古丁
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古丁 | |
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プロフィール | |
出生: | 1909年?1914年?1916年?/9月29日 |
死去: | 1960年? 1964年? |
出身地: | 吉林省 |
職業: | 小説家、文学者 |
各種表記 | |
繁体字: | 古丁 |
簡体字: | 古丁 |
拼音: | Gǔdīng |
ラテン字: | Guding |
和名表記: | こてい |
発音転記: | クゥティン |
古丁(こてい、生没年については1914年9月29日 – 1964年説[李春燕]、1909年9月29日-1960年説[村田裕子]、1916年9月29日-1964年説[浦三千代]がある)は満洲国で活動した中国の小説家、文学者。本名は徐 長吉(じょ ちょうきつ)、のち徐 汲平と改名。徐 突微(じょとつび)とも。筆名には史之子がある。
略歴
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年譜
[編集]- 1909年(宣統2年)、吉林省長春県に生まれる。[岡田:1993][村田]吉林省吉林市に生まれる。[姚辛]
- 1914年(民国3年)9月29日、吉林省長春県に生まれる。
- 1929年(民国18年)、南満中学堂卒業。東北大学教育系入学。[村田]
- 1930年(民国19年)、北京大学中文系に転学。[村田]
- 1932年(民国21年、大同元年)、北京大学文学院中国文学科入学。在学中、中国左翼作家連盟北方部に参加。「科学新聞」社左連小組成員。
- 1933年(民国22年、大同2年)7月、徐突微名で北平左連常委会組織部長。
- 1933年8月4日、かれの密告によりアンリ・バルビュス反戦調査団歓迎準備委員会が摘発され、方殷、臧雲遠ら19名が逮捕される。
- 1933年12月、満洲国国務院法制局統計処勤務。
- 1935年(民国24年、康徳2年)、徐長吉名で満洲国国務院総務庁統計処統計官佐委任3等7級俸給100元(同年満洲国国務院法制局統計処が同国務院総務庁統計処改組)。
- 1937年(民国26年、康徳4年)3月、総合雑誌「明明」創刊(第6期より純文学誌に改編)に参加し、古丁名で作品を発表していく。
- 1938年(民国27年、康徳5年)9月、「明明」停刊。
- 1939年(民国28年、康徳6年)6月、小松、爵青、疑遅らと芸文志事務会結成、同人誌「芸文志」(季刊)発行(3期で停刊)。『平沙』が康徳6年度民生部大臣賞受賞。
- 1939年10月31日、『奮飛』が第4回文芸盛京賞受賞。この時、国務院統計処兼企画処事務官。
- 1940年(民国29年、康徳7年)2月、満洲文話会代表として来日。
- 1940年、新京のペスト騒動にまきこまれ隔離施設に入る。
- 1941年(民国30年、康徳8年)7月27日、満洲文芸家協会委員。
- 1941年8月、「満洲評論」創刊10周年記念事業で時事講演講師。
- 1941年10月11日、職を辞し私財によって書店兼出版社芸文書房をおこす。この頃、建国大学で教鞭をとったという(1941年の「建国大学要覧」にある教員名で徐姓は徐成立しかない)。
- 1942年(民国31年、康徳9年)11月3日-5日、於東京第1回大東亜文学者大会参加。
- 1943年(民国32年、康徳10年)3月、満洲文芸家協会大東亜連絡部長。
- 1943年8月25日-8月27日、於東京第2回大東亜文学者大会参加。
- 1943年11月、芸文書房から月刊誌「芸文志」創刊。
- 1944年(民国33年、康徳11年)11月12日-14日、於南京第3回大東亜文学者大会参加。
- 1945年(民国34年、康徳12年)、満洲国崩壊後、中ソ友好協会勤務。
- 1946年(民国35年)、東北大学研究員兼務。のち、哈爾浜で雑誌『知識』編集。スパイ嫌疑で一時下獄。
- 1947年、東北文芸雑誌社勤務。
- 1948年、哈爾浜東北文芸家協会評劇工作組副組長、哈爾浜評劇院の脚本、監督部主任兼管理委員会主任。
- 1949年、瀋陽唐山評劇院院長。
- 1950年-1952年、瀋陽の東北戯曲新報社で「戯曲新報」編集に携わる。
- 1958年、反右派闘争で「漢奸」とされる。
- 1960年、肺病で死亡。[村田]
- 1964年、病没。[浦][李]
- 1979年、名誉回復。
作品
[編集]長編小説
[編集]- 『平沙』東方国民文庫(満日文化協会、1940年11月5日)
- 『新生』(芸文書房、1945年6月)
短編小説集
[編集]- 短編集『奮飛』城島文庫(月刊満洲社、1938年5月20日)
- 短編集『竹林』(芸文書房、1942年9月)
雑文集
[編集]- 『一知半解集』(月刊満洲社、1938年7月)
- 『譚』(芸文書房、1942年11月20日)
詩
[編集]- 『浮沈』(満日文化協会詩歌叢刊刊行会、1939年8月)
参考文献
[編集]- 満洲国国務院総務庁編『満洲国官吏録』(明文社、1936年3月1日)
- 岡田英樹「芸文志派の文学軌跡:上」『野草』第38号(1986年)
- 岡田英樹「古丁論補遺」「中国文芸研究会会報」第62号(1987年1月)
- 浦三千代「作家古丁の経歴紹介」「中国文芸研究会会報」第64号(1987年2月)
- 岡田英樹「古丁論補遺:その2」「中国文芸研究会会報」第66号(1987年5月)
- 岡田英樹「古丁転向問題始末:古丁論補遺:その3」「中国文芸研究会会報」第68号(1987年)
- 岡田英樹」「『満洲国』の中国人作家 古丁」『岩波講座:文化のなかの植民地:近代日本と植民地7』(岩波書店、1993年1月)
- 村田裕子「『満洲国』文学の一側面」山本有造編『「満洲国」の研究』(京都大学人文科学研究所、1993年3月)
- 姚辛編著『左連詞典』(北京)光明日報出版社、1994年)
- 李春燕編『古丁作品選』(瀋陽)春風文芸出版社、1995年6月)