国際野球連盟
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加盟国・地域の分布図 | |
略称 | IBAF |
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設立 | 1938年 |
解散 | 2013年 |
種類 | 国際競技連盟(野球) |
本部 | ローザンヌ |
会員数 | 124か国・地域 |
公用語 | 英語・スペイン語 |
会長 | リッカルド・フラッカーリ |
国際野球連盟(こくさいやきゅうれんめい、英: International Baseball Federation、西: Federación Internacional de Béisbol、略称: IBAF)は、かつて存在した野球の国際競技連盟。2013年に国際ソフトボール連盟(ISF)と統合され世界野球ソフトボール連盟(WBSC)となった[1]。
概要
[編集]- 1938年に設立され、スイスのローザンヌに本部を設けた。2014年4月現在で124の国と地域が加盟していた[2]。
- 1973年には国際アマチュア野球連盟(FIBA: Federacion Internacional de Béisbol Amateur)と世界アマチュア野球連盟(FEMBA: Federacion Mundial de Béisbol Amateur)に分裂した。1973年の世界野球選手権が2度開催されたのはこのため。1973年のニカラグア、1974年のアメリカ合衆国大会は新興のFEMBA主催。1976年1月、両団体は再び統合してANIBAとなった。
- 2006年7月26日にアルド・ノタリ会長が死去したため、第1副会長の彭誠浩が会長職を代行していたが、2007年3月2日に北京で行われた臨時総会で後任を決める会長選挙が実施され、元アメリカオリンピック委員会専務理事のハービー・シラーが選出され、任期の2009年まで会長を務める。
- 2006年9月15日に、ローマで22カ国の代表者による会議が行われ、2016年以降のオリンピック復帰に向けた委員会が発足している。
- 2009年12月に行われた会長選挙ではイタリア人のリッカルド・フラッカーリが当選し現会長を務める。
- 2011年1月、五輪の野球競技除外による国際オリンピック委員会(IOC)からの補助金の消失や、主催する国際大会等の出費がかさみ、深刻な財政難に陥ったIBAFは、メジャーリーグベースボール(MLB)から資金援助を受け入れることになった。代償としてMLBからの諸条件も受け入れることになり、今後IBAFの国際大会が再編されることになった[3][4]。
- 2011年12月3日にアメリカのダラスで、65カ国の代表者、および、初めてプロ組織(MLB、NPB、KBO、CPBL)、そしてユース組織(リトルリーグ、ポニーリーグ、ベーブルースリーグ)が集い、第26回IBAF会議が開催された[5]。会議では、野球とソフトボールを単一競技として五輪復帰を目指すために国際ソフトボール連盟と連携することや、2012年以降の国際大会の新フォーマットの承認などがなされた[6]。
- これによりIBAFワールドカップは廃止となり、代わりにワールド・ベースボール・クラシックが野球世界一を決める世界選手権として認定。またワールドカップの代替大会として、WBC中間年にあたる2015年にプレミア12が4年に1度開催されることになった。
- 他にも、18U(AAA)世界野球選手権大会(2012年大会は開催)と16U(AA)世界野球選手権大会の廃止と、それに代わるU-18ワールドカップ(2013年〜)とU-15ワールドカップ(2012年〜)、2014年にはU-21ワールドカップも開催されることになった(いずれの大会も隔年開催)。尚、U-18・WBCはメジャーリーグベースボール(MLB)機構との共催になる[7]。
- 後日、IBAF公式サイトにて国際大会新フォーマットのアウトラインが発表された[8]。
- 2012年3月8日よりIBAFは日本語による情報発信の一環として、野球新聞(BASEBALLJPN.COM)において、IBAF公式記事を日本語に翻訳して掲載することになった[9]。
- 2012年12月17日に国際野球連盟(IBAF)と国際ソフトボール連盟(ISF)は、五輪復帰のための統合団体の名称を発表した。名称は世界野球ソフトボール連盟("W"orld "B"aseball "S"oftball "C"onfederation "WBSC" )。IBAFフラッカーリ会長とISFポーター会長の二氏が共同でWBSC会長に就任する[10]。
- 2013年最初のIBAF会合において、オランダ領アンティル解体後に自治領となったキュラソーとこれまで準加盟国であったサイパンの加盟が歓迎された(サイパンは最終的な承認の為にIBAFへ書類を提出する必要がある)。また、2013年より開催される予定であった18U・WBCは延期となり、引き続きAAA世界野球選手権大会を開催することになった[11]。
- 2013年4月14日に東京で開催された第27回IBAF総会において、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が正式に発足した。当面は移行期間とし、IBAFとISFは存続する[1]。
- 2013年より、これまで年代別大会の名称である「Baseball World Championship(世界野球選手権)」の略称として使用されていた「Baseball World Cup(野球ワールドカップ)」が正式名称として使われるようになった。
- 2015年にWBSCへの統合を完了し、IBAF主催として実施されていた国際大会は同年以降、WBSCの主催に移行している。
廃止された主催・協賛大会
[編集]世界の野球人口
