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利用者:茶子福/sandbox

Marindows株式会社
Marindows Inc.
種類 株式会社
略称 Marindows
本社所在地 日本の旗 日本
東京都千代田区丸の内二丁目6番1号 丸の内パークビルディング
設立 2021年3月3日
業種 情報・通信業
事業内容
  • 海洋OS “Marindows”の開発
  • 海事デジタルコンテンツの開発
  • 海洋ブロードバンド通信の普及・促進
  • 共創プロモーター(海事産業×非海事産業)
  • 海事産業のDX・データ利活用推進支援
代表者 末次康将CEO
資本金 5億2830万円(2022年5月現在、資本準備金含む)
主要株主 e5ラボ
外部リンク https://www.marindows.com
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Marindows株式会社(英: Marindows Inc.)は、情報通信革命の力で海上統合デジタルプラットフォームの構築を目指す日本の海事ベンチャー企業[1]である。2021年3月3日に旭タンカーエクセノヤマミズ商船三井三菱商事4社のジョイントベンチャーとしてゼロエミッションEV船の開発を行う「e5ラボ」からスピンアウトして設立された[2]。本社は日本の東京に置かれ、末次康将がCEO(最高経営責任者)を務めている。

概要[編集]

Marindowsは「情報通信革命で、海事産業が抱える安全性・生産性・環境性の課題を解決し、海事産業を21世紀最大の成長産業へと変革する」ことをビジョンに掲げており、最新のITテクノロジーを用いて『誰もが、リーズナブルな価格で、確実に』使えるDXソリューションを、内航海運に提供[3]し、業界が抱える課題を解決することを目指している。

メインターゲットは日本の内航海運で、同社が開発を進める海洋OS「Marindows」をプラットフォームに、海運会社に向けて「船員の働き方改革」「船員と船舶の安全向上」「船員の健康向上」を実現するアプリケーションなどのサービスを展開する予定。

大手海運会社や造船舶用メーカーなどからの出資を受けており、2021年12月には旭タンカーカシワテック商船三井ワールドマリンの4社が計2億円を出資[4]。2022年3月15日には井本商運東京汽船古野電気三菱造船など5社が約2億円を出資[5]している。

同年4月にはフィンランドの舶用メーカーのバルチラ[6]が、5月にはIHI原動機がMarindowsに出資[7]したことを明らかにした。

事業[編集]

Marindowsの末次社長は「共創型、海洋DXプラットフォームの開発と普及」をコアとなる事業として位置付けている[8]

2022年10月の立ち上げを目指しているフェーズ1では、ベースとなる「Marindowsプラットフォーム」の開発を行いつつ労務管理アプリや船版ドライブレコーダー、健康管理アプリの導入を図っていく[9]

各アプリケーションは、現場レベルでのきめ細かなサービスを展開するため、船員標準業務支援端末「Mフォン(Marindows Phone〈仮称〉)」に搭載する。Mフォンは2023年度から施行される改正船員法で求められる労務管理アプリを備えており、船員の勤怠入力・勤怠管理も行える。これに遠隔診察や遠隔処方、ストレスチェック、デジタル船員手帳連携を備えた、船員の健康を守るためのサービスも加えていくとしている。

船舶に搭載される内航標準ドライブレコーダーと、内航標準ポータブル電子海図は通信ネットワークと連携することが可能で、船舶自体の安全性確保に加えて船主やオペレーターといった陸上業務の効率向上も図っていく。

また、2022年からは海上ブロードバンド通信のサービス開始が予定されており、従来は通信環境の脆弱性といった理由で実現できなかった船陸通信や船員支援のリアルタイム化へと繋げていく。

2021年10月にはMarindowsに出資している商船三井とe5ラボが、ソフトバンクとの間でOneWebが提供する次世代高速衛星通信サービスの海上を航行する船舶での活用に関して覚書を締結し、共同検討を開始した[10]

将来像[編集]

「Marindowsプラットフォーム」はe5ラボと三菱造船が開発した次世代オートマEV船「ROBOSHIP」への搭載を予定している[11][12]。499総トン型の内航船だけでなく、大型の外航船も想定。機器の予知保全や船舶の周囲検知、航行の安全補助といった機能を備える。

フェーズ2では温室効果ガス排出の可視化・価値化と船舶の最適運航支援サービスを兼ね備えた「ガイアクリーナー」や船上や陸上作業の自動化、低軌道衛星を用いた衛星ブロードバンド通信の普及促進を行う。

フェーズ3では船舶管理会社船主、オペレーターといった船を運航する企業のDXを進め、2024年にスタートするフェーズ4では商船の遠隔操作・自動化だけでなく、漁船やプレジャーボートにもMarindowsのソリューションを広げるとしている。

関連項目[編集]

船舶

海運

内航船

衛星通信

外部リンク[編集]

Marindows公式ホームページ

出典[編集]

  1. ^ https://www.mhi.com/jp/news/220315.html 三菱造船、海上統合デジタルプラットフォームの構築を目指すMarindows社へ出資。海洋システムインテグレーターとして電化・自律船の開発を先導
  2. ^ https://e5ship.com/pdf/2021-03-03_jp.pdf 「Marindows株式会社」を設立~海の世界の課題を情報通信革命で解決!世界初の海洋OS“Marindows”を展開~
  3. ^ https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000079836.html 海洋DXを推進するMarindows社、シードラウンドで2億円の追加資金調達を実施〜船員の働き方改革対応をはじめとする「船員課題」と事故防止のための「安全課題」の解決を実現するための各種ソリューション開発を加速させる〜
  4. ^ https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000079836.html
  5. ^ https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000079836.html
  6. ^ https://www.wartsila.com/media/news/19-04-2022-wartsila-invests-in-marindows-to-support-shipping-decarbonisation-efforts-in-japan-3087550
  7. ^ https://www.ihi.co.jp/ips/all_news/20220524.html
  8. ^ https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000079836.html 海洋DXを推進するMarindows社、シードラウンドで2億円の資金調達を実施 〜情報通信革命で、海事産業が抱える安全性・生産性・環境性の課題を解決し、海事産業を21世紀最大の成長産業へと変革する〜
  9. ^ https://www.jmd.co.jp/article.php?no=273287 Marindows、「デジタルで革命」。石井取締役が抱負。2億円資金調達 日本海事新聞2021年12月9日
  10. ^ https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2021/20211014_03/ ソフトバンク、商船三井およびe5ラボが海上での次世代高速衛星通信サービスの活用に向けた共同検討を開始~船舶におけるブロードバンド通信の導入や海運のデジタル化を推進~
  11. ^ https://www.mhi.com/jp/news/211214.html 標準ハイブリッド電気推進船“ROBOSHIP”のデザインをバイオマス燃料輸送船に提供 内航船業界のDX実現に向け、e5ラボと三菱造船が協働
  12. ^ https://e5ship.com/pdf/2021-12-14a_jp.pdf 「e5 ROBOSHIP Ver1.0 船員楽々 次世代オートマEV船を発表」