坂本真 (音楽家)
MAKOTO SAKAMOTO | |
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基本情報 | |
生誕 | 1979年4月24日(45歳) |
出身地 | 日本・長崎県長崎市 |
ジャンル |
電子音楽 環境音楽 実験音楽 テクノ |
職業 | 音楽家、実験音楽家、サウンドアーティスト |
活動期間 | 2009年 - 現在 |
レーベル | MAKOTO SAKAMOTO RECORDINGS |
公式サイト | [1] |
坂本 真(さかもと まこと、MAKOTO SAKAMOTO、1979年4月24日 - )は、ドイツ・ベルリン在住のサウンド[要曖昧さ回避]アーティスト、音楽家である。長崎県長崎市出身。
略歴
[編集]舞台照明家の父の元に生まれ、幼少期よりコンサートホールや劇場ホールのバックステージを見て育つ。中学時代はドラム・ギター・ベースを独学で習得し、20代前半まで幅広い音楽ジャンルを学ぶ。
20代後半、実弟・坂本豊とハードウェアテクノユニット「Sub Human Bros(サブ・ヒューマン・ブロス)」を結成し、2009年にデビューシングル『Check Ass EP』を日本国内でリリース後、ダンスミュージックの聖地ドイツ・ベルリンへと活動の拠点を移す。
2015年に1stアルバム『Sub Human Bros』、2015年4月にはシングル『Over』をリリース。Dasha Rush(ダシャ・ラッシュ)やDerrick May(デリック・メイ)など世界で活躍するミュージシャンから注目を集め、ベルリンのみならず、韓国、ブルガリアなど世界各地で活動。
2016年、初のソロ名義作品『individual』をリリースした後、2019年現在までにSub Human Bros名義を含め全7アルバムを発表。
以降、サウンドアーティストとして、映画館や美術館でのサウンドエキシビジョンやアートムービーのサウンドトラックを手掛け、主にヨーロッパを中心に活動する。
2018年にリリースされた『MS005EP01』は、ベルリンのレコードショップ「OYE Record Store」から2019年・春のエクスペリメンタルエレクトロニカ・ベストセラーレコードの一枚として評され、Dasha Rushを初めとする数多くのアーティストが、同EP収録曲『C』を使用したアンビエントミックスを公開。ソロ名義では、リズムやメロディーといった従来の音楽的要素よりも、音そのものの造形を独自の視点でアブストラクトに表現している。
2019年夏、初めてピアノを使用したアンビエントカセットアルバム『Reflection』は、過去作品とは違い、自然が生み出すリズムと同期しながら、聴いた人が心の声と真摯に向き合うことが出来るようなパーソナルで叙情的な作品となっている。
2019年秋、Tangerine Dreamのメンバーとして活動するヴァイオリニスト・山根星子とのコラボプロジェクトを始動。1stアルバム『Fahrenheit』と、2020年4月には2曲入りEP『innen』を発表。
2020年11月、ベンリンをベースにヨーロッパのインプロミュージックシーンで活躍するピアニスト・Rieko Okudaと、ギターリスト・Tatsumi Ryusuiとのノイズバンド「夜光虫-Noctiluca/ノクティルカ」の1stアルバムが、UKのオルタナティブインディー カセットレーベル"Industrial Coast"からリリースされた[1]。
2021年5月、ドイツ・旧西ベルリンに高くそびえるトイフェルスベルク元スパイ塔跡地の一角にあるサウンドスペース「DOTS GALLERY」が主催するレコーディング実験イベント「Teufelsberg Domecast」に、ヴァイオリニスト・山根星子と共に参加。このイベントは2021年より不定期に開催されており、これまでにDasha Rush、LF58、Robert Henke、Tobias.(Tobias Freund)などが同場所でレコーディングおよびパフォーマンスを行った。
2021年10月、ベルリンを拠点に活動するパフォーマー・菅原圭輔が主催・監督・主演を務める舞台公演「空谷の跫音」のサウンドを手掛け、オリジナルサウンドトラック「KYOUON」をリリース。「KYOUON」のアートワークには、画家・Yohge Matsudaの作品が起用されている。舞台は東京・神楽坂にある「セッションハウス」にて、菅原圭輔と劇団「トレンブルシアター」主宰の俳優・土屋良太の両名が協働し、ダンサー・高瑞貴を加えたメンバーで2日間に渡り開催された。
2021年12月、フランス・モーブルゲにある元軍需工場のアート施設「The Foundry」を拠点に活動するロシア人現代美術家・Andrei Molodkinが、セント・ジョンズ教会にてアートパフォーマンスを公演。公演当日、彼が手掛けた作品とともに歴史ある教会内でサウンドパフォーマンスを行った。
2022年8月9日長崎原爆の日、実弟でありサウンドクリエイターの坂本豊と長崎美術館で核兵器廃絶を訴えかけるためのアートイベント「長崎平和集会」を開催。ロシア人現代美術家・Andrei Molodkinと協働し、核兵器のない世界の実現を求め1日限りのパフォーマンスを行った。
