大江麻衣
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大江 麻衣(おおえ まい、1983年 - )は、日本の現代詩人である。
経歴
[編集]三重県四日市市市出身、在住[1]。愛知淑徳大学大学院文化創造研究科創造表現専攻を修了し、修士(学術)の学位を得る。大学院では文芸評論家の清水良典に学び、そのころは小説を志していたが、親しい友人が詩作をしていたのがきっかけで、徐々に現代詩へも興味を持ち始めたという[2]。卒業後には夏休みのカルチャーセンターで荒川洋治に学んだ[2]。2008年ごろから詩作を始め[2]、2010年には私家版の詩集『道の絵』が中原中也賞候補に挙がった。受賞には至らなかったものの選考委員の高橋源一郎に注目され、その高橋の推薦により、「昭和以降に恋愛はない(12の詩篇)」が『新潮』(2010年7月号)へと掲載され、商業誌にデビューした。彼女の作品について高橋は、「みんなが『書きたい詩』を書いている中で、大江さんは『書かれるべき詩』を書いたのだ、という思いが強い」と高く評価している[3]。
受賞歴(候補含む)
[編集]作品リスト
[編集]詩集
[編集]- 『道の絵』 (2009年、私家版詩集)
- 19篇のうち12篇が「昭和以降に恋愛はない」として『新潮』第107巻第7号に掲載。
- 『にせもの 鹿は人がいないところには行かない』 (2012年8月、紫陽社)
- 『変化(へんげ)』 (2015年10月、マイナビ出版)
- マイナビBOOKS「ことばのかたち」にて、2014年9月17日から2015年1月7日まで連載した詩作品を収録(全16回)。
雑誌等掲載
[編集]- 詩作品
- 『新潮』2010年7月号 : 「昭和以降に恋愛はない」掲載
- 『現代詩手帖』(思潮社)2012年4月号 : 作品とエッセイ 寄稿
- 『ユリイカ』2013年6月号 : 「黒塚」寄稿
- 『ユリイカ』2014年4月号 : 「待乳山」寄稿
- 『地上十センチ』 (第9号 詩誌) (和田まさ子/主宰、2015年2月) : 「テレビの犬」 寄稿
- 『現代詩100周年』(TOLTA、2015年10月) : 「鬼哭」寄稿
- 『文藝春秋』2016年4月号 : 「さる」寄稿
- 『現代詩手帖』2016年8月号 : 「踏み絵」寄稿
- 『現代詩手帖』2016年12月号 (現代詩年鑑2017) (思潮社、2016年12月) 「アンソロジー 2017年代表詩選140篇」 :「降雪」収録
- 『ユリイカ』2017年8月号 : 「初瀬姫」寄稿
- 「花椿」今月の詩(資生堂WEBサイト、2018年4月9日):「あたらしい音」寄稿
- 『バル』第6号(吉田知子編纂、2019年10月):「知らぬ名」寄稿
- 『詩とファンタジー』No.41(かまくら春秋社、2020年7月):「栽培」寄稿
- エッセイなど
- 『ユリイカ』2013年5月号(青土社) : 「死に絵」(エッセイ)寄稿
- 『なごや古本屋案内』 (シマウマ書房&鈴木創/編著、2013年10月、風媒社) : 「誰かの恋」(エッセイ) 寄稿
- 『群像』2014年10月号 : 「トレブリンカの入れ歯」(エッセイ)寄稿
- 『季刊文科』68号(2016年4月、鳥影社) : 「再会」(エッセイ)寄稿
- 『現代詩手帖』2017年1月号、10月、11月号: 「詩を生きる地」寄稿
- 『現代詩手帖』2017年9月号 : 平田俊子『低反発枕草子』の書評 寄稿
記事
[編集]- 「ツイッターが登場させた詩人」 : 『東京新聞』2010年6月10日夕刊「大波小波」