女」「理想の女性」といわれながら、実際には人との付き合いが大嫌いだという嘉門ヒロ。それが、25年前の大学時代に一度だけ愛したものの、理由を明かさずそのまま姿を消し、逃げられた彼氏・陽村超治と再会するところから物語が始まる。そしてその出会いをきっかけに「偽装結婚」生活を始めてしまう。

キャスト

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レギュラー

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嘉門 ヒロ(かもん ひろ)〈45〉
演 - 天海祐希(幼少期:庄野凛
主人公。図書館司書。オバさんだが才色兼備で身体能力も高い。幼い頃に両親を火事で亡くしており、親戚の叔母家庭に育てられる。大学時代に陽村超治と付き合うが、突然姿を消されたため人間嫌いとなり、それ以来感情を表に出さなくなる。人前では笑顔を浮かべているものの、内心では他人に毒づいていることが多い(その際のモノローグはバラエティ番組で見られるテロップで表記される)。長らく独身生活を送っていたが、ある日近所の保育園で園長代理を務めていた陽村超治と25年ぶりに再会する。
久しぶりに再会した陽村超治はゲイになっており、再会したことを機に偽装結婚を要求される。一度は断るも、の積み過ぎで床を壊したため、住んでいたアパートを追い出されてしまい、陽村超治に修理費を貸す代わりに偽装結婚して欲しいと頼まれ、仕方なく同居することとなる。しかし、陽村超治との偽装結婚での生活を続けていくうちに、無意識に「心の声」を口に出すようになる等の変化が現れる。
また、心の中に閉まっていた彼への愛情に気付き、偽装結婚生活に苦痛を感じ始め、陽村家を出る。趣味は読書。陽村超治との愛情表現として「ハグ」を大切にしており、「ハグしていいか?ってかもうしてるけどな」という陽村超治とのお決まりのフレーズがある。昭和45年11月6日生まれ。
陽村 超治(ひむら ちょうじ)〈45〉
演 - 沢村一樹
ヒーロー。陽村華苗の息子で幼稚園園長代理。人懐こく明るい性格であり、幼稚園の子供たちを笑顔にさせることを生きがいとしている。大学時代に嘉門ヒロと付き合っていたが、実はゲイであったため、嘉門ヒロを心から愛することができず、姿を消した。25年ぶりに再会し、母親の陽村華苗の余命いくばくない病気のことから、母親の陽村華苗を安心させるために嘉門ヒロに偽装結婚を申し込む。
当初は嘉門ヒロを「親友」扱いしていたが、嘉門ヒロの好意を知り、偽装結婚を強要していたことに罪悪感を感じ始める。また、交際していた大学時代を思い出し、嘉門ヒロを身も心も愛せないかと葛藤するようになる。嘉門ヒロの助けを受ける際に「ヒーロー」とつぶやくことがる。幼稚園に定期的に荷物を配達しに来る宅配業者の弟子丸保に片思いしている。母親の陽村華苗にはゲイであることを隠しており、カミングアウトできないまま独身を貫いている。
だが、物語中盤。原すみれが幼稚園のホームページに「園長代理はゲイである」事を暴露する書き込みにより、園長代理を解任され、その事がきっかけとなり幼稚園を去ることとなった上、母親の陽村華苗から勘当された。嘉門ヒロとの偽装結婚を解消し、「1年後に再会する」約束をして海外へと発つ。1年後、嘉門ヒロと再会。
水森 しおり(みずもり しおり)〈38〉
演 - 内田有紀
水森由羽の母で陽村超治の幼稚園に娘を預けているシングルマザー。元夫からのDVの後遺症により足を引きずっている。また男性恐怖症となり、以後レズビアンであると自覚するようになる。図書館で知り合った嘉門ヒロに好意を持つようになる。穏健な性格であり、周囲に何を言われても気にする素振りを見せない。
水森 由羽(みずもり ゆう)〈5〉
演 - 井上琳水
水森しおりの娘。幼稚園児。無口で無愛想。しかし、本当は母親思いの優しい女の子。母親・水森しおりの性的指向に理解を示しており、嘉門ヒロに家族になって欲しいと願っている。
弟子丸 保(でしまる たもつ)〈23〉
演 - 工藤阿須加
宅配業者の好青年。正義の味方を志望している。好きな言葉は「世界平和」と「ライス大盛り無料」、嫌いな言葉は「見て見ぬふり」と「消費税別」。過去に不良グループと関係を持っていたことがある。陽村超治に好意を持たれるが、彼がゲイであることは知らず、また、ゲイと付き合うことには否定的だったが、陽村超治から告白されて戸惑う。
名波 八重子(ななみ やえこ)〈38〉
演 - 坂井真紀
嘉門ヒロの従妹。専業主婦で、真(演 - 水野哲志)と愛(演 - 野嶋渚央)の2人の肥満の子供がいる。幼少期から常に嘉門ヒロと比較されていたため、彼女に対して劣等感を抱いている。そのためか、東大卒のエリート会社員の夫を自慢にしており、いつも高級品を身に着けている。
郷田 天人(ごうだ てんじん)〈42〉
演 - 佐藤二朗
嘉門ヒロの従弟。売れないマジシャン。口数は少なく、家に引きこもりがちである。「サプラーイズ」が口癖。嘉門ヒロに対して密かに好意を抱いていた。
郷田 照乃(ごうだ てるの)〈63〉
演 - キムラ緑子
嘉門ヒロの叔母(亡き母の妹)で育ての親。夫に逃げられ、結婚に対して否定的な見解を持っている。嘉門ヒロに対しては毒舌で接しており、そのことを嘉門ヒロに恨まれている。しかし、実際は火事の中で赤ん坊だった嘉門ヒロを助け出した張本人であり、何かと嘉門ヒロのことを気にかけている。喫煙者。「バカだねぇ」が口癖。
陽村 華苗(ひむら かなえ)〈72→73〉
演 - 富司純子
陽村超治の母。気が強くて勝気で見栄っ張りな性格。富山県で美容室を営み美容師で、夫の亡き後女手一つで陽村超治を養育した。癌により余命半年の診断を受け、息子・陽村超治の結婚を熱望していた。ただし、嘉門ヒロと陽村超治が婚姻届を提出し、披露宴を開いた後に、癌や余命の話は嘘であると嘉門ヒロにだけ告白する。
陽村超治が結婚しないことに焦りを感じており、ゲイではないかと疑っている。その後、原すみれが「陽村超治がゲイである」という事を暴露する書き込みをした事がきっかけとなり、陽村超治がゲイである事を認めたため勘当を言い渡した。
原 すみれ(はら すみれ)〈32〉
演 - 柴本幸
幼稚園の先生。陽村超治に想いを寄せており、嘉門ヒロを敵視する。
陽村超治が保と親しげに話しているのを見て嫉妬を募らせ、幼稚園のホームページに陽村超治がゲイであることを暴露する内容の書き込みをしたり、陽村超治と弟子丸保が笑顔で会話している写真を、幼稚園に通う園児達の家にばら撒いたりしていたが、騒ぎが大きくなりすぎたことに罪悪感を感じ、保護者への説明会の直前に陽村超治に謝罪した。
須藤 利一(すどう りいち)〈51〉
演 - 田中要次
嘉門ヒロの勤める図書館の館長。3年前に妻を亡くしており、嘉門ヒロとの再婚を夢見ている。
また、図書館での仕事にやりがいを見いだせないでいる。
小田 真理(おだ まり)
演 - 上地春奈
嘉門ヒロの勤める図書館の後輩の司書。
小俣(こまた)
演 - 柳谷ユカ
嘉門ヒロの勤める図書館の利用者かつクレーマー。
正体は郷田家の家政婦であり、郷田照乃に嘉門ヒロの様子を偵察するように送り込まれていた。

