堀井友徳
堀井 友徳(ほりい とものり[1]、1973年[1] - )は日本の作曲家である。
略歴
[編集]本名、堀井智則(ほりいと ものり)。北海道[1]苫小牧市出身[2] 。2007年10月、友徳(とものり/ゆうとく)に改名。
1991年度札幌日本大学高等学校卒業。
1992年、東京音楽大学器楽専攻(打楽器)入学。その後作曲を志し、副科で藤原豊に、和声学を有馬礼子に師事[1]。1994年同大学作曲専攻に再入学、正規に伊福部昭クラスの最終門下となる[1]。並行して池野成、三木稔のゼミナールにも参加。1997年度同大学卒業。
映画『ゴジラvsデストロイア』、交響組曲『わんぱく王子の大蛇(おろち)退治』 のスコア書き、キングレコードの数々のセッション録音等のアシスタントを務め、卒業後も、その他伊福部昭の最晩年のアシスタントを師が没するまで務めた[1]。
長く東京で活動していたが、伊福部昭の死後、北海道へ戻る。
2008年1月より道新文化センター講師。また、NHK全国学校音楽コンクール北海道ブロック地区予選審査員を務める。
現在、自宅で音楽教室「HORII MUSIC ROOM」を主宰、ピアノと作曲を中心に後進の指導に当たっている。
作品
[編集]- 二面の二十絃箏のための譚章(1994)
- 箏群と打楽器のための喜遊曲(1997)
- 二十絃箏のための4つの小品集(1997)
- 二十絃箏曲 譚楽(1998)
- 二台のマリンバのための組曲 ローズウッド・ファンタジー(2000)
- ヴァイオリンとチェンバロのためのロマンツァ(2000)元イムジチ合奏団コンサートマスター、フェデリコ・アゴスティーニ初演
- 二十絃箏曲 艶楽(2000)
- フルートと二十絃箏のための萌黄色の朝への前奏曲(2001)
- クラリネットとピアノのためのロマンツァ(2001)
- マリンバとピアノのためのパミールの響(2001)
- マリンバのための大聖堂幻想譚(2001)
- 箏三重奏曲 田園風幻想画(2002)
- 箏三重奏曲 譚饗(2002)
- トランペットと3台のマリンバのためのディヴェルティメント(2002)
- 十七絃箏曲 憾唄(2002)
- ヴァイオリンとピアノのためのマリンコニア(2002)
- ギターのためのモノローグ(2003)
- ギター二重奏のためのバラータ(2003)
- 讃歌 北風のしらべ(2003)
- 八重山幻想譜(2003)
- チェンバロのためのノクチュルヌ(2003)
- リコーダー、バスガンバ、チェンバロのためのトリプティーク(2003)
- フルートとギターのためのデュオローグ(2004)
- 津軽三味線とチェンバロのための演舞組曲(2005)
- 二十絃箏曲 憂愁譜(2005)
- 十七絃箏曲 寂唄(2006)
- マリンバと2人の打楽器奏者のためのコンサート・インターリュード(2003/2007)
- カスタネット、ヴァイオリン、ピアノのためのコンサート・アレグロ(2007)
- カスタネット、ヴァイオリン、マリンバ、ピアノのためのパミール・ラプソディ(2008)
- 三味線のための無窮動(2009)
- 女声三部とピアノのための「北方譚詩」1.北都七星 2.凍歌(2010)
- 混成四部とピアノのための「北方譚詩第二番」1.運河の町 2.森と海への讃歌(2011)
- 朗読と室内楽のためのポエジー 蝶の記憶(2011)
- 木管五重奏のためのディヴェルティメント(2012)
- 無伴奏混声四部のための「北方譚詩 第三番」1.夏~北緯四十三度の街 2.秋~歓びの坂 3.冬~吹雪 4.春~花だより(2012)
- 三人のフルート奏者のためのオブジェ(2013)
- ヴァイオリンと二十五絃箏のためのエレガンツァ(2013)
- 朗読と室内楽のためのポエジー第二番 黒い翅(2013)
- フルートとハープとヴィオラのための冬への幻想(2013)
- フルート、チェンバロ、弦楽のためのコンチェルト・グロッソ(2014)
