八木かなえ
個人情報 | ||||||||||||||||||
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フルネーム | YAGI Kanae | |||||||||||||||||
国籍 | 日本 | |||||||||||||||||
生誕 | 1992年7月16日(32歳)[1] 兵庫県神戸市西区 | |||||||||||||||||
身長 | 153 cm (5 ft 0 in) [1] | |||||||||||||||||
体重 | 55 kg (121 lb) [1] | |||||||||||||||||
スポーツ | ||||||||||||||||||
競技 | ウェイトリフティング | |||||||||||||||||
種目 | 女子55kg級 | |||||||||||||||||
大学チーム | 金沢学院大学 | |||||||||||||||||
クラブ | 綜合警備保障(2022年まで) | |||||||||||||||||
担当コーチ | 山田政晴 | |||||||||||||||||
成績・タイトル | ||||||||||||||||||
五輪 | 2012年ロンドン12位 2016年リオデジャネイロ6位 2020年東京11位 | |||||||||||||||||
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八木 かなえ(やぎ かなえ、1992年7月16日 - )は、日本の女子重量挙げ選手。オリンピックに3大会(2012年ロンドン・2016年リオ・2020年東京)連続出場し、2016年リオデジャネイロオリンピック女子53kg級で6位入賞。兵庫県神戸市西区出身。金沢学院大学卒業。2022年末まで綜合警備保障に所属。
経歴
[編集]神戸市立押部谷中学校を経て兵庫県立須磨友が丘高等学校卒業後、2011年金沢学院大学に進学、2015年卒業。
5歳から器械体操を始め、中学時代には「全日本ジュニア選手権(2部)」の個人総合で7位に入賞するほどだったが「10年で一区切り」と体操からの転向を考え、2008年高校入学と同時に新たに重量挙げを始めた。当時、須磨友が丘高校でウエイトリフティング部の監督をしていた保健体育の横山信仁教諭が八木の才能を見抜き、短期間での競技力向上となった。
2008年、重量挙げに転向してからも瞬く間に頭角を表し、競技歴わずか8ヶ月で「アジアユース48kg級」で優勝した。翌2009年には「全国高校女子選手権53kg級」も制し、この年の「世界選手権48kg級」では日本代表にも抜擢され、日本高校新記録を出して世界選手権10位の成績を残した。「全国高校女子選手権53kg級」では2011年まで3連覇を達成した。
大学進学後、初めての公式戦となった「全日本女子学生選手権53kg級」で大会新記録を樹立して優勝し、さらに2012年に「全日本選手権53kg級」で初優勝を果たして同年のロンドンオリンピックの代表に選ばれた。2012年7月29日に同オリンピック女子53kg級に出場して12位(スナッチ82kg・ジャーク109kg)となった[2]。
2013年にロシアのカザンで開かれたユニバーシアード53kgで優勝し、初の国際総合競技大会金メダルを手にした。同年8月に神戸市から「市スポーツ特別賞」を贈られた[3]。
2015年4月1日付で綜合警備保障(ALSOK)に入社した[4]。
2016年8月7日にリオデジャネイロオリンピック女子53kg級に出場した。「プレッシャーがやばかった。体が動かなかった」ため記録はスナッチ81kg・ジャーク105kgで、自己ベストにはほど遠かったものの、6位に入賞した[5][6]。
リオ五輪後に国際ウエイトリフティング連盟が階級区分を変更して女子53kg級を廃止したため、八木は55kg級への転向を余儀なくされ、以後は記録が伸び悩むようになった[6][7]。しかし3大会連続となる2020年東京オリンピックへの出場を果たし、新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響で1年遅れて2021年7月26日に実施された同オリンピック女子55kg級では11位(スナッチ81kg・ジャーク102kg)となった[7]。
2022年12月15日、同月末をもって約8年間在籍したALSOKを退社することが発表された[8]。
2023年4月1日付で母校である金沢学院大学のスポーツ科学部助教とウエイトリフティング部コーチに就任する[9]。競技活動については国際大会からは退くものの国内大会への出場には意欲を示している[10]。
