全日本女郎ぐも相撲大会
表示
全日本女郎ぐも相撲大会(ぜんにほんじょろうぐもすもうたいかい)は、高知県四万十市の一條神社で夏に行われる、クモ同士を戦わせる虫相撲の一つ。だだし、選手として出場するクモの生物学上の種類はジョロウグモ(Nephila clavata)ではなくコガネグモ(Argiope amoena)である。
概要
[編集]「女郎ぐも相撲」は、古くから子供らの遊びの一つで、伝承では1468年(応仁2年)に応仁の乱から避難するため京都からやって来た一条教房(土佐一条氏の祖)の侍女たちが行っていた遊びが起源とされる[1]。
毎年8月の第1土曜日に一條神社境内で「しまんと市民祭」の中で開催される。現在の形式では2019年(令和元年)で69回目[2]。木の棒を土俵にして、地域の子供らが持ち寄った女郎ぐも(コガネグモ)2匹を戦わせ、行司が勝敗を判定する。観光客も神社が用意したクモを使って参加できる[2]。
大会名が「女郎ぐも」なのは、かつて地域によってジョロウグモとコガネグモがまとめて「ジョロウグモ」とされていたことによるという。
→詳細は「ジョロウグモ」を参照
コガネグモを使った虫相撲は、全国的には現在ほとんど行われなくなってしまい、「全日本女郎ぐも相撲大会」は稀少な行事である。四万十以外では鹿児島県姶良市加治木町で国の選択無形民俗文化財にも選択されている「加治木くも合戦」が有名である[3]。
また、南関東ではネコハエトリを戦わせる「ホンチ(フンチ)」があり、横浜市では市の「地域無形民俗文化財」に登録されるなど[4][5]、全国で虫相撲の継承に力が入れられ始めている。
脚注
[編集]- ^ 女郎ぐも相撲大会(四万十市ホームページ)
- ^ a b 全日本女郎ぐも相撲大会(四万十観光協会ホームページ)
- ^ 文化遺産オンライン
- ^ 【記者発表】令和元年度 新たな横浜市指定・登録文化財について(横浜市ホームページ)2019年10月21日閲覧
- ^ 横浜市報・令和元年(2019年)11月5日定期第18号 pp.57(横浜市ホームページ)2019年11月5日閲覧
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 全日本女郎ぐも相撲大会(四万十観光協会ホームページ)