2022年9月、坂本豊とともにライブレコーディングアルバム「Oscillation」をリリース。本作は、2021年11月3日「文化の日」に山口県萩市にある文化財施設「旧田中別邸」で行った公開制作の時に作られたもので、坂本豊の手がけるSVNS (シンセティック・バーチャル・ネイチャー・サウンドスケープ、擬似自然音) と、坂本真の非現実的でシネマティックなサウンドが混ざり合い、世にも美しい唯一無二なサウンドアートアルバムとなっている。
2022年11月、エジプト在住のコレオグラファー・Amany Atefによる心理学的リサーチプロジェクト「Bluebottle Flies」のパフォーマンスアートがベルリン・クロイツベルグにある教会「Taborkirche」で開催。企画段階から参加し、進行・舞台監督のみならず、本番はライブサウンドスケープとライティングオペレーションをフルアナログで同時に即興でパフォーマンスを行なった。
2023年6月、アフリカ・チュニジアで、現地の若手アーティスト達のための実験音楽育成プログラムに総合監督として就任。
2023年8月、ドイツのZKM[Zentrum für Kunst und Medien](カールスルーエ・アート・アンド・メディア・センター)が主催する「SCHLOSSLICHTSPIELE Karlsruhe 2023」でアワード2位を受賞したSimone Serlengaの作品「AI + GA (人工知能+ジェネレーティブアート)」のサウンドデザインを担当。公共音楽の枠を広げるサウンドアートを披露し関係者から高い評価を得た。
2024年1月、ソロアルバム作品4作目となるアンビエントミュージックアルバム「emollient」をダブルヴァイナルでリリース。
2024年4月、ブラジル在住のコンテンポラリー・アート・パフォーマー Aun Helden の作品 「FENÔMENO」のパフォーマンストラックとして収録曲の「RAIN」「TRUST」「YOU」が使用され、UMANESIMO ARTIFICIALEとHYPEROBJECTSがキュレーションを行い、イタリアにあるTeatro della Concordiaで公演された[2]。
2024年8月、「SCHLOSSLICHTSPIELE Karlsruhe 2024」のdm アワード1位受賞作品「Particles Ensemble」の音楽を、実弟Yutaka SakamotoとのダンスミュージックユニットSub Human Brosとして担当、Makotoは本プロジェクトのミュージックプロデューサー・ディレクターとして参加した。アートディレクターSimone Serlengaが提案するこのインタラクティブ・メディア・シーノグラフィーは、踊る観客の姿をスキャニングし、リアルタイムにジェネレートした巨大な観客の姿を全長170mのカールスルーエ城に投影した、同フェスティバルでは過去に類を見ないオーディエンス参加型の巨大インスタレーションアートとして発表された。
ディスコグラフィー
[編集]リリース(レコード、CD、カセットテープ 、配信)[3]
発売日 | タイトル | 規格品番 | 収録曲 | 備考 | |
2016年1月6日 | INDIVIDUAL | MS001 |
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電子音楽、テクノ、アート[要曖昧さ回避]
All produced by MAKOTO SAKAMOTO Mastered by Kim Gangmin | |
2016年5月23日 | Access Consciousness Recordings, Vol. 1 | MS003 |
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電子音楽、テクノ、アート
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2018年1月11日 | MS005EP01 | MS005
MS005EP01 |
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電子音楽、環境音楽、テクノ、アート、レコード
Mastered by Rashad Becker at Dubplates&Mastering Collage artwork by Maja Nilsen | |
2018年9月12日 | Geist | MS007 |
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電子音楽、環境音楽、アート、サウンドトラック
Artwork photography by Anna Szkoda | |
2019年8月5日 | reflection | MS008 |
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電子音楽、環境音楽、アンビエント、アート、カセットテープ
Overdub mixed & recorded by MAKOTO SAKAMOTO.
