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利用者:とるマジョ/sandbox

インターナショナル・スイミング・リーグ ( ISL )は、2019年に創設され、毎年開催される競泳の国際プロリーグ。 「革新的な大会フォーマットとコンテンツを通して、競泳の可能性を最大限に活かし、商業面でも持続できる基盤を構築していくこと」を理念としている。

2019年はレギュラーシーズン(リーグ戦)が10月に始まり、決勝大会が12月に開催された。

アンチドーピングルールに反した経歴のある選手は、ISLへの参加が禁止されている。


フォーマット[編集][編集]

2019年シーズン[編集][編集]

シーズンはリーグ戦と決勝大会の2つで構成される。リーグ戦の各試合には4チームが出場し、優勝チームに4点、準優勝に3点、3位に2点、4位に1点が与えられた。リーグ戦が終わった時点で上位4チームが決勝大会に進出し、決勝大会にて初代「ISLチャンピオン」としてエナジースタンダードが優勝した。 各チームは、選手を最大32名まで登録することが可能。各試合では、28名の選手が出場登録をすることができ、個人種目に出場できるのは男女12名ずつの合計24名まで。残りの男女2名ずつの合計4名はリレー種目のみに起用できる補欠登録である。

試合形式[編集][編集]

4チームが出場する試合は2日間の日程で開催。 2019年シーズンは1試合で37レース(2020年シーズンでは39レース)が行われた。個人競技が30レース(2020年は32レース)、チームリレーが5レース、スキンレースが2レース。 各レースは、各チームから2人の選手が出場。 レース終了後、各選手には次のようにポイントが加算される。1位は9ポイント、2位は7ポイント、3位は5ポイント、4位以下は1ポイントずつ減っていき、8位は1ポイント。 レースを終了できなかったアスリート(チーム)にはポイントは付与されない。 さらに、リレーではポイントが2倍になり、スキンレースにおいては3ラウンドの各レース後にポイントが付与される。

各チームに所属している選手たちが獲得したポイントがそれぞれのチームの合計得点に加算される。

しかし、一つの種目で優勝した選手のチームがそのレースの最高得点を獲得するとは限らない(例:1位と7位で合計11ポイントだったチームより、2位と4位で合計12ポイントを獲得したチームの方がランキングでは上位になる)。

39レースが終了した時点で最もポイントの多いチームがその試合の優勝チームとなり、2位から4位までのチームにも同じ方法で順位がつけられる。理論上、1種目も優勝できなかった選手がいるチームが、その試合を優勝することができるという画期的なシステムである。

万が一、39レース終了後に2チームが同点で終わった場合、4x50mの混合メドレーリレーを追加で行い、順位を確定する。

チーム[編集][編集]

2019年シーズンは、米国から4つ、ヨーロッパから4つ、合計8チームでデビューした。 2020年シーズンにはカナダと日本からのチームがISLに追加され、合計10チームとなった。

チーム 拠点 設立 ジェネラル・マネージャー ヘッドコーチ
アメリカカンファレンス
DCトライデント ワシントンDC 2019年 ケイトリン・サンデノ シンディ・ギャラガー
LAカレント ロサンゼルス 2019年 レニー・クレイゼルバーグ デビッド・マーシュ
ニューヨークブレーカーズ ニューヨーク 2019年 ティナ・アンドリュー ピーター・アンドリュー
カリコンドアズ サンフランシスコ 2019年 ジェイソン・レザック グレッグ・トロイ
トロントタイタンズ トロント 2020年 ロバート・ケント
欧州・アジアカンファレンス
エナジースタンダード パリ 2019年 ジャン=フランソワ・サレシー ジェームス・ギブソン
ロンドンロア ロンドン 2019年 ロブ・ウッドハウス メル・マーシャル
チームアイアン ブダペスト 2019年 ドリーナ・セーケレス
アクアセンチュリオンズ ローマ 2019年 アレッサンドラ・ゲラ マッテオ・ジュンタ
ISL東京(名前未定) 東京 2020年 北島康介

