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利用者:M-kano/sandbox

加納剛太[編集]

加納 剛太(かのう ごうた、1938年10月2日 - )は、日本の工学者。工学博士。専門は半導体工学

シリコンでは達成できない機能を持つ新しい半導体デバイスの研究開発を行い、民生用電子機器市場での実用化を可能にした。携帯電話用化合物半導体集積回路・GaAs MMIC[1]、非接触ICカード用強誘電体不揮発性メモリ集積回路・FeRAM LSI[2]。工学分野における研究の在り方に新しい概念を提唱し、「起業工学」という学問体系を構築した[3]。2000年(社)映像情報メディア学会に「マルチメディア・アントレプレナー研究会(後に起業工学研究会と改称、通称アントレ研)を設立し、初代委員長を務めた[4]。松下電器産業株式会社にて、松下電子工業株式会社[5]常務取締役技術本部長兼電子総合研究所所長などを歴任後、高知工科大学大学院教授、京都市高度技術研究所顧問などを経て、現在、米国シンメトリックス社取締役顧問、京都工芸繊維大学客員教授。高知工科大学名誉教授

人物[編集]

=2006年6月東洋経済新報社刊、ボブ・ジョンストン著・伊浦志津訳、松下流起業家精神より[5]

「アントレプレナー・加納剛太。彼の情熱と精神は松下電器を蘇らせることに大きく貢献したに違いない。そして彼は、自然豊かな高知の地に、高知工科大学という新たな舞台でアントレプレナーの種を植えたのである。加納の価値創造への挑戦は終わることはないであろう。そして彼の「起業工学」という新しい概念は次世代に引き継がれ、学問として大きく育っていくはずである。」

=EE Times, Times People by Toshiko Hara, 1999.10.25 より[6]

「加納剛太は、日米補完協業という新しいイノベーションのモデルを提唱し実践した。

日米の互いに異なる文化~ハード(ものつくり力)とソフト(発想力)~が相互に補完しあうR&Dの推進のモデルは新しい国際協力の在り方である。[7]

略歴[編集]

受賞[編集]

 IEEE(米国電気電子学会)フェロー(1995)、ISIF(国際強誘電体集積回路学会)生涯業績賞(1999)、IEEE(米国電気電子学会)生涯フェロー(2014)、Marquis Who's Who Worldwide Lifetime Achievement Award (2017)。

著書[編集]

  • 『半導体デバイスとその応用』応用物理学会編(第1章)、日刊工業新聞社、1975
  • 『映像の明日をひらく青色発光』(第4章)、放送文化基金財団、1997 
  • 『映像情報メデイア学会大辞典』(第12編「起業工学」総説)、(一社)日本映像情報メデイア学会・オーム社、2010
  • 『「起業工学」・新規事業を生み出さす経営力』(編著)、幻冬舎ルネッサン、2012 
  • 『「起業工学」・日本復活の鍵』(監修)、冨山房インターナショナル、2016

参考文献[編集]

  1. ^ A GaAs MMIC chip-set for mobile communications using on-chip ferroelectric capacitors
  2. ^ Small Money Chips In
  3. ^ 学会創立60周年記念映像情報メディア工学大辞典(社団法人映像情報メディア学会編オーム社発行 平成22年)第12部門「起業工学」総説 加納剛太
  4. ^ (一社)映像情報メディア学会(ITE)技術報告;Vol.37, No.52(2013年11月).アントレプレナー・エンギニアリング研究会(起業工学)設立15年のあゆみ 倉重光宏
  5. ^ a b c 「松下流起業家精神」 ボブ・ジョンストン著、伊浦志津訳、東洋経済新報社、2006
  6. ^ EE Times, Times People by Toshiko Hara, 1999.10.25
  7. ^ 日米補完協業が経済を再生するー製造業の現場から提言する新パラダイム,加納剛太:東洋経済誌5446号、1998(東洋経済新報社)