Mastering by Gen Seiichi may 2019
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2019年10月7日 | Fahrenheit | MS009 |
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電子音楽、環境音楽、即興音楽、アート
Synthesizer and Mix - Makoto Sakamoto Electric Violin - 山根星子
Artwork photography by Kei Sugimoto Artwork graphics by Yutaka Sakamoto | |
2020年4月9日 | innen | MS010 |
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電子音楽、環境音楽、即興音楽、アート
Synthesizer and Mixer - Makoto Sakamoto Electric Violin - 山根星子 Mastering by Bert Olke at GL-Audio Berlin
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2021年1月2日 | VELVET PROOF | MS011 |
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電子音楽、実験音楽、即興音楽、アート
vocal & samples - Masara
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2021年2年5日 | 夜光虫 - Prelude - Digital Remaster |
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電子音楽、環境音楽、アート、カセットテープ
Mixed by Makoto Sakamoto
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2021年5月7日 | versteckt | MS012 |
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電子音楽、実験音楽、即興音楽、アート
synthesizer and mix - Makoto Sakamoto
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2021年10月4日 | KYOUON | MS013 |
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電子音楽、実験音楽、即興音楽、舞台音響、アート
All tracks performed & recorded at Nov 2019 and Oct 2020 - May 2021. Berlin
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2022年9月13日 | Oscillation | MS014 |
1. Oscillation one 2. Oscillation two 3. Oscillation three 4. Oscillation four 5. Oscillation five 6. Oscillation six 7. Oscillation seven |
電子音楽、実験音楽、即興音楽、、アート
synthesizer and mix2 - Makoto Sakamoto
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2024年1月1日 | emollient | MS016 | A-1 ATONA
A-2 MICHI A-3 RAIN
B-2 ZOKU
D-2 YOU |
環境音楽、電子音楽、実験音楽、アンビエント、アート、レコード
cutting by Anne Taegert at Dubplates & Mastering vinyl products made in Berlin at Intakt!
MAKOTO SAKAMOTO RECORDINGS R&C |
Podcast(Apple, SoundCloud, bandcamp)[4]
- 2017年11月17日 MSR161117LYRA8
- 2018年5月2日 MSR250318DARKSHADES
- 2019年3月26日 MSR190419満月に吠える
- 2020年1月21日 MSR0120ICELANDBAY artwork: film photography by Ju Woo
- 2021年11月24日 Teufelsberg Domecast #8 Hoshiko Yamane & Makoto Sakamoto
- 2022年5月30日 MAKOTO SAKAMOTO - BODER Live Tour in Japan 2021 artwork: film photography by MOLS magazine
脚注
[編集]- ^ MAKOTO SAKAMOTO『MAKOTO SAKAMOTOインタビュー: 不規則な世界に求めるもの』(インタビュー)、MOLS magzine、2021年1月26日 。2021年3月14日閲覧。
- ^ “Projects – Hyperobjects” (英語). 2024年9月15日閲覧。
- ^ MAKOTO SAKAMOTO RECORDINGS. “音楽”. Bandcamp. 2020年8月10日閲覧。
- ^ MAKOTO SAKAMOTO RECORDINGS. “MSR”. Apple Podcasts. 2020年8月10日閲覧。
外部リンク
[編集]- MAKOTO SAKAMOTO RECORDINGS - bandcamp
- MAKOTO SAKAMOTO - Spotify
- MAKOTO SAKAMOTO - YouTube Music
- MAKOTO SAKAMOTO RECORDINGS - SoundCloud
- MAKOTO SAKAMOTO RECORDINGS (MAKOTOSAKAMOTORECORDINGS) - Facebook
- MAKOTO SAKAMOTO RECORDINGS - YouTubeチャンネル
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