ゲスト

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第2話
みどり
演 - 春名風花(第7話・第8話)
幼稚園の先生。
第3話
石井医師
演 - 平泉成(第4話)
陽村超治の母親・陽村華苗の主治医。嘉門ヒロと陽村超治の披露宴ではお色直しの時間稼ぎの余興として居合いを見せた。
第5話
名波 幸司
演 - 桜井聖
名波八重子の夫。脱サラし、農業をやりたいと考えているが名波八重子に猛反対されている。
第6話
皆川 正義
演 - 神尾佑
水森しおりの元夫。エリート弁護士だが、ひどいDV男で、離婚後も水森しおりにストーカー行為を行う。
皆川 恭子
演 - 泉晶子
皆川正義の母。

スタッフ

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放送日程

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各話 放送日 サブタイトル 演出 視聴率[4]
第1話 10月07日 人嫌い女がゲイと結婚!?[5] 深川栄洋 14.7%
第2話 10月14日 花嫁になると決めた理由[6] 10.3%
第3話 10月21日 ついて良い嘘と悪い嘘[7] 石尾純 11.3%
第4話 10月28日 親友に怒りの鉄拳![8] 日暮謙 12.3%
第5話 11月04日 恐怖の四角関係パーティー[9] 深川栄洋 11.4%
第6話 11月11日 今夜、私を抱いて…[10] 石尾純 12.3%
第7話 11月18日 夫を奪われた妻[11] 伊藤彰記 11.0%
第8話 11月25日 驚愕の再会!変わり果てた夫に妻は…[12] 深川栄洋 13.4%
第9話 12月02日 1年後の約束!新パートナーは誰?[13] 日暮謙 11.8%
最終話 12月09日 一生のパートナーと出逢えた奇跡[14] 深川栄洋 12.8%
(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯)