人物
[編集]笑顔で試技に臨むことで知られ、「かなえスマイル」として親しまれている[6][7]。
2023年現在、日本アンチ・ドーピング機構でアスリート委員を務める[11]。
自己記録
[編集]- 女子53kg級:スナッチ87kg、クリーン&ジャーク112kg、トータル199kg
主な競技歴
[編集]- 2008年 アジアユース53kg級 優勝
- 2009年 全国高校女子選手権53kg級 優勝
- 2009年 世界選手権48kg級 10位
- 2010年 全国高校女子選手権53kg級 優勝
- 2011年 全国高校女子選手権53kg級 優勝 [12]
- 2011年 全日本女子学生選手権53kg級 優勝
- 2012年 全日本ジュニア選手権53kg級 優勝[13]
- 2012年 全日本選手権53kg級 優勝[14]
- 2012年 ロンドンオリンピック 重量挙げ 女子53kg級 12位
- 2012年 全国都道府県対抗女子大会53kg級 優勝[15]
- 2012年 全日本大学対抗女子選手権53kg級 優勝[16]
- 2013年 全日本学生選抜大会53kg級 優勝[17]
- 2013年 全日本学生個人選手権53kg級 優勝
- 2013年 ユニバーシアード 重量挙げ 女子53kg級 金メダル
- 2013年 東アジア大会 重量挙げ 女子53kg級 銅メダル
- 2014年 全日本学生個人選手権 優勝[18]
- 2015年 全日本選手権53kg級 優勝
- 2016年 全日本選手権53kg級 優勝
- 2016年 リオデジャネイロオリンピック 重量挙げ 女子53kg級 6位
- 2016年 いわて希望郷国体 女子53kg級 スナッチ・クリーン&ジャーク・トータル全て優勝[19]
- 2017年 ウエイトリフティング世界選手権 女子53kg級 6位
- 2021年 東京オリンピック 重量挙げ 女子55kg級 11位
脚注
[編集]- ^ a b c “東京2020オリンピック 八木 かなえ”. NHK. 2021年11月19日閲覧。
- ^ “第30回オリンピック競技大会(2012/ロンドン)ウェイトリフティング 7月29日”. 日本オリンピック委員会. 2021年11月19日閲覧。
- ^ “重量挙げ女子・八木選手にスポーツ特別賞 神戸市”. 神戸新聞NEXT. (神戸新聞社). オリジナルの2013年10月10日時点におけるアーカイブ。 2022年12月15日閲覧。
- ^ “八木かなえらALSOK入社へ”. デイリースポーツ online (株式会社デイリースポーツ). (2014年10月7日) 2022年12月15日閲覧。
- ^ “第31回オリンピック競技大会(2016/リオデジャネイロ)ウェイトリフティング 8月7日”. 日本オリンピック委員会. 2021年11月19日閲覧。
- ^ a b c 石橋明日佳・大石美咲 (2021年7月26日). “重量挙げ・八木かなえ「1キロでも重く」”. 産経新聞 2021年11月20日閲覧。
- ^ a b c 金子智彦 (2021年7月26日). “八木かなえはバーベル挙げて笑顔 怖さと楽しさ「ああ、五輪だな」”. 朝日新聞 2021年11月19日閲覧。
- ^ “重量挙げの“アイドル”八木かなえ、約8年在籍のALSOK退社「夢を追いかけ、夢中になれた」…今後は未定”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2022年12月15日) 2022年12月15日閲覧。
- ^ “ウエイト八木かなえ選手、金沢学院大助教・コーチに”. 2023年1月17日閲覧。
- ^ ウエイト八木かなえ選手、金沢学院大助教・コーチに 4月就任、第一線は「引退」 母校で「後輩の力に」 北國新聞 2023年1月17日
- ^ “JADA Athlete Committee/JADAアスリート委員会”. 日本アンチ・ドーピング機構. 2023年1月18日閲覧。
- ^ 3連覇。
- ^ スナッチ85kg、クリーン&ジャーク109kg、トータル194kg いずれも大会新記録。
- ^ スナッチ86kg 日本ジュニア新記録を樹立。
- ^ スナッチ84kg、クリーン&ジャーク106kg、トータル190kg いずれも大会新記録。大会最優秀選手
- ^ クリーン&ジャーク112kg、トータル197kg 2つのジュニア日本新記録
- ^ スナッチ83kg、トータル191kgとも大会新記録
- ^ スナッチ84kg、クリーン&ジャーク107kg、トータル191kg いずれも大会新記録
- ^ 競技日程・結果