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千葉都市モノレール1000形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
千葉都市モノレール1000形電車
千葉都市モノレール1000形電車
基本情報
運用者 千葉都市モノレール
製造所 三菱重工業
製造年 1987年 - 1999年
製造数 40両(2両編成20本)
運用開始 1988年3月28日
投入先 1号線2号線
主要諸元
編成 2両編成
(中間車を組込んだ4両編成を想定)
軌間 890 mm(案内車輪間隔)
電気方式 直流 1,500 V
(剛体複線式)
最高運転速度 65 lm/h
起動加速度 3.5 km/h/s
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.5 km/h/s
車両定員 79[84]人(座席42[39]人、立席37[45]人)
※[]内は2次車 - 4次車
車両重量 21.5 t
全長 15,400 mm
車体長 14,800 mm
全幅 2,648 mm(最大幅)
全高 4,757 mm(台車最上部から振れ止め車輪下面)
車体高 3,085 mm
車体 アルミニウム合金
台車 ゴムタイヤ空気ばね式2軸台車
主電動機 三菱電機
直流直巻電動機 MB-3292-A
主電動機出力 65 kW
駆動方式 差動歯車付き1段減速直角カルダン駆動方式
歯車比 6.833
制御方式 抵抗制御弱め界磁制御
制御装置 電動カム軸式主制御器
EM-17AS-44
制動装置 発電ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
保安装置 ATC
備考 出典[1]
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千葉都市モノレール1000形電車(ちばとしモノレール1000がたでんしゃ)は、千葉都市モノレール懸垂式モノレール車両[2]。製造は三菱重工業が担当した。

概要

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1次車。前面左側の窓に幕式の行先表示器を備え、車両側面には行先表示器を持たない。車体は無塗装。
1次車。前面左側の窓に幕式の行先表示器を備え、車両側面には行先表示器を持たない。車体は無塗装。
3次車。前面左側の窓の他に、側面の連結面寄りの窓上部にLED式の行先表示機を備える(画像では後部車両)。
3次車。前面左側の窓の他に、側面の連結面寄りの窓上部にLED式の行先表示機を備える(画像では後部車両)。
4次車の車内全景
4次車の車内全景
アニメ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』ラッピング車両
アニメ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』ラッピング車両

同社線が開業した1988年昭和63年)3月から営業運転を開始、路線の延長とともに増備され、計20編成40両が製造された[2][3]湘南モノレール400形電車をベースにしている。

車体

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アルミ軽合金製・不燃化構造の車体で、シルバーをベースに、コバルトブルーとスカイブルーのラインカラーを配する[2]。2次車以降は車体表面に銀色の塗装が施されるようになった。2017年より省力化のため塗装を行わず銀色のラッピング (ブルーラインはカッティングシートで施工)が行われている。

3次車以降は、前面の行先表示器は字幕式からLED式とされ、新たに側面にもLED式の行先表示器が設置されたほか、2編成を連結し4両編成として運行するために電気連結器が搭載されている。客用ドアは両開き式で、1車両で片側2か所に設けられている。4次車(第18 - 20編成)はヘッドマーク取り付け対応改造が施工されている。

車内

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座席は全席モケット張りのロングシートで、網棚は設けていない[2]。冷暖房を装備しており、1・2次車と3・4次車では、冷房の吹き出し口の数が変更されている。

4次車では車椅子スペースが設けられ、2・3次車にも改造により設けられた。

それぞれの車両の連結面には貫通扉が設置されているが、急カーブ区間走行中に通行すると危険であるため、扉には「非常の場合以外はとおらないで下さい」「Emergency Only」のプレートが貼付されており、先頭車と後尾車を非常時以外行き来しないよう案内されている。

沿革

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  • 1988年 - 千葉都市モノレール2号線一次開業にあわせ、1次車8編成を導入し営業運転開始。
  • 1991年 - 二次開業にあわせ、2次車4編成を導入し営業運転開始。
  • 1993年 - 千葉都市モノレール1号線一次開業にさきだち、3次車5編成を導入し営業運転開始。
  • 1999年 - 現行線全線開業にあわせ、4次車3編成を導入し営業運転開始。
  • 2007年 - ダイヤ修正により必要編成数が削減、1次車のうち余剰となった編成を順次廃車。
  • 2012年 - 2015年 - 新型車両0形5次車4編成の営業運転開始により、この年までに1次車が全廃。
  • 2019年 - 2020年 - 0形6次車4編成の営業運転開始により、2次車が全廃。

