四酸化ルテニウム
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四酸化ルテニウム Ruthenium(VIII) oxide | |
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Ruthenium(VIII) oxide | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 20427-56-9 |
PubChem | 119079 |
特性 | |
化学式 | RuO4 |
モル質量 | 165.07 g/mol |
外観 | 無色の液体 |
匂い | 刺激臭 |
密度 | 3.29 g/cm3 |
融点 |
25.4 °C, 299 K, 78 °F |
沸点 |
40.0 °C, 313 K, 104 °F |
水への溶解度 | 2% w/v at 20 °C |
他の溶媒への溶解度 | 四塩化炭素 クロロホルムに可溶 |
構造 | |
分子の形 | 四面体形 |
双極子モーメント | ゼロ |
危険性 | |
安全データシート(外部リンク) | external MSDS sheet |
NFPA 704 | |
関連する物質 | |
関連物質 | RuO2 RuCl3 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
四酸化ルテニウム(しさんかルテニウム、Ruthenium(VIII) tetroxide)は、組成式がRuO4の無機化合物である。無色の揮発性・反磁性液体だが、不純物によって大抵黒色である。四塩化炭素などの溶媒で安定した状態となる。
合成
[編集]塩化ルテニウム(III)を過ヨウ素酸ナトリウムで酸化させて合成する。
構造
[編集]分子は、Ru=O結合距離 (169〜170 pm) の四面体形である[1]。
用途
[編集]- ルテニウムの製錬
- 鉱石から金属や他のルテニウム化合物に製錬する際の中間体として利用される。他の白金族(platinum group metals:PGMs)のように、ルテニウムはしばしば他のPGMsなどと混合した状態か、少量含有した鉱石の形で発見される。
- 塩素酸化抽出物を蒸留することにより、OsO4と共に揮発し、他のPGMsから分離される。ルテニウムは、電気的な方法か塩酸でRuO4を還元することによって、OsO4から分離される。
- 有機化学
- 似たような性質を持つ酸化オスミウム(VIII)(OsO4)や 過マンガン酸カリウム(KMnO4)などより、強力な酸化力を持つ。[2]。
参考文献
[編集]- ^ Pley, M.; Wickleder, M. S. (2005). “Two Crystalline Modifications of RuO4”. Journal of Solid State Chemistry 178 (10): 3206–3209. doi:10.1016/j.jssc.2005.07.021.
- ^ 最新有機合成法: 設計と戦略 著者: M.H. ナンツ p.198
- ^ 益子賢蔵, 宮本卓之、「【原著】四酸化ルテニウムによる潜在指紋の検出」『日本鑑識科学技術学会誌』 1997年 2巻 1号 p.21-25, doi:10.3408/jasti.2.21, 日本法科学技術学会
外部リンク
[編集]- 四酸化ルテニウム(chem-station)