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スティーブ | |
---|---|
Minecraftのキャラクター | |
初登場 |
『Minecraft』(2011年) 2009年5月13日 |
作者 | マルクス・ペルソン |
演 | ジャック・ブラック(『マインクラフト/ザ・ムービー』) |
スティーブ(英: Steve)は、2011年に発売されたサンドボックスゲーム『Minecraft』のプレイヤーキャラクターである。スウェーデンのゲーム開発者マルクス・ペルソン(Notch)が制作し、2009年にJava版で導入された。プレイヤーが使用できる9つのデフォルトプレイヤーキャラクタースキンのうちで最初に追加されたものである。あらかじめ定義されたキャラクターではなく、カスタマイズ可能なプレイヤーアバターとなることが意図されているため、公式に設定されたバックストーリーは存在しない。女性版キャラクターのアレックス(英: Alex)は、2014年8月に『Minecraft』Java版で導入され、他の7人のデフォルトキャラクターは2022年10月にJava版で導入された。ゲームのバージョンによっては、プレイヤーは新しいアカウントを作成する際に、スティーブか他のスキンのいずれかをデフォルトとして選択できる。ただし、スキンはゲーム内またはウェブサイトから簡単に変更できる。2025年公開予定の『マインクラフト/ザ・ムービー』では、ジャック・ブラックがスティーブ役を演じている。
スティーブは、Minecraftシリーズの批評的かつ商業的な成功を受けて、ゲーム業界で広く知られるキャラクターとなった。批評家からは『Minecraft』の知的財産のマスコットとみなされており、スティーブの画像はアパレルやコレクターアイテムを含む広告や商品に使用されている。2020年10月には、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』にプレイアブルキャラクターとして追加された。スティーブは一般的に同作で最強キャラクターとして位置付けられており、その不均衡な力で論争を巻き起こしたため、複数のトーナメントからたびたび禁止されるようになった。スティーブのデザインは、クリーピーパスタである「Herobrine」などの非公式作品でも使用されている。
構想とデザイン
[編集]スティーブは、ゲーム開発者のマルクス・ペルソンが『Minecraft』用にデザインした。ブロック状の外見をしている人間のキャラクターであり、同作の美学的思想とアートスタイルに一致している。水色のトップスを着て、青のズボンと靴を履いており[1][2]、時々あごひげが付けられている[3]。コンソール版では、タキシードや囚人服、キルトなどの様々な衣装を着ている[4][5][注釈 1]。スティーブという名前はもともとペルソンが「一般的」だと考えたために冗談として生まれたものであったが、この名前はコミュニティに使用されるようになり、Bedrock Editionで正式な名前となった[1]。男性的な名前と特徴にもかかわらず、具体的な性別は明らかにされていなかった。2012年にマルクス・ペルソンは同作のブロック状のグラフィックがゲームにある「(伝統的に)男性的な」美学的思想を強めていると説明した[5][6]。また、『Minecraft』は「性別が存在しない」包括的なゲームとして設計されており、キャラクターモデルは性別のない人間であるはずだと強調した[5][7]。マルクス・ペルソンは、性別の選択肢を男性のみに限定することが、『Minecraft』を「男の子専用のゲーム」だと暗示させることになると認めており、過去に適切な女性キャラクターを作成しようと試みたが、最終的な結果は「非常に性差別的」なものだったと述べた[5]。ジェンダー中立性を保つために、スティーブのあごひげは2009年に削除されたが、その後、再度追加された[3]。
アレックスは、全プレイヤーに無料で提供される別のデフォルトスキンであり、2014年8月22日にJava Editionに追加された[8][9]。アレックスは後日、コンソール版とモバイル版にも追加された[5]。キャラクターモデルはスティーブに似ているが、オレンジ色の髪をポニーテールに結んでいて、腕が細く、より女性的な外見をしている[5][10][11][12]。Minecraftシリーズを担当するMicrosoft studioの責任者であるHelen Chiangは、2018年のインタビューで、『Minecraft』のより良いジェンダー表現を求めている活動について他のビデオゲームと比較してコメントし、ジェンダー・ステレオタイプを覆す道具としてMinecraftブランドを使用することが会社にとって重要であると説明した。また、アレックスとスティーブの能力や資質を同等にすることで、男女平等に対するスタジオの姿勢を強化すると語った[13]。2014年には、アップデートでスキンに複数のレイヤーを追加できるようになり、より細部の表現ができるようになった[14]。
2022年8月、アップデートによりスティーブとアレックスのデザイン変更が行われ、複数のレイヤーとテクスチャが追加された。これにより、13年前に除去されていたスティーブのあごひげが復活した[3][15]。同年10月、既存のスティーブとアレックスのキャラクターモデルを使用して、7つのデフォルトスキンが追加され、ゲームコミュニティ内の多様性が向上した。スキンはそれぞれ、Noor、Sunny、Ari、Zuri、Makena、Kai、Efeと名付けられた[16]。
設定
[編集]キャラクターの概要
[編集]スティーブは、『Minecraft』の新規プレイヤーが利用できる9つのデフォルトスキンうちの1つである[17][18]。スキンは、ゲーム内でプレイヤーを表現するアバターとなるものであり、プレイヤーが変更、修正、または置換することができる[19]。プレイヤーには、プレイヤーキャラクターのスキンの外観を変更するための複数のオプションが許可されている[18][19][20]。
アレックスの登場以前は、PC版とモバイル版でプレイヤーが利用できる公式スキンはスティーブのみだったが、PC版のプレイヤーは自分でデザインしたスキンやインターネット上で見つけたスキンを使用することができた。コンソール版では、最大8種類のバージョンのスティーブが提供され、バンドルから購入できるキャラクターの種類も豊富だったが、女性のスキンはなかった[5][注釈 1]。当初は、コンソール版ではアレックスもスティーブと同様にプレイヤーが選択できず、新しくゲームを開始するたびに、スキンがランダムに割り当てられていた[1][5]。2022年時点では、スティーブ、アレックス、その他の7つのデフォルトスキンは、プレイしているエディションに応じて、ゲーム内メニューまたはゲームランチャーから、手動で選択できる[16][21]。