- 独唱とピアノのための「北方幻譜」(2014)
- 二十五絃箏曲 凛華(2014)
- カスタネット、ヴァイオリン、ピアノのためのノーザンホースギャロップ(2014)
- 朗読と室内楽のためのポエジー第三番 愛の肖像(2016)
- 木管三重奏のためのオブジェII(2017)
- 舞踊と室内楽のためのモノクローム・トリロジー(2017)
- ピアノ三重奏のためのオブジェIII(2017)
- ギターのためのオブジェIV(2018)
- 春への幻想~ヴィブラフォンとピアノのために(2018)
- 「古雅組曲」~ソプラノ、ヴィオラ、チェンバロのために(2018)
- 「夏への幻想」~弦楽三重奏のために(2019)
- ピアノのためのオブジェV(2020)
- 「鎮魂二章」〜朗読とチェロ、独唱とピアノのために(2021)
- 「独白三章」〜独唱とピアノのために(2022/2023)
- 「譚歌二章」~独唱とピアノのための(2023)
- クラリネット五重奏曲(仮題)(2024)ミッテンヴァルト委嘱
編曲
- 黛敏郎の映画音楽をもとに交響組曲「東京オリンピック」を吹奏楽のために編曲。2010/5/1「奏楽堂の響き3」にて初演。
- 佐藤勝の映画音楽「ゴジラ対メカゴジラ」よりM29(決戦シーンの音楽)を吹奏楽のために編曲。2010/5/1「奏楽堂の響き3」にて初演。
- 佐藤勝の記録映画より交響組曲「札幌オリンピック」を吹奏楽のために編曲。2012/5/6「奏楽堂の響き4」にて初演。
- 黛敏郎「NNNニューステーマ」「栄光への5000キロメインテーマ」を吹奏楽のために編曲。2012/5/6「奏楽堂の響き4」にて初演。
- 佐藤勝の映画音楽組曲「用心棒」を吹奏楽に編曲。2012/12/2「東北大学吹奏楽部第34回定期演奏会」にて初演
- 伊福部昭:EXPO'70「三菱未来館」より嵐、火山を吹奏楽に編曲。2014/3/30「第3回伊福部昭音楽祭」にて初演
- 伊福部昭:交響ファンタジー「ゴジラVSキングギドラ」の一部を吹奏楽に編曲。2014/3/30「第3回伊福部昭音楽祭」にて初演
- 伊福部昭:管絃楽伴奏合唱版シレトコ半島の漁夫の歌をピアノ伴奏に編曲。2014/1/18「第62回北海道大学合唱団定期講演」にて初演
CD
[編集]- dragoneyes/松村エリナ 二十一絃箏のための四つの小品集 収録
- 哘崎考宏 日本のギター作品第1集 - ウェイバックマシン(2009年4月13日アーカイブ分) ギターのためのモノローグ 収録
- 奏楽堂の響き3 吹奏楽編曲 黛敏郎:交響組曲「東京オリンピック」他収録
- 奏楽堂の響き4 吹奏楽編曲 佐藤勝:交響組曲「札幌オリンピック」他収録
- 第3回伊福部昭音楽祭ライヴ 伊福部昭:EXPO'70「三菱未来館」より嵐、火山 他収録
演奏会
[編集]2008年10月、北海道室蘭市にて、札幌交響楽団元首席打楽器奏者、カスタネット奏者の真貝裕司の演奏会の第2部で「堀井友徳の世界」と銘打って個展が開催された。その際、演奏された曲目は以下の通り。
第2部「堀井友徳の世界」
ヴァイオリンとチェンバロのためのロマンツァ(2000)※当日はピアノによる演奏
チェンバロのためのノクチュルヌ(2003)※当日はピアノによる演奏
カスタネット、ヴァイオリン、ピアノのためのコンサート・アレグロ(2007)
カスタネット、ヴァイオリン、マリンバ、ピアノのためのパミール・ラプソディ(2008)初演
脚注
[編集]- ^ a b c d e f VSデストロイアコンプリーション 2017, p. 89, 「音楽スタッフインタビュー」
- ^ “あしたの風 現代音楽の作曲家 堀井友徳(ほりい・とものり)さん(36) 苫小牧民報、2009年11月14日”. 2012年5月29日閲覧。
参考文献
[編集]- 『ゴジラVSデストロイア コンプリーション』ホビージャパン、2017年12月9日。ISBN 978-4-7986-1581-3。