運用

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2両固定編成だが、中間電動車2両を増結して4両編成にできるよう設計されている[2]。また、通勤時間帯や臨時列車では2編成 (電気連結器のある、3次車以降同士) 連結の4両編成で運転した実績がある。

初期に製造された1次車は登場から20年程が経過したことから、2015年8月までに全車が運用を終了した。

2次車についても製造から30年近く経過し老朽化していたため、2019年12月以降0形6次車により置き換えを進め、2020年9月までに運用を終了した。

3 - 4次車については更新工事により改正省令に適合させたうえで運用が続いているが、2022年より順次0形に置き換え、2028年までに全編成が運用を終了する予定であることが発表されている[4][5]

編成表

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← 千葉みなと方面
県庁前・千城台方面 →
形式 1000
Mc1
1000
Mc2
次車分類 竣工日[6][7][8][9] 廃車日[10][11][12]
搭載機器 CONT CP
SIV
車両番号 1001 1002 1次車 1987年5月28日
1003 1004 1987年6月11日
1005 1006 1987年7月10日 2008年3月5日
1007 1008 1987年7月28日
1009 1010 1987年8月10日
1011 1012 1987年9月2日
1013 1014 1987年9月16日
1015 1016 1988年9月30日 2007年3月20日
1017 1018 2次車 1991年1月17日 2020年4月17日
1019 1020 1991年2月13日 2021年2月4日
1021 1022 1991年3月13日 2020年4月23日
1023 1024 1991年3月28日 2020年12月11日
1025 1026 3次車 1993年9月18日
1027 1028 1993年10月5日
1029 1030 1993年11月5日
1031 1032 1993年11月22日
1033 1034 1993年12月7日
1035 1036 4次車 1998年12月25日
1037 1038 1999年1月26日
1039 1040 1999年2月10日

保存車両

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  • 第1編成の1001号車は、千葉都市モノレールの第1号車であることから、萩台車両基地で静態保存されている。それまでは、2007年2月に廃車された1015号車が保存されていた。
  • 第2編成(1003・1004)は、夷隅農場ポッポの丘(千葉県いすみ市)で車体のみが保存・展示されている。また、台車も展示されている(2台のみ)。車内には、運行当時の写真とポッポの丘までの輸送時の写真が展示されている。
  • 第1編成1002号車と第8編成1015号車は、栃木県那須烏山市の那珂川清流鉄道保存会で懸垂状態で静態保存されている。一部部品が取り外されている。
  • 第5編成(1009・1010)は、静岡県焼津市で食堂として使用されている。
  • 2015年10月17日に開催された「ちばモノレール祭り2015」の会場において、第6編成(1011・1012)が1両35万円(税込、送料別)で展示販売され[13]、美浜区の幼稚園と松戸市の昭和の杜博物館が購入した[14]

脚注

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出典

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  1. ^ 日本鉄道運転協会「運転協会誌」1988年1月号「待望のタウンライナー開業 - 千葉都市モノレール - 」pp.20 - 25。
  2. ^ a b c d e 鉄道ジャーナル』第21巻第10号、鉄道ジャーナル社、1987年8月、109, 111-112頁。 
  3. ^ 車両紹介”. 千葉都市モノレール. 2022年1月1日閲覧。 アーカイブ 2021年8月28日 - ウェイバックマシン
  4. ^ 千葉都市モノレール 未来への取組み 〜低炭素化社会への貢献と持続する公共交通であるために〜” (PDF). 千葉都市モノレール. 2021年8月28日閲覧。 アーカイブ 2022年6月26日 - ウェイバックマシン
  5. ^ 千葉都市モノレール 路線および区間全体の省CO2化計画” (PDF). 千葉市. 2021年8月28日閲覧。 アーカイブ 2021年8月28日 - ウェイバックマシン
  6. ^ 『新車年鑑1988年版』p217
  7. ^ 『新車年鑑1989年版』p232
  8. ^ 『新車年鑑1991年版』p241
  9. ^ 『新車年鑑1999年版』p176
  10. ^ 『私鉄車両編成表'07年版』p172
  11. ^ 『私鉄車両編成表2021』p202
  12. ^ 『私鉄車両編成表'08年版』p172
  13. ^ 廃車モノレールお買い得? 1両35万円、ただし送料別」『朝日新聞デジタル』2015年10月24日。オリジナルの2015年10月25日時点におけるアーカイブ。
  14. ^ 千葉モノレール廃車車両の譲渡先が決定しました”. 千葉都市モノレール (2016年2月25日). 2016年3月24日閲覧。 アーカイブ 2016年4月1日 - ウェイバックマシン

外部リンク

[編集]