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利用者:Alt winmaerik/都営三田線

  • [066/085] 71 - 参 - 予算委員会 - 4号 昭和48年03月16日

>私はやはり、いつか御答弁したと思いますが、東京の都営でも、あるいは営団地下鉄でも、これを延ばすということが一番いい問題じゃないか。いまの東北線、高崎線の沿線を見ますと、もうあそこにさらに線路をふやすということはほとんど私不可能だと思います。したがいまして、やはり新しいところを鉄道線路によって開拓していくという意味で、ちょうどいい例が営団の東西線と私のほうの中央線並びに総武線を直通運転いたしました。これは全然新しいところに線路をつくって、非常に新しい通勤地帯を開発し、また、いままでの沿線と全く関係のないところでございますので、いままでの駅に対する影響も非常にいい影響であるという意味で、私がかねがね申しておりますのは、現在の、まあ具体的な話で恐縮でございますが、たとえば、高島平でとまっている六号線を、何らかの形で荒川を渡って埼玉県に持っていく。あるいは赤羽でとまる予定の七号線を、やはり荒川をくぐって埼玉県の東北本線の東側に持っていくというふうな方法によって、それをできれば私のほうの東北線、高崎線につなぎますれば、ちょうどいまの営団の東西線と私のほうの連絡と同じようになる。非常に都心に直通できて、しかも、郊外から乗りかえなしで来られるというようなことになりますので、私は、都市交通審議会のメンバーの一人といたしましても、そういう方法が一番いいんじゃないかというふうに思っております。

これを読めば、「やはり」にIPユーザーの言うような意味が無いことは明白である。曲解もはなはだしい。揚げ足取り以外の何ものでもない。

とどめをさすために別の視点から。

  • 西野 保行「高島平という街と都営三田線 -田圃からの大化け-」『鉄道ピクトリアル』1996年8月号
  • 「…将来の延伸を考えて、新河岸川および荒川の下をくぐるような縦断面を設定した場合は、あまりに深くなり、またこの荒川が蛇行した跡の低地部分の地下水位を考慮すると、かなりの難工事と工事費が見込まれることが解った。そのため、先の段丘崖(志村坂上駅の北側にある台地崖線・荒川へ向かう急坂)から地上に顔を出し、高架線で行くことが検討された。この場合のルートは、中仙道沿いでは地価も高く、支障物件も多いことから、いったん志村三丁目付近まで西側にルートを振り、これから北上して蓮根を経て新河岸川を渡る直前(蓮根橋南詰)に志村駅を設け、ここを終点とするものであった。」

このように、荒川を地上方式で渡りたいがために、わざわざ西側に線路を曲げてルート変更をしていることは紛れも無い事実。都心から放射状に伸びる地下鉄路線で、ほぼ同じ時期に計画もしくは着工されたものには千代田線東西線都営新宿線などがあるが、いずれも荒川手前までは地下区間、荒川手前で35‰などの急勾配により地上に出て、トンネルではなく橋梁で川を越えていることからも、川をくぐるのが如何に困難でコストが高くつくのかが分かる。ほとんどが地下区間の都営新宿線も東大島 - 船堀間で荒川を渡るだけのために地上に出ているのである。


さらにエヴィデンスを付け加える。

  • 国会議事録より
  • 参議院建設委員会 - 2号 昭和45年12月03日


○瀬谷英行  まず、道路と鉄道の問題なんですけれども、いま埼玉県、神奈川県、千葉県といったような東京周辺地域は人口が激増しております。(・・・中略・・・)ところが、道路の建設は必ずしもそれに伴うように進捗しておりません。この交通問題を解決するためにはどうしたらいいか、という問題なんでありますけれども、一つの方法として、道路と鉄道をある程度併用するという構想はどういうものかということなんです。ただいま大宮のバイパス道路というのは、幅約四十メートルのものが工事に着手をしております。このまん中は高速道路用に充ててあるわけです。ああいうところ、地下鉄を東京都からそのまま延長をしてきて高架鉄道に利用するといったような方法は考えられないものだろうか。専門の技術屋さんの書いた本によると、まん中に二メートルぐらいの柱を建てると複線の高架鉄道を上に走らせる構造は技術的に可能であるということが出ているわけです。だとすると、かなりの幅を高速道路用に取っておるけれども、もし高速道路に利用するならば、これを二重構造にして電車を二階に自動車を三階にと、こういう方法もできるのではないかと考えられるわけです。(・・・後略)

根本龍太郎運輸大臣  ただいま瀬谷さんが言われたことは、非常に重要な問題だと考えております。(・・・中略・・・)地下鉄、高速自動車道路については帝都高速度交通営団からも申し出がございません。また運輸省からもございませんので、具体的な協議には入っておりませんが、もしそういうことが向こうのほうの計画ができてこちらに協力を求められますれば、御指示の線に沿いまして、われわれは十分にこれが検討の対象にしたい。ただ、あそこは非常に金がかかるのです。荒川をまたいで行きますから、御指摘のように高架軌道ならいいけれども、地下鉄になりますと非常に多くの金がかかるので、むしろ地下鉄よりは御指摘のように高架軌道のほうがいいのではないかと考えております(・・・後略)


  • 川島令三「全国鉄道事情大研究 東京北部・埼玉篇〈2〉」掲載の6号線延伸計画は、「埼玉県の新大宮バイパス沿線の自治体が現在構想しているものの実現の目処のたっていないプラン」の一つとして記述されている。これは、当該書籍を読めば文脈上明白なことである。また当該書籍で川島の挙げているプランは、1960年代に都市高速鉄道6号線(のちの三田線)が計画された当時の都市交通審議会の出した答申や計画との連続性が無い、まったく別の話である。ノートで議論しているのは、1985年の答申でとっくに削除されている6号線の計画段階の話、つまり前者に関する話。IPはもともと、西高島平以北の延伸について「建設経緯」の節に書こうとしていたのだから、これは当然。
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