テクニカルルール[編集][編集]

試合は4チームで構成される。 2回の短い休憩を含む2時間のセッションが2日間開催される。 各チームは、最低24人から最大28人の選手で構成され、男子12人のと女子12人が個人種目に出場できる。 各レースには1つのチームから2人の選手が出場する。(リレーの場合は1つのチームから2チームが出場)

2日間開催される試合では、4チームが出場し、個人種目が32レース(2020年より男女100m個人メドレーの2レースが追加され、個人種目が30から32レースに増加)、リレー種目が5レース、またスキン種目が2レースの合計39レースが行われる。

各チームは、個人種目に男女2名ずつの選手をエントリーする。リレーも男女2チームずつ(男子8名、女子8名の合計4チーム)エントリーする。試合では30〜35分のセッションが3回行われ、間に10分間のインターバルが設けられる。各チームは、試合初日の前日までにエントリーを提出し、変更などは競技開始90分前までに行える。競技が開始してからは2回まで変更が許されるが、1回目と2回目インターバルの開始2分が締め切りとなる。

各試合の終了時に、次のようにチームにポイントが付与される。

順位 1位 2位 3位 4位
ポイント 4 2 1

2019年シーズンはリーグ戦終了時点でアメリカリーグとヨーロッパリーグの上位2チームずつ、計4チームが決勝大会への進出を果たした。 リーグ戦終了後に2つ以上のチームが同点の場合、勝者を決定するために追加の基準が適用される。

個人種目のレースのポイントは次の通りである。

順位 1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 DNF DSQ DNS
点数 9 7 6 5 4 2 1 -2 -4

リレーレース[編集][編集]

リレーレースには個人種目の2倍のポイントがチームに与えれる。

リレーのポイントは次の通りである。

順位 1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位
点数 18 14 12 10 8 6 4 2

ペナルティ[編集][編集]

ISLが設ける標準記録を下回った選手やリレーチームは、個人種目の場合1点、リレー種目の場合2点がチームの総合点数より減点される。

以下の表は、ISLの標準記録と世界記録を比較したものである。

距離 世界記録 世界記録
自由形 50 22.50 20.24 25.50 22.93
100 49.50 44.94 55.00 50.25
200 1:49.50 1:39.37 1:58.50 1:50.43
400 3:50.50 3:32.25 4:10.00 3:53.92
背泳ぎ 50 25.00 22.22 28.50 25.67
100 54.00 48.88 1:01.00 55.03
200 1:58.00 1:45.63 2:11.00 1:59.23
平泳ぎ 50 28.50 25.25 31.50 28.56
100 1:00.00 55.61 1:08.50 1:02.36
200 2:12.00 2:00.16 2:28.50 2:14.57
バタフライ 50 24.00 21.75 26.50 24.38
100 53.00 48.08 58.50 54.61
200 1:59.50 1:48.24 2:12.00 1:59.61
個人メドレー 200 2:01.00 1:49.63 2:13.50 2:01.86
400 4:19.00 3:55.50 4:46.50 4:18.94
フリーリレー 4x100 3:17.00 3:03.03 3:39.00 3:26.53
メドレーリレー 4x100 3:35.50 3:19.16 4:02.00 3:45.20
混合フリーリレー 4x100 3:28.00

失格、途中棄権した個人種目出場選手、またはリレー種目出場チームは、加点は0点となり、チームの総合得点より2点(リレーの場合4点)が減点される。個人種目出場選手、またはリレー種目出場チームが棄権した場合、加点は0点となり、チームの総合得点より4点(リレーの場合8点)が減点される。

順位 DNS DNF DSQ
点数 -4 -2

MVP[編集][編集]

MVPは試合毎及びシーズン終わりに選出される。選出基準はその試合あるいはシーズンを通して選手がチームにもたらしたポイント数で計算する。 毎回、選出されるのは1人のMVPのみで男女のどちらかになる。 各試合のMVPには5000ドルの賞金が与えられる。

スキンレース[編集][編集]

