制度通
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『制度通』(せいどつう)は、江戸時代中期の日本における歴史書で、古代中国の制度の沿革および、対応した日本の制度の関係を各項別に記述した書物である。
成立
[編集]成立は享保9年(1724年)であるが、子の伊藤善韶(東所)校訂本として、寛政9年(1797年)に公刊された。
なお、天理大学附属天理図書館には、古義堂旧蔵の『制度通刪』が蔵されている(『古義堂文庫目録』「上巻 東涯書誌略」)。この書を併せ検証することで、本書の編纂経過が明らかとなる。
内容
[編集]東涯は、各種の制度全般にわたり、中国の上代より唐に至る制度の変遷を跡付け、それに対して、律令制国家時代の日本の制度の沿革を記し、更に宋より明に至る中国の制度の沿革について述べている。
構成
[編集]- 巻1 「天文・暦法」
- 元年改元の事
- 正朔三統の事
- 日星躔度の事
- 暦法の事
- 巻2 「地理・都邑」
- 州県郡国の事
- 郡県大小等差の事
- 内朝・外朝並びに朝会の事
- 宮殿名称の事
- 都邑坊城並びに皇城・宮城門号の事
- 巻3 「官僚制度」
- 三公・三師・三少の事
- 唐三省・本朝太政官の事
- 六官・九寺・六部・八省の事
- 後宮官の事
- 東宮官属の事
- 巻4 「官僚制度」
- 官秩位階正従の事
- 兼行守試の事
- 功臣号並びに賜の事
- 官職四等四分の事
- 詔勅制誥並びに位記等の事
- 冊授・勅授等の事
- 巻5 「官僚制度」
- 服章の事
- 印章の事
- 俸禄の事
- 符牌勘合の事
- 僧尼度牒の事
- 巻6 「選挙」
- 進士及第・状元・三場の事
- 考課の事
- 巻7 「廟制」
- 任子蔭補の事
- 廟制並びに間架の事
- 九族・五宗・五服並びに本朝五等親の事
- 廟号・陵号並びに臣下諡号の事
- 巻8 「財政・経済」
- 古今戸口多寡の事
- 墾田並びに税糧総数の事
- 田賦並びに井田・租庸調・両税の事
- 巻9 「財政・経済」
- 田法歩畝頃並びに本朝町段の事
- 行程里数の事
- 成丁の事
- 復除並びに蠲符の事
- 旌表の事
- 常平倉・社倉並びに本朝屯倉・公廨田の事
- 巻10 「財政・経済」
- 銭貨の事
- 尺度の事
- 斗斛の
- 権衡の事
- 端匹屯絇の事
- 姓氏の事
- 名字の事
- 巻11 「文教」
- 釈奠の事
- 楽の事
- 経籍の事
- 学校の事
- 巻12 「律令・兵制」
- 律令格式の事
- 兵制並びに本朝軍団の事
- 巻13 「刑法」
- 五刑の事
- 十悪並びに本朝八虐の事
- 八議並びに本朝六議の事
- 議請減贖・官当・除免の事
- 大赦・常赦・曲赦の事
- 私度・越度・冒度の事
- 保辜限の事
- 才技長上の事
- 土功並びに長功・中功・短功の事