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利用者:Kobold1997/ヘキサフルオロリン酸トリフェニルカルベニウム

ヘキサフルオロリン酸トリフェニルカルベニウム
識別情報
CAS登録番号 437-17-2 チェック
特性
化学式 C19H15F6P
モル質量 388.31 g/mol
外観 brown powder
融点

145 °C, 418 K, 293 °F

危険性
安全データシート(外部リンク) [1]
Rフレーズ R34, R26, R36/37, R39, R45
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ヘキサフルオロリン酸トリフェニルカルベニウムは化学式C19H15F6Pもしくは[(C6H5)3C]+[PF6]で表される有機塩であり、トリフェニルカルベニウムカチオン[(C6H5)3C]+ヘキサフルオロリン酸アニオン[PF6]からなる。陽イオン側はトリフェニルメチルカチオントリチルカチオントリチリウムとも呼ばれる。[1]

ヘキサフルオロリン酸トリフェニルカルベニウムは茶色の粉末であり、容易に加水分解してトリフェニルメタノールに変化する。有機合成において触媒や反応剤として用いられる。[2]

調製

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ヘキサフルオロリン酸トリフェニルメチルは、ヘキサフルオロリン酸銀塩化トリフェニルメチルの反応により調製できる。[3]

AgPF6 + (C6H5)3CCl → [(C6H5)3C]+[PF6]- + AgCl

トリフェニルメタノールのプロトン分解によっても調製することができる。[4]

HPF6 + (C6H5)3COH → [(C6H5)3C]+[PF6]- + H2O

構造と反応性

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ヘキサフルオロリン酸トリフェニルメチルは、合成法で示したプロトン分解の逆反応により容易に加水分解を受ける。[5]

[(C6H5)3C]+[PF6]- + H2O → (C6H5)3COH + HPF6

ヘキサフルオロリン酸トリフェニルカルベニウムは、有機化合物からのヒドリドH)引き抜きに用いられる。金属アルケンおよびジエン錯体の処理により、それぞれアリルおよびペンタジエニル錯体を生成することができます。[2]

過塩素酸トリフェニルカルベニウムは、ヘキサフルオロリン酸トリフェニルカルベニウムの一般的な代替品である。 しかし、過塩素酸塩は他の有機過塩素酸塩と同様に爆発性があるため、あまり広くは用いられていない。 [2]

関連項目

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参考文献

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  1. ^ U. S. National Institutes of Health (2019) "PubChem ID 2723954 - Triphenylcarbenium hexafluorophosphate". Entry in NCBI's PubChem database, accessed on 2019-07-25.
  2. ^ a b c Urch, C. (2001). “Triphenylmethyl Hexafluorophosphate”. Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis. doi:10.1002/047084289X.rt363f. ISBN 0471936235. 
  3. ^ Sharp, D., Shepard, N. (1956). “Complex Fluorides. Part VIII”. University Chemical Laboratory, Cambridge: 674–682. 
  4. ^ Olah, G., Svoboda, J., Olah, J. (1972). “Preparative Carbocation Chemistry; IV. Improved Preparation of Triphenylcarbenium (Trityl) Salts”. Synthesis 1972 (10): 544. doi:10.1055/s-1972-21914. 
  5. ^ Fernandez-Galan, R.; Manzano, B; Otero, A; Lanfranchi, M; Pellinghelli, M. (1994). “19F and 31P NMR Evidence for Silver Hexafluorophosphate Hydrolysis in Solution”. Inorg. Chem. 33 (10): 2309–2312. doi:10.1021/ic00088a039.