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利用者:Rrrwrrrrrw/sandbox/握手会

握手会(あくしゅかい)はアイドルタレントなどがファン握手をすることを目的とした催し。1980年代にはアイドルによる握手会が行われていたが[1][2]AKB482008年から握手会を全国展開してブレークしたことをきっかけとして、握手会はアイドルにおけるスタンダードになった[3][4]。握手会は日本のアイドルに特有の文化とされることもある[5][6]

アイドルやタレント以外にも、スポーツ選手[7][8]動物[9]なども握手会を開催している。関連するイベントとしてハイタッチ会[10]などが存在する。

アイドルによる握手会の歴史

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1980年代にはレコードの発売記念イベントなどで握手会が行われていたが、大規模なものではなかった[11][12][13]1988年にデビューしたアイドルグループCHA-CHAの元メンバーである勝俣州和は「実は初めてファンとの握手会をやったのもCHA-CHAだった」と話しており、レコードを購入したファンとの握手会を全国で行った[1]1990年代になるとグループアイドルが多く結成され、握手会などファンと触れ合うイベントが一般的になった[2]

2000年代以降はPerfumeなどライブアイドルご当地アイドルと呼ばれるライブ中心のグループが多く結成され、これらのグループは握手会などのファンとの交流に重きを置いていた[14]2008年からAKB48が握手会を全国に展開し、ブレークのきっかけのひとつになったとされている[3]。AKB48の成功を受けて握手会がアイドルにおけるスタンダードになった[4][13]

2014年に、AKB48の握手会イベントにおいてのこぎりを持った男がメンバー2人とスタッフ1人を切りつけたAKB48握手会傷害事件が発生した[15]。事件後はAKB48の握手会イベントが延期されていたが、事件から41日後には警備体制を増強して再開された[16]。この事件は他のアイドルグループなどの握手会やイベントにも、中止や警備体制の変更などの影響を与えた[17][18][19]

2020年からは新型コロナウイルス感染症の影響により握手会の開催が困難になった[4]。一部のアーティストは握手会の代替としてオンラインで個別に数秒会話することができるイベントを試みている[4]。また、2020年においても感染対策をおこなった上で握手を行わない対面型のイベントを開催している例もある[20]

握手会の形式

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握手会には多様な形式のものがあり規模も大小さまざまである。AKB48により大規模な握手会が開催されるようになるまでは、多くの場合はレコードや本の発売記念イベントとして行われるなど小規模なものであった[12][21]

AKB48によってアイドルのCDに握手会イベントへの参加券を付けることが一般的になると、大規模な会場で握手会を主としたイベントを開催し、数秒間の決まった時間で握手をするという形式も定着した[22][23][24]。2011年に幕張メッセで開催されたAKB48の握手会イベントでは2日間でのべ約20万人が参加し、1日9時間にわたって握手会を行うメンバーもいた[22]

横浜・八景島シーパラダイスでは2018年からコツメカワウソの握手会を開催しており[9]、2019年時点で全国の10ヶ所ほどの水族館でカワウソの握手会が開催されている[25]

握手会の問題点

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安全性

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2014年に発生したAKB48握手会傷害事件では、握手会の危険性が注目された[26][27]。AKB48の握手会は警備体制を増強して再開されたが[16]、2017年には欅坂46の握手会会場で果物ナイフ1本を所持した男が発煙筒のようなものに点火する事件が発生した[28]

CD販売手法としての握手会

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AKB48をはじめとして、CDに握手会への参加券をつけることで売り上げを伸ばす商法がアイドルグループによって広く行われている[4][29]。この商法が独占禁止法に違反しているのではないかという議論があるが、弁護士の荘司雅彦は「レコード会社がイベント参加券の転売対策を行い、流通すべきものではないという姿勢を示しているのであれば」違反しているとは言い切れないという見解を示した[29]

