熊本総合車両所大村車両管理室
熊本総合車両所大村車両管理室 | |
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基本情報 | |
所在地 | 長崎県大村市竹松町 |
鉄道事業者 | 九州旅客鉄道 |
帰属組織 | 本社鉄道事業本部新幹線部 |
所属略号 | 幹クマ[1] |
最寄駅 | 大村車両基地駅 |
管轄車両 | N700S系8000番台 |
車両基地概要 | |
敷地面積 | 109,000 m2 |
配置両数 | |
電車 | 30両 |
合計 | 30両 |
備考 | 2024年4月1日現在[2] |
敷地面積には保守基地部分を含む |
熊本総合車両所大村車両管理室(くまもとそうごうしゃりょうじょおおむらしゃりょうかんりしつ)は、長崎県大村市にある九州旅客鉄道(JR九州)の新幹線用車両基地である。本社鉄道事業本部新幹線部の管轄であり、熊本総合車両所の分室である。
建設時の車両基地名称は大村車両基地(おおむらしゃりょうきち)であり、隣接する大村線大村車両基地駅の駅名として採用されるなど、車両基地の正式名称が変更された後も実質的に通称として用いられている。
概要
[編集]九州新幹線(西九州ルート)武雄温泉駅 - 長崎駅間(路線名・西九州新幹線)の開業に向けて設置された車両基地である。西九州新幹線は2022年の開業時点で他の新幹線路線に接続しない路線となるため、線内にフル規格新幹線に対応した車両基地を設置することになった[注 1]。新大村駅の武雄温泉方面で本線と車両基地が接続している。また、当車両基地には保守基地が併設されている[3]。
沿革
[編集]九州新幹線(西九州ルート)は在来線と同じ1,067 mm軌間の新幹線鉄道規格新線(スーパー特急方式)で建設する計画であり、2008年(平成20年)に武雄温泉 - 諫早間が認可された。その際の計画では、大村市内には保守基地を設置する計画であった。その後、2012年(平成24年)に武雄温泉 - 諫早間に加えて諫早 - 長崎間を新規に着工し、武雄温泉 - 長崎間を1,435 mm軌間の標準軌新線(フル規格)で建設する計画が認可された。これにより線内に車両基地が必要となり、用地や敷地面積を考慮した結果、大村市内の保守基地を拡大して車両基地を設けることが決定した[4]。この時点の計画では九州新幹線(西九州ルート)に新幹線と在来線の両方の軌間を走行できる軌間可変電車(フリーゲージトレイン)を導入する計画であった。しかし、開発が難航したため、2016年(平成28年)に武雄温泉 - 長崎間の開業時にフレーゲージトレインの導入を断念してフル規格新幹線車両を投入し、武雄温泉駅で新幹線と在来線の対面乗換を行うことで合意した。これにより大村車両基地等にかかる追加費用として46億円が計上された[5]。
年表
[編集]- 2022年(令和4年)
- 1月10日:西九州新幹線用車両の第1編成(6両)が川棚港から大村車両基地まで陸送される[6]。
- 3月19日:大村車両基地の完成記念式典と見学会が実施される[7]。
- 6月20日:新幹線車両の保守・点検基地の諸準備と開業後の運営を行う現業機関として熊本総合車両所大村車両管理室が発足[8][9]。車両基地の名称も同時に「大村車両基地」から変更[10]。
設備・検査内容
[編集]開業時点では6両編成対応であるが、敷地の北側には8両編成に対応できる余裕を持たせてある[11]。仕業検査、交番検査は当車両基地の仕交検線で行う。台車検査は台振線で台車の脱着を行い、台車は熊本総合車両所に運んで検査を行う。全般検査は車体検修を台振庫で、車体塗装を塗装場で行い、機器の検査は熊本総合車両所に機器を運んで行う[3]。
- 留置線:2線
- 仕交検線:2線
- 全検整備線:1線
- 転削線:1線
- 臨修線:1線
- 台振線:1線
- 解体線:1線
- 引上線:1線
- 車体検修線:1線
配置車両
[編集]2024年(令和6年)4月1日現在の配置車両は以下のとおり[2]。
- N700S系電車(30両)
脚注
[編集]- ^ 同様の事例は部分開業時の九州新幹線(鹿児島ルート)旧川内新幹線車両センターでも生じていた。ただし、九州新幹線(鹿児島ルート)は部分開業時点で既に全線フル規格での建設が決定されていた。
出典
[編集]- ^ 鉄道ファン2023年7月号『JR車両ファイル』交友社
- ^ a b 編集部「別冊付録『JR旅客会社の車両配置表2024/JR車両のデータバンク2023-2024』」『鉄道ファン』第64巻第7号(通巻759号)、交友社、2024年7月1日。
- ^ a b “九州新幹線 大村車両基地” (PDF). 鉄道建設・運輸施設整備支援機構 (2021年9月). 2023年4月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月20日閲覧。
- ^ 大村商工会議所「大村に九州新幹線車両基地を建設」『おおむら会議所ニュース』第651号、2頁、2013年3月 。
- ^ 『九州新幹線(西九州ルート)の開業のあり方に係る合意』(PDF)(プレスリリース)長崎県、2016年3月29日 。2022年3月20日閲覧。
- ^ “西九州新幹線「かもめ」、歓声のなか陸送 ファンら未明に待機”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2022年1月10日). オリジナルの2022年1月12日時点におけるアーカイブ。 2022年1月12日閲覧。
- ^ “新幹線大村車両基地が完成 記念式典や見学会も 長崎県民が親しみと愛着持つ施設に”. 長崎新聞 (長崎新聞社). (2022年3月20日). オリジナルの2020年3月20日時点におけるアーカイブ。 2022年3月20日閲覧。
- ^ 『西九州新幹線 現業機関の設置について』(PDF)(プレスリリース)九州旅客鉄道、2022年6月14日。オリジナルの2022年6月14日時点におけるアーカイブ 。2022年6月14日閲覧。
- ^ 木下健児 (2022年6月14日). “JR九州、西九州新幹線の現業機関を設置 - 6/20から訓練運転を開始”. マイナビニュース. 2022年6月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月14日閲覧。
- ^ “西九州新幹線 「大村車両管理室」を設置 JR九州、訓練運転も開始”. 長崎新聞 (2022年6月21日). 2022年6月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月21日閲覧。
- ^ a b 草町義和 (2022年3月19日). “西九州新幹線・大村車両基地「内部」公開 N700Sも、法定検査どうする?”. 鉄道プレスネット. 2022年3月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月20日閲覧。
- ^ 「西九州新幹線「かもめ」5編成目を海上輸送 川棚港に鉄道ファン駆け付ける」『長崎文化放送』2023年8月21日。2024年9月1日閲覧。
- ^ 「西九州新幹線「かもめ」新車両、海を行く…製造工場の山口県から長崎県へ」『読売新聞オンライン』。2024年9月1日閲覧。