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嬰ホ短調

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
{ \new Staff \with{ \magnifyStaff #3/2 } << \time 2/16 \override Score.TimeSignature #'stencil = ##f { \clef treble \set Staff.keyAlterations = #`((0 . ,SHARP)(4 . ,SHARP)(1 . ,SHARP)(5 . ,SHARP)(2 . ,SHARP)(6 . ,SHARP)(3 . ,DOUBLE-SHARP)) s16  ^\markup""} >> }

嬰ホ短調(えいホたんちょう、英語: E-sharp minorドイツ語: eis-moll)は、嬰ホ (E♯) 音を主音とする理論的な調である。

E♯、Fdouble sharp、G♯、A♯、B♯、C♯、D♯音で構成され、調号はシャープ6個、ダブルシャープ1個となる。

一般に、異名同音調で表記が簡単な「ヘ短調」を使用する。 しかし、19平均律31平均律のようにE♯とFの音高が異なる場合は「嬰ホ短調」がそのまま使われることもある。

調号の形ではないが、ヨハン・ゼバスティアン・バッハ平均律クラヴィーア曲集第一巻・前奏曲とフーガ嬰ハ長調 BWV 848 のフーガの17 - 22小節で一時的にこの調が使われた。

関係調
同主調 (I) 嬰ホ長調(理論的)

異名同音調 : ヘ長調

平行調 (III) 嬰ト長調(理論的)

異名同音調 : 変イ長調

属調 (Vm) 嬰ロ短調(理論的)

異名同音調 : ハ短調

下属調 (IVm) 嬰イ短調
異名同音調 ヘ短調

嬰ホ短調のスケールは次のとおり。

 {
\override Score.TimeSignature #'stencil = ##f
\relative c' {
  \clef treble \key eis \minor \time 7/4
  eis4^\markup "Natural minor scale" fisis gis ais bis cis dis eis dis cis bis ais gis fisis eis2
  \clef bass \key eis \minor
} }