出典

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  1. ^ a b “企画成立屋” 勝俣州和の矜持 とんねるず、ウンナン、ダウンタウンら大物芸人との秘話も 2ページ目”. ORICON NEWS. 2023年2月28日閲覧。
  2. ^ a b アイドル特集~アイドルの歴史~ | asianbeat”. asianbeat FUKUOKA, JAPAN. 2023年2月28日閲覧。
  3. ^ a b AKBブレークのきっかけ「全国握手会」誕生に迫る - AKB48 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2023年2月28日閲覧。
  4. ^ a b c d e コロナ禍におけるアイドルの握手会の変化”. ニッセイ基礎研究所. 2023年2月28日閲覧。
  5. ^ Japanese Idols, The J-idol Culture, and Who You Should Know | WeXpats Guide” (英語). we-xpats.com. 2023年3月4日閲覧。
  6. ^ Agnès Giard (2020). “Pop idols: The market for romantic voices in Japan”. Hermès, La Revue Volume 86, Issue 1. 
  7. ^ 選手ふれあいイベント:選手握手会|ニュース|名古屋グランパス公式サイト”. 名古屋グランパス公式サイト. 2023年3月3日閲覧。
  8. ^ 中日2日連続のサイン会&握手会に1000人 - プロ野球ニュース”. nikkansports.com. 2023年3月3日閲覧。
  9. ^ a b このカワウソ、釣り師だ……! プニプニおててをじっくり味わえるシーパラの「カワウソ握手会」が神すぎた”. ねとらぼ. 2023年3月3日閲覧。
  10. ^ 【K-POPはなぜ世界を熱くするのか/特別編】思い出と交換日記を共に作るイベント:ファンサイン会 | K-POPはなぜ世界を熱くするのか+ | あさひてらす”. webzine.asahipress.com. 2023年3月4日閲覧。
  11. ^ 【帰ってきたアイドル親衛隊】近寄りがたい印象の北原佐和子、でも話しをしてみると…”. リアルライブ. 2023年2月28日閲覧。
  12. ^ a b アイドルとオタクがはぐくんできた長い長い歴史―― “オマケ”から動画OKまで「アイドル握手会」変容の歴史|サイゾー|note”. note(ノート). 2023年2月28日閲覧。
  13. ^ a b 植田, 康孝「アイドル・エンタテインメント概説(1)〜「デジタル・ディスラプション」が迫るアイドル相転移〜」『江戸川大学紀要 = Bulletin of Edogawa University』第29巻、2019年3月15日、79–107頁。 
  14. ^ 「アイドルの作られ方」が激変した根本理由”. 東洋経済オンライン (2018年4月6日). 2023年3月3日閲覧。
  15. ^ AKB襲撃犯、初公判で超身勝手な動機 - 事件・事故ニュース”. nikkansports.com. 2023年3月3日閲覧。
  16. ^ a b 厳戒AKB、41日ぶり握手会再開 “柵越し”も「会えてよかった」”. ORICON NEWS. 2023年3月3日閲覧。
  17. ^ 乃木坂46 厳重警備の中握手会「まるで空港の警備 やりすぎだ」の声も - スポニチ Sponichi Annex 芸能”. スポニチ Sponichi Annex. 2023年3月3日閲覧。
  18. ^ アイドリング!!!、あすの握手会中止「警察の指導」”. ORICON NEWS. 2023年3月3日閲覧。
  19. ^ ハロプロ イベントは予定通り実施へ(2)/芸能速報/デイリースポーツ online”. www.daily.co.jp. 2023年3月3日閲覧。
  20. ^ アイドル握手会「オンライン&対面」のハイブリッド型広まるか コロナ禍1年、AKB各グループの試行錯誤”. J-CAST ニュース (2021年4月25日). 2023年3月3日閲覧。
  21. ^ 握手会自粛ムードで芸能界全体を取り巻く危機(THE PAGE)”. Yahoo!ニュース. 2023年3月4日閲覧。
  22. ^ a b 「エロって言われすぎて病んだ」のべ20万人動員のAKB48握手会で騒動勃発”. 日刊サイゾー (2011年9月14日). 2023年3月4日閲覧。
  23. ^ 【開催決定!!】乃木坂46 24thシングル「夜明けまで強がらなくてもいい」発売記念 全国握手会!!”. 乃木坂46公式サイト. 2023年3月4日閲覧。
  24. ^ 【抽選応募】モーニング娘。'15 59thシングル発売記念 個別握手会”. forTUNE music. 2023年3月4日閲覧。
  25. ^ カワウソと握手ができる水族館10選!エサをあげたりふれあい体験が楽しい”. るるぶKids. 2023年3月4日閲覧。
  26. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2014年5月26日). “AKB握手会に落とし穴…手荷物検査しない甘い危機管理”. サンスポ. 2023年3月3日閲覧。
  27. ^ AKB襲撃事件で表面化 握手会のキケンな実態 手に唾液や精液を付けてくるケースも”. ZAKZAK. 2023年3月3日閲覧。
  28. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2017年6月25日). “「欅坂」発煙筒の男「殺そうと思った」アイドルの名前あげ供述 握手会一時騒然…ナイフ所持容疑で逮捕(1/2ページ)”. 産経ニュース. 2023年3月4日閲覧。
  29. ^ a b 独占禁止法 -AKB人気の秘密は「法律スレスレ」にあった (2ページ目)”. PRESIDENT Online(プレジデントオンライン) (2011年11月30日). 2023年2月28日閲覧。