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乾燥地域[編集]

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

     本項目は、百科事典の記事として乾燥地域を説明しています。

     ・気候区分の乾燥帯の定義については「Wikipedia:乾燥帯」をご覧ください。

 [1]乾燥地域(かんそうちいき)とは、ケッペンの気候区分においてA~Eに分けられる気候区分のうち、B気候に属するステップ気候(BSh, BSk) 砂漠気候(BWh, BWk) の2区を含む地域の総称通称。また、C気候に属する温暖冬季少雨気候(Cwa, Cwb, Cwc) 地中海性気候(Csa, Csb, Csc) サバナ気候(Aw) 熱帯夏季少雨気候(Am) のような、1年中常に乾燥してはいないが、ある一定の期間乾燥する地域の総称通称

概要[編集]

ケッペンの気候区分                            画像のCs (オレンジ)Cw (薄黄緑色) BS (薄黄色) BW (薄茶色)がそれぞれ地中海性気候、温暖冬季少雨気候、ステップ気候砂漠気候

 乾燥地域は正式名称ではなく、主には乾燥帯に属する地域の俗称であり、はっきりとした定義はない。よってこのWikipediaでは1年間のうち、一部の時期に乾燥する地中海性気候や温暖冬季少雨気候の地域も含めて説明している。

特徴[編集]

[2]原因[編集]

 基本的に乾燥地域になりやすい地域の特徴として、赤道付近ということが挙げられる。これは赤道上に位置する大陸が温められ上昇気流が発生し、低気圧が発生する。それらの空気の循環により、付近では下降気流が発生し、高気圧が発生する。これら強烈な高気圧帯(中緯度高圧帯)が北南緯約30度以内に形成され晴日が多くなる。このためアフリカ大陸北部や中東北アメリカ大陸西南部では砂漠地帯が広がっている。

乾燥地域を含む国[編集]

乾燥地域を含む国の一覧(ヨーロッパと北アメリカ大陸一部は大半が地中海性気候であり乾燥帯ではない。これらはケッペンの気候区分より判断したものであるため、個人の確認を推奨する。)
ヨーロッパ ポルトガルフランスイタリアクロアチアアルバニアギリシャトルコロシア連邦
西アジア シリアイラクレバノンイスラエルヨルダンサウジアラビアイエメンオマーンアラブ首長国連邦カタールバーレーンクウェートイランアゼルバイジャン
南アジア アフガニスタンウズベキスタントルクメニスタンパキスタンキルギスタジキスタン中華人民共和国インド
オーストラリア大陸 オーストラリア
アフリカ 西サハラモロッコアルジェリアチュニジアリビアエジプトスーダンチャドニジェールマリ共和国モーリタニアセネガルブルキナファソナイジェリアカメルーン中央アフリカ共和国エリトリアジブチエチオピアソマリアケニアアンゴラボツワナ南アフリカ共和国ジンバブエザンビアモザンピーク
北アメリカ カナダアメリカ合衆国メキシコグアテマラドミニカ共和国
南アメリカ ベネズエラコロンビアエクアドルペルーブラジルボリビアパラグアイアルゼンチン

生物[編集]

ヌー
ラクダ

 地中海性気候や温暖冬季少雨気候に生息する動物は他の気候に属する地域に生息する生物と大きな違いはないが、砂漠気候やステップ気候、サバナ気候(サバンナなど)には他の気候には生息しない生物が生息していることが多い。

気候別の代表的な動物
気候名 生物名
サバナ気候 サイヌー
砂漠気候 スナネコラクダ
ステップ気候 プレーリーサイガ

それぞれの気候の特徴[編集]

 ・地中海性気候 地中海性気候は温帯の中でも夏季に降水量が少なく、夏は暑く乾燥し た天気になることが多いのが特徴である。

         ※詳しい情報は同記事の地中海性気候をご覧ください

 ・温暖冬季少雨気候 地中海性気候とは対照的に冬季に降水量が少なく温帯の中でも乾  

季と雨季が明瞭なことが特徴である。

 ・サバナ気候 基本的には熱帯冬季少雨気候であり、冬に降水量が少なく、雨季と乾季が明瞭なことが特徴である。ごく僅か熱帯夏季少雨気候という夏に降水量が少ないサバナ気候も存在する。

         ※詳しい情報は同記事のバナ気候をご覧ください

 ・ステップ気候 ステップと呼ばれる丈の短い草原が広がることからステップ気候と呼ばれる。1年を通して降水量は少なく、雨季に少量の雨が降る。また、昼夜の温度差が激しいことも特徴の一つである。

         ※詳しい情報は同記事のステップ気候をご覧ください

 ・砂漠気候 年間を通してほぼ降水量がなく、ステップ気候と同じく昼夜の温度差が非常に大きい。植物がほとんど育たな   

       い。

         ※詳しい情報は同記事の砂漠気候をご覧ください

農業[編集]

 ・地中海性気候 地中海沿岸各地では夏の乾燥に強いオリーブブドウオレンジなどの柑橘類が栽培され、雨が多い冬には小麦や牧草などを栽培する農業を中心にしている。ヒツジヤギなどの家畜の飼育も地中海式農業には欠かせなかったが、現在では一 つの作物だけを栽培する単一栽培を行う農家が増えてきている。

 ・温暖冬季少雨気候 茶葉綿花、小麦などを中心に栽培している。また、商品作物の栽培や輸出を行っている。スリランカや、インド北東部のアッサム州ダージリンは茶の産地としてよく知られている。

 ・サバナ気候 サバナ気候の多くの地域では植民地時代、輸出向けの作物を大規模に栽培するプランテーションが行われていたが、コーヒー豆落花生、綿花、天然ゴムなどが今でも栽培されている。

 ・ステップ気候 [3]ステップ気候では小麦、綿花、オリーブ、雑穀が栽培する農業が行われている。 

 ・砂漠気候 ナイル川流域などの各地のオアシスを含む砂漠気候では、小麦やナツメヤシなどを栽培する農業が行われている。

  1. ^ Geography-Lesson (2021年1月6日). “【高校地理】ケッペンの気候区分 | 世界の気候【授業動画】”. 高校地理のYouTube授業動画 〜地理を通して世界を知ろう〜. 2022年11月30日閲覧。
  2. ^ (日本語) ゆっくり解説 地中海性気候の性格の悪さはダントツ ビッグマック指数でみる欧州経済, https://www.youtube.com/watch?v=qHQr_2MzwxQ 2022年11月30日閲覧。 
  3. ^ ステップ気候の農業”. 2023年1月28日閲覧。