[編集]推定データ[12] IBAFによる。2012年3月現在。
- 野球リーグが存在する国:77カ国(プロリーグ10、エリートリーグ12、アマチュアリーグ55)
- 世界中における野球の競技人口:3500万人
- 女子選手の数:30万人
- 障害を持つ選手の数:20万人
- 視覚障害者における競技人口:2,175人
- ユース層を対象としたチームの数:273,366チーム
- ユースリーグ(7歳〜18歳)に登録された人数:3,999,760人
IBAFグローバル・ベースボール・ビデオ
加盟国・地域一覧
[編集]- WBSCアジア(23か国・地域)
- WBSC南北アメリカ(29か国・地域)
- WBSCヨーロッパ(40か国)
- WBSCアフリカ(18か国)
- WBSCオセアニア(14か国・地域)
いずれも2014年4月時点のデータ
準加盟プロ組織一覧
[編集]- 日本野球機構(NPB)
- 韓国野球委員会(KBO)
- 中華職業棒球大聯盟(CPBL)
- オーストラリアン・ベースボールリーグ(ABL)
歴代会長
[編集]就任期間 | 会長名 |
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1938年 | レスリー・マン(Leslie Mann) |
1939年 - 1943年 | ジェイム・マリネ(Jaime Mariné) |
1944年 - 1945年 | ホルヘ・レイエス(Jorge Reyes) |
1946年 - 1947年 | パブロ・モラレス(Pablo Morales) |
1948年 - 1950年 | チャレ・ペレイラ(Chale Pereira) |
1951年 - 1952年 | パブロ・モラレス(Pablo Morales) |
1953年 - 1968年 | カルロス・M・セッカ(Carlos M. Zecca) |
1969年 - 1975年 | フアン・イサ(Juan Isa) |
1973年 - 1974年 | ウィリアム・フェーリング(William Fehring) |
1975年 | カルロス・J・ガルシア(Carlos J. García) |
1976年 - 1979年 | マヌエル・ゴンサレス・ゲラ(Manuel González Guerra) |
1981年 - 1993年 | ロバート・E・スミス(Robert E. Smith) |
1993年 - 2006年(*) | アルド・ノタリ(Aldo Notari) |
2007年 - 2009年 | ハービー・シラー(Harvey Schiller) |
2010年 - | リッカルド・フラッカーリ(Riccardo Fraccari) |
(*)ノタリ死去に伴い、彭誠浩第1副会長が会長職代行[13][14][15][16]。
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[編集]脚注
[編集]- ^ a b “野球・ソフトの統合団体設立 五輪復帰目指す”. SANSPO.COM. (2013年4月14日) 2013年4月24日閲覧。
- ^ IBAF - IOC Meet in Lausanne
- ^ “財政危機の国際野球連盟をMLBが3年間支援”. スポニチアネックス. (2011年1月30日) 2015年1月9日閲覧。
- ^ “国際野球連盟、米大リーグ機構の資金受け入れへ”. 読売新聞. (2011年1月30日)
- ^ End of the Year Address from President Riccardo Fraccari
- ^ IBAF Congress approves new Format of International Tournaments Archived 2014年10月9日, at the Wayback Machine.
- ^ WBCに18歳以下のユース大会構想 13年開催へ
- ^ IBAF introduces new Format of International Tournaments
- ^ Baseball supports earthquake victims in Japan IBAF (2012年3月8日)
- ^ “「世界野球ソフトボール連盟」に=五輪復帰目指す統合団体”. 時事ドットコム (2012年12月18日). 2012年12月18日閲覧。
- ^ “IBAF welcomes Curacao and Saipan as newest members”. IBAF. (2013年2月2日) 2013年2月3日閲覧。
- ^ International Baseball Federation (2011年4月5日). “IBAF Numbers Book”. International Baseball Federation. 2011年7月3日閲覧。
- ^ “棒總會長去世 彭誠浩暫代” (Chinese). 蘋果日報 (2006年7月27日). 2011年7月13日閲覧。
- ^ “彭誠浩在羅馬主持國際棒球總會會議” (Chinese). 大紀元 (2006年9月15日). 2011年7月13日閲覧。
- ^ “彭誠浩接任國際棒總代理會長職務” (Chinese). 幻象兩千的秘密基地 (2006年7月19日). 2011年7月13日閲覧。
- ^ “Aldo Notari, World Baseball Official, Dies at 74”. The New York Times (2006年7月27日). 2011年7月13日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 世界野球ソフトボール連盟
- 国際野球連盟(IBAF)日本語公式情報サイト - IBAF公式記事の日本語訳掲載