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古室山古墳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
古室山古墳

墳丘(右に前方部、左奥に後円部)
所属 古市古墳群
所在地 大阪府藤井寺市古室2丁目
位置 北緯34度34分5.80秒 東経135度36分34.87秒 / 北緯34.5682778度 東経135.6096861度 / 34.5682778; 135.6096861座標: 北緯34度34分5.80秒 東経135度36分34.87秒 / 北緯34.5682778度 東経135.6096861度 / 34.5682778; 135.6096861
形状 前方後円墳
規模 墳丘長150m
高さ15m(後円部)
埋葬施設 (推定)竪穴式石槨
出土品 埴輪
築造時期 4世紀末-5世紀初頭
史跡 国の史跡「古室山古墳」
(「古市古墳群」に包含)
地図
古室山古墳の位置(大阪市内)
古室山古墳
古室山古墳
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古室山古墳(こむろやまこふん)は、大阪府藤井寺市古室にある古墳。形状は前方後円墳古市古墳群世界文化遺産)を構成する古墳の1つ。国の史跡に指定されている(史跡「古市古墳群」のうち)。

概要

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大阪府東部、藤井寺市・羽曳野市松原市にまたがる大古墳群である古市古墳群のうち、中位段丘(国府台地)上に築造された大型前方後円墳である[1][2]1984-1985年昭和59-60年)に藤井寺市教育委員会による調査が実施されている[3]

墳形は前方後円形で、前方部を北東方に向ける[1][2]。墳丘は3段築成[4]。墳丘長は150メートルを測り、古市古墳群では中規模になる[2]。墳丘外表では葺石円筒埴輪列・形象埴輪(家形・盾形・靫形・蓋形・冑形埴輪)が検出されているほか、墳丘東側くびれ部には造出を付す[1][4]。また墳丘周囲には周濠・周堤が巡らされ、堤内側斜面においても葺石が認められる[1]。埋葬施設は明らかでないが、後円部墳頂における板石の存在から竪穴式石槨と推定される[1][2][4]。副葬品は詳らかでない[1]

この古室山古墳は、古墳時代中期の4世紀末-5世紀初頭頃の築造と推定される[2]。古市古墳群では最初の大王墓と目される津堂城山古墳(藤井寺市津堂)と同時期とされ、巨大前方後円墳(大王墓)に次ぐ大型前方後円墳として、当時のヤマト王権の政治階層を示す古墳になる[5][2]

古墳域は1956年(昭和31年)に国の史跡に指定されている[6]

遺跡歴

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  • 1900年明治33年)、濱田耕作による踏査報告[7]
  • 1934年昭和9年)、梅原末治による報告[7]
  • 1956年(昭和31年)9月22日、他の古墳4基と合わせて「古室山古墳群」として国の史跡に指定[6]
  • 1960年(昭和35年)、北野耕平による墳丘測量調査[7]
  • 1978年度(昭和53年度)、遊歩道・植樹整備(藤井寺市)[7]
  • 1980年(昭和55年)、墳丘測量調査(藤井寺市史編纂室)[7]
  • 1984年(昭和59年)、排水管敷設工事に伴う後円部墳端の確認調査(藤井寺市教育委員会)[7]
  • 1985年度(昭和60年度)、民家建て替えに伴う地下遺構確認調査(大阪府教育委員会・藤井寺市教育委員会)[7]
  • 2001年平成13年)1月29日、古室山古墳群と他の古墳を合わせて、国の史跡の指定名称を「古市古墳群」に変更[6]
  • 2015年(平成27年)、航空レーザー測量図作成(百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産登録推進本部会議)[7]

墳丘

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後円部墳頂
背景に大阪平野

墳丘の規模は次の通り[1]

  • 墳丘長:150メートル
  • 後円部 - 3段築成。
    • 直径:96メートル
    • 高さ:15メートル
  • 前方部 - 3段築成。
    • 幅:100メートル
    • 高さ:9メートル

文化財

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国の史跡

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  • 古室山古墳(史跡「古市古墳群」のうち)
    1956年(昭和31年)9月22日、古室山古墳・赤面山古墳・大鳥塚古墳・助太山古墳・鍋塚古墳を包括する「古室山古墳群」として国の史跡に指定[6]
    2001年(平成13年)1月29日、古室山古墳群と他の古墳等6基を統合、青山古墳・蕃所山古墳を追加指定して、指定名称を「古市古墳群」に変更[6]

脚注

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  1. ^ a b c d e f g 古室山古墳(古墳) 1989.
  2. ^ a b c d e f 古室山古墳(藤井寺市ホームページ)。
  3. ^ 大鳥塚古墳(古墳) 1989.
  4. ^ a b c 史跡説明板。
  5. ^ 古室山・大鳥塚古墳 2017, pp. 165–169.
  6. ^ a b c d e 古市古墳群 - 国指定文化財等データベース(文化庁
  7. ^ a b c d e f g h 古室山・大鳥塚古墳 2017, pp. 1–28.

参考文献

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  • 史跡説明板(藤井寺市、2016年設置)
  • 「古室山古墳」『日本歴史地名大系 28 大阪府の地名』平凡社、1986年。ISBN 458249028X 
  • 天野末喜「古室山古墳」『日本古墳大辞典東京堂出版、1989年。ISBN 4490102607 
  • 『古室山・大鳥塚古墳 -附章 狼塚古墳-(藤井寺市文化財報告 第41集 -古市古墳群の調査研究報告VI-)』藤井寺市教育委員会事務局、2017年。 

外部リンク

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