スキンレースとは合間の休みがなく、連続してノックアウト方式で行われる50m(短水路)自由形のレースである。8人の選手で行われる第一ラウンドでは4人の選手が脱落し、第二ラウンドでは2人の選手が脱落する。最終ラウンドである第三ラウンドは二人の選手が決勝レースとして戦う。スキンレースは3分おきに行われる。選手はプールでそのままクールダウンすることができ、あるいはチームエリアに戻りトレーナーに簡単なマッサージを受けることもできる。敗退した選手はチームエリアに戻らなければならない。

勝ち進んだ選手は当日チームが割り当てられたコースで次のラウンドを泳ぐ。ISL スキンレースのスコアは次の通り:

順位 DNS DNF DSQ 8位 7位 6位 5位 4位 3位 2位 1位
ラウンド1 点数 -4 -2 1 2 4
ラウンド2 点数 -8 -4 10 12
ラウンド3 点数 -12 -6 21 27日

予算[編集][編集]

2019シーズンの予算は2000万ドルで、うち600万ドル以上がアスリートの出演と賞金。

シーズン結果[編集][編集]

2019年シーズンの決勝大会は、ラスベガスのマンダレーベイリゾートで開催された。

シーズン 試合数 チャンピオン 2位 3位 4位
2019年 7 エナジースタンダード ロンドンロア リコンドアズ LAカレント

2019シーズンではSarahSjöströmがMVPに選出された。

歴史[編集][編集]

FINA-ISL紛争[編集][編集]

2018年シーズンまでは、 FINA水泳ワールドカップFINAが認可した唯一の主要競泳大会だった。 新しいコンセプトである「チーム対戦」で競泳の市場価値を高めるために、2017年にインターナショナル・スイミング・リーグという新しい組織が創立され、2018年9月にアナハイムにてウクライナの億万長者コンスタンチン・グリゴリシンが発案した同リーグの発表が行われた。  新しいリーグの最初のイベントのEnergy for Swim が2017年12月20〜21日にイタリアのトリノにて開催予定だったが、  6月、FINAは209カ国に存在する全ての水泳連盟に手紙を送り、ISLに協力しないよう要請した結果、実現に至らなかった。

FINAの一般規則のセクション4.5に含まれる規則の解釈を明確にした後、  水泳大会のEnergy for Swimは「参加者のほとんどが外国人選手で構成されるため、国内大会ではない」とし、国際大会として通常の6か月前までに承認が必要であるとした 。

承認期間がすでに終了していたため、その大会に参加した場合選手はFINAによって1〜2年の失格となり、イベント中に設定された世界記録は認められなかった予定だった。

当事者間の交渉は2018年11月15日に正式に打ち切られ、最終的にEnergy for Swim大会の中止となった。

デビュー[編集][編集]

FINA、ISL、エナジースタンダードグループ間の交渉の失敗にもかかわらず、複数の選手が「チーム対戦型の新しい競泳競技」のアイデアを支持した(カティンカホッズアダムピーティーを含む数名の選手 )。 FINAは2018年12月、 FINA Champions Swim Seriesと呼ばれる新しいリーグの創設を発表した。  正式に発表された最初のISLチームは、2019年1月にドイツのONEFlow Aquatics だった(最初のシーズンには不参加)。その後、ISLは残りの3つのヨーロッパチームと4つのアメリカチームも発表した。  一方、ISLは ラスベガスの マンダレイベイで準決勝と決勝を企画することになり、新たに結成された代表会社ISL USAを発表し、新しく加わった米国チームの運営を支援した(スカウト、選手の契約交渉、大会運営など)。  ISLの発足に向けた重要な一歩になったのは、FINAがFINA以外のイベントに参加する選手を制裁せず、同様の競技会が許可されると発表されたことであった。また、最初の2試合のみ、ワールドカップと日程がかぶっていたため、世界記録の樹立を認めないこととなった。   ISLは2019年6月に、リーグのシーズン2が10月の1週目に開幕することを発表した。


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