加藤幸雄
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加藤 幸雄(かとう さちお、1947年2月3日 - 2018年11月25日)は、日本の心理学者、臨床心理士。日本福祉大学名誉教授。専門は臨床心理学、社会心理学、非行・青少年心理、司法福祉。
日本福祉大学学長、日本司法福祉学会常任理事・学会長、愛知県公園協会理事などを務める。
人物
[編集]愛知県名古屋市出身[1]。少年の非行心理、犯罪心理、司法福祉について、心理学の見地から研究している。被告人の心理鑑定を担当した主な少年事件には、名古屋アベック殺人事件、市川一家4人殺害事件、木曽川・長良川連続リンチ殺人事件(以上3件はいずれも死刑求刑事件)などがある[2]。また、少年事件における犯罪鑑定報告を多数行っている。
愛知県立刈谷工業高等学校の男子生徒が2011年6月に自殺した問題についての第三者委員会委員長を務めている[3]。
2018年11月25日に脳挫傷の後遺症のため死去。71歳没[1]。叙従七位[4]。
経歴
[編集]- 1970年 - 名古屋大学教育学部教育心理学科卒業
- 1970年 - 家庭裁判所調査官
- 1988年 - 日本福祉大学社会福祉学部社会福祉学科教授
- 1993年 - 日本福祉大学学生部長
- 1997年 - 日本福祉大学学長補佐兼総合企画室長、学校法人法音寺学園(現・学校法人日本福祉大学)理事
- 1999年 - 日本福祉大学副学長
- 2001年 - 日本福祉大学通信教育部長
- 2009年 - 日本福祉大学学長
- 2013年 - 日本福祉大学名誉教授
著作
[編集]- 『青春と非行 非行の発達心理学』(ミネルヴァ書房、1980年)
- 『司法福祉の焦点 少年司法分野を中心として 』(ミネルヴァ書房、1994年)
- 『子どもと青年の心の援助』(ミネルヴァ書房、2000年)
- 『非行臨床と司法福祉 少年の心とどう向きあうのか 』(ミネルヴァ書房、2003年)
- 『改訂 臨床心理学』(みらい、2005年)
- 『四訂版 社会福祉実習』(中央法規出版、2005年)
- 『Q&A 少年事件と裁判員裁判-少年の立ち直りと向き合う裁判員のために-』共著(明石書店、2009年)
- 『相談援助実習』共著(中央法規出版、2010年)
脚注
[編集]- ^ a b “加藤幸雄氏死去(元日本福祉大学長・社会福祉学)”. 時事通信社. (2018年11月26日) 2018年11月28日閲覧。
- ^ 『中日新聞』2001年7月9日夕刊第一社会面13頁「連続リンチ殺人判決公判 虚勢で暴走止まらず 殺害に明確な目的なし 3被告の犯罪心理鑑定 日福大の加藤幸雄副学長」(中日新聞社)
- ^ “刈谷工高生自殺:「顧問の体罰見てショック」第三者委報告”. 毎日新聞 (2013年8月29日). 2013年11月10日閲覧。
- ^ 『官報』第7419号、平成30年12月28日