利用者:Male2015/sandbox
概要
[編集]マルイカはケンサキイカに属する20~40センチほどのイカで、神奈川県・千葉県での呼称である。 通常は水深100メートルくらいのところに暮らしているが、春になると産卵のために 20~40cm付近で釣れる様になり、環境が適していれば沿岸の港内まで回遊してくる。 イカ釣りの中では使う装備(タックル)が軽いので割と手軽に狙えるターゲットである。 特に大型のものは「弁慶」の別名で呼ばれるが、マルイカとは違う種であるという意見もある。 静岡県駿河湾では、小型のマルイカをジンドウイカと呼ぶ。
地域
[編集]時季
[編集]船釣り: 2月 - 8月 陸釣り : 6月 - 8月
マルイカ釣りは春先に深場(60m - 100m)からスタートし、その頃は80号のオモリを使うが 水温の上昇と供にイカが浅い処へと移動していき、最盛期の浅場(15m - 30m)では30 -40号と 次第に軽くなる。竿はその時使用するオモリに合わせたやや胴調子(7:3調子)で2m前後の 長さが操作がし易くバラシも少なく適している。 仕掛によってはやや先調子(8:2調子)の方が使いやすい場合もある。 リールは深場では道糸としてPEライン 2 - 4 号が200m巻ける電動リールが楽だが、浅くなるにしたがって PEライン 1.5 - 2号が100m巻ける小型両軸受けリールの方が使いやすい。
仕掛け
[編集]リールに巻かれた道糸(ライン)の端から末端の重りまでの、イカを釣る為の針を取り付けた部分を 仕掛けという。
マルイカ釣りでは餌は用いず、スッテと呼ばれる擬餌針を使う。 基本は胴突き仕掛けでスッテの数は5 - 6本だが 大きく分けて3種類のタイプがある。
ブランコ仕掛け
[編集]幹糸は3~4号、枝糸は2~3号15~25cm程度、幹間(枝糸同志の間隔) は0.8 - 1.2m、幹糸と枝糸は直に結ぶかまたは接続用ビーズ等を使って接続する。 スッテは5~7cmと大きさもいろいろあり、布巻き、糸巻き、クリアタイプ など様々なタイプのものがある。 ブランコ仕掛けでは浮力のあるタイプのスッテが使用される。 また、ブランコ仕掛けは糸にヨリが掛り易いので、 出来れば道糸と仕掛けを繋ぐサルカン(よりもどし)はボールベアリング入りなどの ヨリが取れ易いものが良い。
直ブラ仕掛け
[編集]枝糸、枝糸の太さはブランコ仕掛けと同じだが、枝糸の長さを 2cm位と極端に短くする。 小さな竿の動きでもスッテが良く動き、イカを誘う。 スッテは3.5 - 5cmくらいの小さ目が良い。 この仕掛けには、やや先調子(8:2調子)の竿の方が使いやすい。
直結仕掛け
[編集]枝糸は無しで、幹糸を直接スッテの両端を接続し、直線状に仕掛けを作る。。 仕掛け全体にかかる荷重が大きくなるので、 幹糸は 1ランク太く 5-6号を使う。 この仕掛けには、やや先調子(8:2調子)の方が使いやすい。
釣り方
[編集]===ブランコ仕掛けの釣り方=== 枝糸の長さと浮力のあるスッテで、スッテを潮の流れに漂わせる 感じでフワフワさせてイカに抱きつかせる。 オモリが着底したらすぐにリールを巻いて糸フケ(余分なたるみ)をとり、一度竿を 水平より30度くらい上までゆっくり 上げていく。 この最初に仕掛けが着底した時がチャンスなので、ここまでに 何か 竿先に変化が有ったら即、竿を鋭くしゃくってアワせてみる。 イカがスッテに抱き着いた感触(アタリ)が無ければ竿先を目線位に落として竿先を数回、 上下に30cmくらい動かしてスッテをフワフワとさせてから竿を止め,数十秒から1分くらい待つ。 アタリは明確にクン、クンと竿先に変化が見られる時もあるが、風や波の影響もあって 何か触ったかな?くらいの感覚しか感じない時が多い。 あれ?と思ったら即アワせてみるのが良い。 アワセはイカの身が千切れない様に、30cm位軽く竿をしゃくる程度で十分である。 アタリがなかったら2mくらいリールを巻いて、少しづつ上のタナ(層)を探っていき、3回くらい繰り返したら 一度15-20m巻き上げて再度仕掛けを底まで落として 新しいポイントに仕掛けが着地する様にして、 同じ動作を繰り返す。
直ブラ仕掛けの釣り方
[編集]仕掛け着底後の釣り方はブランコ仕掛けと同じだが、ブランコ仕掛け よりも枝糸が短くアソビが少ないので、スッテがより小刻みに動く。 直ブラの場合、竿先をフワフワさせるというよりもシャカシャカと せわしく(シェイク)動かしてから ピタッと止め、数十秒から1分くらい待つ。 この間に何らかの変化があったらアワせてみて、掛らなかったら同じ動作 を繰り返してみる。 これを2m位づつリールを巻いてタナを探って行き、3回くらい繰り返したら一度15-20m巻き上げて、 再度仕掛けを底まで落として同じ動作を繰り返す。
直結仕掛けの釣り方
[編集]釣り方は、直ブラ仕掛の時と同じく、竿先をシャカシャカと動かしてから ピタッと止める。 竿をピタッと止めた瞬間がアタリが出やすいが、しばらくして竿をゆっくり 持ち上げた時もふわっとしたアタリが出る事があるので、すかさず アワセて手を出してきたイカを掛けに行きます。 直結仕掛は、仕掛けが一直線なので釣れたイカをはずして再度投入する までのトラブルが少なく、手返しよく釣る事ができるアグレッシブな釣り方である。 ただし、取り込み時に少しでも糸を緩めるとイカが外れてしまうのが難点ですので 手を滑らせない様に注意する。
取り込み
[編集]イカが掛ったら低速でリールを巻き上げる。 仕掛けが上がってきたら、竿を船べりに置くかロッドキーパーにセットして、 両手を使って仕掛を手繰りあげて投入器に仕掛けをしまいながらイカを 取り込む。 その際、もしイカの墨や粘液などがスッテの本体やカンナ(針)に付いて いたら、ハブラシなどで丁寧に 取り除く。
釣れたイカは、足元に用意したバケツに海水を入れて泳がせておく。 見た目よりも丈夫なイカなので、海水が循環していれば終日泳いでいるが、 船に循環設備が 無い場合はなるべく早く水を切ってビニール袋に入れてクーラーボックス に保管する。 イカの身は水を吸うので、イカと氷(水)が直接触れない様にすることで 透き通った身を長く保ち、 美味しく食べられる。
釣具の手入れ
[編集]竿・リールは高価なものなので、帰宅したらなるべく早く洗う様にする。 竿は流水でガイド部分やリールを取り付ける部分を中心に付着した塩分や汚れを洗い流す。 リールも同様に洗うが、浸水させない様に取扱い説明書にしたがって洗い、水気をよく切って 陰干しする。 また、使ったスッテなども水やぬるま湯で塩気やイカの墨、ヌルを取り除き、陰干しする。 本体の汚れが落ちて、針先が甘くなっていなければ再度使用できる。