「Lego Club Magazine」によれば、スティーブとアレックスは恋愛関係にある。2人は建築に関する共通の適性以外にも明確に異なる興味を持っており、スティーブは採掘と錬金術を好み、アレックスは探検と狩りを好む[1]。「Lego Club Magazine」の次号では、クリーパーが2人のクラブハウスに侵入して元の文章を書き換えたこと、スティーブとアレックスは親友であることが語られ、前号の記述は訂正されている。このため、『Minecraft』のキャラクターは、ゲーム内で子孫を残すことができる村人や一部の動物を除いて、一般的に無性であると考えられている[22]。
その他の出演
[編集]映画『マインクラフト/ザ・ムービー』(2025年)ではスティーブが登場し、アメリカの俳優ジャック・ブラックが実写で演じる予定である[23]。『Minecraft Dungeons』では、スティーブとアレックスがスキンとして両方とも登場し、スティーブはプレイヤーの間で最も人気のあるスキンである[24]。Minecraftシリーズ以外では、スティーブがPC版『Super Meat Boy』にプレイアブルキャラクターとして登場し、ゲーム内で「Mr. Minecraft(ミスター・マインクラフト)」と呼ばれている[25]。スティーブは『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』にもプレイアブルキャラクターとして登場し、アレックスと『Minecraft』の敵が代替コスチュームとして登場している[26][27]。『Hybrid』では、スティーブの頭部をベースにしたコスメティックが登場する[28]。
評価
[編集]文化的影響
[編集]批評家は、スティーブが『Minecraft』の新規プレイヤーの基準として、キャラクターの起源であるゲームを超えて、ある程度の文化的影響力とバイラルな認知度を達成していると考えている。スティーブは、プロモーションや広告においてシリーズの顔とみなされてきた[19]。他のビデオゲームキャラクターとは異なり、存在が公式のバックストーリーやゲーム内の会話によって断言されていないという事実にもかかわらず[2]、一部の評論家は、スティーブを同作の主人公やメインキャラクターに最も近いキャラクターだと考えている[17][18]。「Glixel」と「GamesRadar+」の出版スタッフからは最も象徴的なビデオゲームキャラクターの1人として見なされており[29][30]、「GamesRadar+」は、スティーブをMinecraftの「不朽のシンボル」と見なし、キャラクターモデルをコンピュータゲーム文化で最も目に付くシルエットの1つと見なしている[30]。2024年にBAFTAが約4,000人の回答者を対象に実施した投票では、スティーブが史上13番目に象徴的なビデオゲームキャラクターとして選ばれた[31]。
スティーブは、インターネットコミュニティ全体で広まっている複数のファン理論の対象となっている[32]。ある説では、キャラクターの外見が似ていることから、スティーブのモデルが『グランド・セフト・オート・バイスシティ』の主人公トミー・ベルセッティだとされている。この説は、2009年にマルクス・ペルソンが『Minecraft』の開発の進捗状況に関してTumblrに投稿したことに基づいており、投稿で、「グランド・セフト・オート」ゲームからインスピレーションを得たデザインを使用していることを認めた。2020年にマルクス・ペルソンはソーシャルメディアで反応し、両方のキャラクターのつながりを否定したが、自身が『バイスシティ』のファンであるため、無意識のうちにつながりがあったと述べた[33]。2010年には、白くて濃淡のない目をしたスティーブの派生デザインであるクリーピーパスタの「Herobrine」が4chanで作成された。Herobrineは、Minecraftコミュニティで注目を集め、インターネット・ミームとなり、同作の公式アートワークにも数回登場した[34]。反対に、映画『マインクラフト/ザ・ムービー』でのジャック・ブラックによるスティーブの描写も、実写化されたことによりミームの対象となった[35]。
大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL
[編集]The announcement and introduction of Minecraft-themed downloadable content (DLC) for Super Smash Bros. Ultimate, which is primarily represented by Steve, was received positively from critics and players.[36][37][38] Some commentators suggested that much of the excitement was due to the character's unprecedented inclusion into Ultimate; after the reveal, social media website Twitter struggled with posts generated in response.[39][40] Ultimate's director Masahiro Sakurai tweeted "Perhaps Twitter has fallen ...?" once Twitter's services came back online.[41] Patricia Hernandez of Polygon and Nadia Fox of US Gamer noticed a suggestive animation featured at the character's win screen, which generated more publicity surrounding the character's imminent debut in Ultimate.[42][43]
