利用者:I.hidekazu/記述統計学
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記述統計学(きじゅつとうけいがく、英: descriptive statistics)とは、集団としての特徴を記述するために、観測対象となった各個体について大量観測し、得られた大量のデータを整理・要約する方法を言う[1]。
概要
[編集]統計学(statistics)は、データに対する考え方、データの用い方の相違から、記述統計学(descriptive statistics)と推測統計学(inferential statistics)の二つに分類される[2]。記述統計学において、データ解析の目的は、観測された資料の集団としての安定した規則性を発見することにあり、その規則性の発見は大量観測によってのみ可能であると考える。
→詳細は「§ 記述統計学の歴史」を参照
記述統計学は主に以下の手法を提供する
- 大量の観測データに含まれている情報を記述する方法
- 観測対象の特性を要約する方法
データ記述の手法
[編集]確率変数が定義できない(どう定義すればいいのやらわからない)。
中心の尺度
[編集]- 算術平均(arithmetic mean)
通常、平均(mean)と呼ばれ、データの中心を表すものとして、日乗生活でも頻繁に用いられるのがこの算術平均(arithmetic mean)[3]である。n 個のデータ x1, x2, ... , xn の算術平均は、n 個のデータを全て加えて n で割った値を言う。
- 中位数(median)
n 個のデータ x1, x2, ... , xn を小さいものから大きいものへ並べ替えたデータであるとき、このデータの中央に位置している値を中位数(median)と呼び、以下のように定義される。
- (n が奇数のとき)
- (n が偶数のとき)
- 最頻値(mode)
散らばりの尺度
[編集]- 範囲(range)
- 分散(variance)
中心極限定理
[編集]大量観測データの特性を記述する手法
[編集]記述統計学の歴史
[編集]脚注
[編集]- ^ 統計学入門(1991) p.17
- ^ 簑谷(1987) p.29
- ^ 相加平均とも呼ばれる。
関連人物
[編集]- ジョン・グラント(1620-1674)
- 統計学の考え方の初めを開いたとされる。主著『Natural and Political OBSERVATIONS mentioned in a following index, and made upon the Bills of Mortality』(1662)
- ブレーズ・パスカル(1623-1662)
- ピエール・ド・フェルマー(1601-1665)
- アブラーム・ド・モアブル(1667-1754)
- ピエール=シモン・ラプラス(1749-1827)
- カール・フリードリヒ・ガウス(1777-1855)
- アドルフ・ケトレー(1796-1874)
- カール・ピアソン(1851-1936)
参考文献
[編集]- 簑谷 千鳳彦『統計学入門』東京図書、1994年。
- 前園 宣彦『概説 確率統計』(第2版)サイエンス社〈数学基礎コース〉、1999年。
- 東京大学教養学部統計学教室(編) 編『統計学入門』東京大学出版会、1991年。
- 簑谷 千鳳彦『統計学のはなし』東京図書、1987年。
- 簑谷 千鳳彦『推定と検定のはなし』東京図書、1988年。