坂井利之
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坂井 利之(さかい としゆき、1924年10月19日 - 2017年8月16日[1])は、日本の情報処理工学者。京都大学名誉教授、龍谷大学名誉教授。専門は、情報通信工学、情報工学、情報学。工学博士(京都大学、1954年)。
大阪府高槻市生まれ。文字や音声などを認識する技術、パターン認識の研究・開拓の先駆者とされ、情報処理学会や国際パターン認識連盟の会長を務めた[2]。
略歴
[編集]学歴
[編集]職歴
[編集]- 1953年:京都大学工学部電気工学科(電気工学第7講座(有線通信工学))講師(12月、助教授昇任)
- 1960年:京都大学工学部電気工学科教授
- 1970年:京都大学工学部情報工学科教授(情報基礎論講座)
- 1988年:京都大学定年退官、名誉教授
- 1989年:龍谷大学理工学部長(初代)
- 1998年:龍谷大学名誉教授
受賞歴・叙勲歴
[編集]- 電気通信学会稲田記念学術奨励金(1956年)
- 電気学会電気学術振興賞・進歩賞(1966年)
- 情報処理学会論文賞(1970年)
- 電子通信学会論文賞(1977年)
- 京都新聞文化賞(1985年)
- 高柳記念賞(高柳記念電子科学技術振興財団)(第1回、1986年)
- 紫綬褒章(1990年)
- C&C賞(第7回、1992年)
- 勲二等瑞宝章受章(1995年)
- 大川賞(第4回、1995年)
- 文化功労者(1996年)[2]
- 正四位(2017年)
著書
[編集]単著
[編集]- 『電子計算機-コンピュータ時代と人間-』(岩波書店<岩波新書>、 1968年)
- 『翻訳するコンピュータ-情報革命と語学の壁に挑む-』(講談社<ブルーバックス>、 1969年)
- 『情報の探検-コンピュータとの発見的対話-』(岩波書店<岩波新書>、 1975年)
- 『情報基礎学詳説』(コロナ社、1983年)
- 『情報基礎学演習』(コロナ社、1986年)
- 『戦略的創造のための情報科学』(中央公論社<中公新書> (899)、 1988年)
- 『電子計算機-コンピュータ時代と人間-』(岩波書店<岩波新書>、 1988年)
- 『情報基礎学―通信と処理の基礎工学』(コロナ社、2000年)
編著
[編集]- 『情報工学の教育・研究-情報学科10年の歩みと1980年代の展望-』(共立出版、1980年)
- 『マルチメディア情報処理ネットワーク絵とき読本』(阿草清滋、美濃導彦、岡田至弘との編著、オーム社、1989年 )
- 『情報科学の基礎研究』(オーム社、1990年)
- 『高度情報化社会のガバナンス』(東倉洋一、林敏彦との編著、NTT出版、2003年 )
共著
[編集]- 『パターン認識の理論』<情報科学講座>(西尾英之助との共著、共立出版、1971年 )
- 『文字・図形の認識機械』<情報科学講座>(長尾真との共著、共立出版、1971年 )
- 『ニューメディア社会がわかる本-高度情報化次代に何がどう変わるのか-』(ニューメディア研究会との共著、PHP研究所、1984年 )
訳書
[編集]- アンソニー.チャンダー『コンピュータ用語辞典(第2版)』(監訳、講談社<ブルーバックス>、1982年)
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ 坂井利之さん92歳=京都大名誉教授 文化功労者毎日新聞 2017年8月18日閲覧
- ^ a b 「パターン認識」研究先駆者、坂井利之さん死去