In his review of the Steve DLC for Ultimate, Mitchell Saltzman of IGN described Steve as one of the most complex fighters ever introduced in the game in terms of gameplay mechanics and highlighted the ways developers incorporated the resource collection and item crafting mechanics of Minecraft into Steve's moveset.[44] Kotaku staff were divided over the iteration of Steve in Ultimate. Ian Walker considered Steve as one of the most exciting characters to play in Ultimate after observing an event where a player used Steve's construction capabilities.[45] Ari Notis took a less favorable view and called him the strangest character he had ever played, describing the visual and gameplay dissonances he observed from the implementation of Steve in Ultimate.[46]
Since Steve's addition, the character was regarded as overpowered within the game's competitive community, who cited Steve's unorthodox playstyle and rapid rise in high placements at competitions.[47] In February 2023, a tier list created by several professional Ultimate players considered Steve the best character in the game.[48][49] Players began advocating for Steve to be banned from tournaments, fearing the character's dominance could negatively affect viewership similarly to the influence Bayonetta had on Super Smash Bros. for Wii U. Some opposed the ban, stating that effective counterplay had yet to be developed.[50][47][49] As more players selected the character and had raised their win rates increased, calls for a ban intensified.[51][52][53] By March 2023, Steve was banned in several tournaments due to the discovery of a new technique that removes the consequences from opponent attacks, effectively allowing Steve to immediately retaliate. This method is known as the "Phantom MLG."[54][48]
分析
[編集]2017年に出版された『100 Greatest Video Game Characters』の項目で、クリス・ベイリーは、スティーブに関する知識が乏しいことから、ビデオゲームのアバターがプレイヤーのアイデンティティに関連してどのように認識されているかがわかると説明した。また、このキャラクターがサンドボックスゲーム固有の自由とカスタマイズの精神を具体化し、実行していると述べた[2]。彼は、スティーブがビデオゲーム内外でプレイヤーに独自の創造的行為を与えるという、共感可能なアバターの「中心性」を例示していると詳しく述べ、他のゲームではある一定レベルのカスタマイズが許可されているが、スティーブは、既に定義されているヘアスタイルや肌の色を変更するだけでなく、体の表面全体を変更できるようにすることで、この可能性を他のほとんどのゲームよりも具体化していると述べた。また、このプロセスは、ユーザーが作成した対応スキンを共有するために設立されたオンラインコミュニティが急増したことを通じて見ることができると述べた[2]。
マルクス・ペルソンはスティーブの性別はノンバイナリーであると主張したが、ベイリーは「明らかに性別のある名前」を持つアバターが含まれていることを説明するのは「最初は難しい」という見解を示した[2]。一方で、ベイリーは、『Minecraft』のプレイヤーコミュニティがアバターの見た目をカスタマイズすることに熱心なため、ゲームのオープン性を受け入れていると指摘した[2]。これは、スティーブに新しいスキンを重ね合わせるプロセスを通じて実現されている[2]。同様に、H・チャド・レーンは、プレイヤーが自分のアバターを作成する出発点としてスティーブとアレックスを使用する『Minecraft』のスキンの概念は、現実世界と似ているか、あるいは対照的かに関係なく、プレイヤーのアイデンティティと自己認識を反映するものとして機能する可能性があると述べた[19]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
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外部リンク
[編集]- 「Steve」 - Minecraft Wiki
- Steve's entry on NameMC - 検索可能なスキンデータベース