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利用者:レオ/sandbox

ブライニクル(英:Brinicle、Brine Icicle)とは、海氷の生成に伴って排除されるブラインにより発生する自然現象の一つ。Ice Stalactite(氷の鍾乳石)としても知られる。2014年には八代裕平及び尾関俊浩が実験室内におけるミクロスケールのブライニクル生成に成功している。

概要[編集]

海氷が成長する際、海氷中には高濃度のブラインが閉じ込められる。このブラインは凝固点降下によって海水の凝固点よりも低い温度となり、また塩分濃度が高い為に密度が大きくなる。海氷温度の変化に伴いより暖かい海氷底部へブラインが析出し、外気温が海水の結氷温度より低い場合にこのブラインが海氷から抜け落ちると、海水は極低温のブラインによって周囲が即座に凝固する。この時に発生した氷はブラインの周りを覆うような筒状となり、この筒をブラインが通り道として流れ続ける事により成長が促される。最終的に長いパイプのような氷が海底まで形成され、これがブライニクルと呼ばれる。

形成環境[編集]

海氷が生成される際に高濃度のブラインが生成される。海氷生成初期段階において、海氷中のブライン内部において濃度の差異により、より高温部の海氷下方へ徐々に移動してゆく。同時に塩分濃度が高くなるにつれて凝固点が降下し、ブラインは直ちに凍らなくなると同時に、密度が大きくなる。海氷がさらに成長すると、ブラインは海氷中に小さなトンネルのような通り道(ブラインチャンネル)を通って海氷底部へと徐々に移動して行く。その後自重によって徐々に海氷底部へと溜まり、融解期に表面の融解水と共にブラインが析出し、海氷下部から海水へと到着するとブライニクルが生成され始める。 ブラインは通常の海水よりも塩分濃度が高く、相対的に海水が低濃度であるため浸透圧によってブライン側へ海水が誘引される。同時にブラインは海水の凝固点よりも低い温度を保っている為その温度差で海水は凝固する。この時ブラインは熱気がプルームとして上昇するのと似たように、海氷から海底へ向けてプルームとして沈着していく。この時、周囲の海水はブラインプルームにより