古橋信孝
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古橋 信孝(ふるはし のぶよし、1943年3月8日 - )は、日本の日本文学研究者。博士(文学)(東京大学・論文博士・1999年)(学位論文『和文学の成立』)。武蔵大学名誉教授。専攻は古代文学。第一回上代文学会賞受賞。
来歴・人物
[編集]東京生まれ。東京都立井草高等学校卒業、東京大学文学部国文学科卒業、同大学院博士課程満期退学。1984年、「古代のうたの表現の論理」(「文学」1983年5月号)ほか1篇の業績により、第一回上代文学会賞を受賞[1]。1999年、『和文学の成立』で東京大学より博士(文学)の学位を取得。武蔵大学助教授、教授を経て、2013年、定年退職[2]し、名誉教授となる。万葉集を専門とするが、吉本ばななと俵万智を論じたこともある[3]。その他、古代から中古の物語文学も論じる。
著書
[編集]単著
[編集]- 『古代歌謡論』冬樹社 1982
- 『万葉集を読みなおす 神謡から“うた"へ』NHKブックス:日本放送出版協会 1985
- 『古代の恋愛生活 万葉集の恋歌を読む』NHKブックス:日本放送出版協会 1987/読みなおす日本史:吉川弘文館 2016
- 『古代和歌の発生 歌の呪性と様式』東京大学出版会 1988
- 『幻想の古代 琉球文学と古代文学』新典社 1989
- 『吉本ばななと俵万智』筑摩書房 1990
- 『神話・物語の文芸史』ぺりかん社 1992
- 『万葉歌の成立』講談社学術文庫 1993
- 『万葉集 歌のはじまり』ちくま新書:筑摩書房 1994
- 『古代都市の文芸生活』大修館書店 1994
- 『雨夜の逢引 和語の生活誌』大修館書店 1996
- 『平安京の都市生活と郊外』吉川弘文館 1998
- 『和文学の成立 奈良平安初期文学史論』若草書房 1998
- 『物語文学の誕生 万葉集からの文学史』角川叢書:角川書店 2000
- 『誤読された万葉集』新潮新書:新潮社 2004
- 『日本文学の流れ』岩波書店 2010
- 『柿本人麿 神とあらはれし事も度度の事也』ミネルヴァ書房〈日本評伝選〉 2015
- 『文学はなぜ必要か 日本文学&ミステリー案内』笠間書院 2015
- 『平安期日記文学総説 一人称の成立と展開』「日記で読む日本史9」臨川書店 2018
- 『ミステリーで読む戦後史』平凡社新書 2019
- 『ミステリーで読む平成時代 1989~2019年』平凡社新書 2024.4
共編著
[編集]- 『ことばの古代生活誌』河出書房新社 1989
- 『天皇制の原像』至文堂 1989
- 『万葉集を読む』吉川弘文館 2008
- 『万葉集百歌』森朝男共著 青灯社 2008
- 『残したい日本語』森朝男共著 青灯社 2011
- 『現古辞典 現代語から古語を引く』鈴木泰・石井久雄共著 河出書房新社 2012/河出文庫 2018
- 『古代歌謡とはなにか 読むための方法論』居駒永幸共編 笠間書院 2015
- 『説話の形成と周縁』(古代および中近世篇)倉本一宏・小峯和明共編 臨川書店 2019
- 編『大和物語新釈』(上巻)臨川書店 2021
参考文献
[編集]- 「古橋信孝教授 略歴・著作一覧」『武蔵大学人文学会雑誌』2012年度・第44巻第3号(古橋信孝教授記念号)(2013年2月)