番組への反応

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第8話では、お互いの思いを知った2人が街路樹の下で別れを告げ、それぞれ道を歩き始める…というまるで最終回のようなシーンがあった。データニュース社のテレビ視聴アンケート「テレビウォッチャー」(対象3000人)によると、初回から第8話までの平均満足度は3.83(5段階評価)で、高満足度の基準3.7を超える高数値を記録。視聴者はそれまでの展開を「最終回でもいいくらい、きれいな終わり方だった」などと評価する声が多かった。しかし第9話から突如仰天の展開になり、視聴者は「急展開すぎる」「どこに結末が向かうのだろうか」「えー!!そういう展開って唖然」など、意外すぎるストーリーに大きく動揺し、満足度は番組最低の3.59まで落ちてしまった。最終回では「最後はヒロと超治がハッピーエンドになり、よかった」「脚本が遊川さんなので不幸な終わり方にならないか心配だったが、一応ハッピーエンドでよかった」などと、落ち着くところに落ち着いたことから、満足度は最低だった前回から盛り返し、3.64で終わった[15]。しかし、ドラマの伏線としてゲイレズビアンといったデリケートな要素が絡んだ展開だったことから「肉体的に結ばれなくても男女で一緒にいるのが正しいって言いたいの?」「LGBTを軽視してるように感じる 」といった批判がネット上で相次いだ。一方で「(保の)失恋は気の毒だけどゲイと付き合ったことは可哀想じゃないしそれでゲイになってもバイになっても特に可哀想じゃない」「最終回の終わり方で議論をもたらすのが作者の狙いだったと思う」などのように、それぞれのキャラクターの選択の結果であり、そうして“視聴者に考えさせること”がドラマの目的だったのではという意見もあり、賛否両論となった[16]

出典

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  1. ^ 天海祐希、沢村一樹と「偽装の夫婦」…「女王の教室」遊川氏と再タッグ”. スポーツ報知 (2015年8月27日). 2015年8月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年8月27日閲覧。
  2. ^ 天海祐希、沢村一樹と“偽装夫婦” 遊川氏脚本の大人のラブストーリー”. 芸能ニュース. ORICON STYLE (2015年8月27日). 2015年10月8日閲覧。
  3. ^ “天海祐希、JUJUの主題歌に感激「応援してもらっている感じがする」”. ORICON NEWS. (2015年9月21日). https://www.oricon.co.jp/news/2059259/full/ 2017年7月26日閲覧。 
  4. ^ 「偽装の夫婦」最終回視聴率は12.8% 全話2桁キープ”. スポニチアネックス (2015年12月10日). 2015年12月10日閲覧。
  5. ^ 偽装の夫婦”. テレビ番組表. Yahoo!TV. 2015年10月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年10月7日閲覧。
  6. ^ 偽装の夫婦”. テレビ番組表. Yahoo!TV. 2015年10月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年10月14日閲覧。
  7. ^ 偽装の夫婦”. テレビ番組表. Yahoo!TV. 2015年10月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年10月14日閲覧。
  8. ^ 偽装の夫婦”. テレビ番組表. Yahoo!TV. 2015年10月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年10月28日閲覧。
  9. ^ 偽装の夫婦”. テレビ番組表. Yahoo!TV. 2015年10月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年10月28日閲覧。
  10. ^ 偽装の夫婦”. テレビ番組表. Yahoo!TV. 2015年11月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年11月13日閲覧。
  11. ^ 偽装の夫婦”. テレビ番組表. Yahoo!TV. 2015年11月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年11月19日閲覧。
  12. ^ 偽装の夫婦”. テレビ番組表. Yahoo!TV. 2015年11月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年11月30日閲覧。
  13. ^ 偽装の夫婦”. テレビ番組表. Yahoo!TV. 2015年11月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年11月30日閲覧。
  14. ^ 偽装の夫婦”. テレビ番組表. Yahoo!TV. 2015年12月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年12月7日閲覧。
  15. ^ “天海祐希主演「偽装の夫婦」急展開に翻弄された視聴者の評価”. スポニチアネックス. (2015年12月15日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2015/12/15/kiji/K20151215011690560.html 2015年12月15日閲覧。 
  16. ^ 花賀太 (2015年12月12日). “「偽装の夫婦」最終回に異論噴出”. R25. 2015年12月15日閲覧。

外部リンク

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日本テレビ 水曜ドラマ
前番組 番組名 次番組
花咲舞が黙ってない
(第2シリーズ)
(2015.7.8 - 2015.9.16)
偽装の夫婦
(2015.10.7 - 2015.12.9)