北緯30度線
表示
北緯30度線(ほくい30どせん)は、地球の赤道面より北に地理緯度にして30度の角度を成す緯線である。ちょうど北極点から赤道までの距離の3分の1の地点を通り、アフリカ、アジア、太平洋、北アメリカ、大西洋を通過する。
この緯度の下では、夏至点時の可照時間は14時間5分で、冬至点時は10時間13分である。[1][2]
およそ北半球における亜熱帯高圧帯の南限にあたり、これは北緯30度線上の陸地の大部分は砂漠気候もしくはステップ気候であることを意味する。また、この緯線付近にあっても、十分な水源を有し、湿潤な風が吹く地域である場合、亜熱帯に区分されることが多い。
この緯度上では、度数法による度・分・秒で分画される子午線弧長は以下の長さに相当する。
通過する地域一覧
[編集]北緯30度線は、本初子午線から東に向かって以下の場所を通っている。
日本
[編集]第二次世界大戦の日本敗戦直後の1946年3月22日、北緯30度線以南の南西諸島(北緯30度線が島内を通る口之島の全域を含む)・小笠原諸島が日本の行政権から切り離され、アメリカ軍の統治下に置かれた。1952年2月10日に吐噶喇列島(北緯29度線以北)が、1953年12月23日に奄美群島(硫黄鳥島を除く与論島以北)が、1968年6月26日に小笠原諸島がそれぞれ日本へ復帰した。
30度線は本土と南西諸島を分かつ線(西日本と沖縄・奄美の境界)で生態系の境界線である。
脚注
[編集]- ^ 国立天文台. “国立天文台暦計算室こよみの計算”. 2012年2月5日閲覧。
- ^ アメリカ海軍天文台. “Duration of Daylight/Darkness Table for One Year”. 2012年2月5日閲覧。
- ^ 国土地理院