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安田菜津紀

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
やすだ なつき

安田 菜津紀
生誕 (1987-03-30) 1987年3月30日(37歳)
日本の旗 日本神奈川県[1]
教育 上智大学総合人間科学部卒業[2]
職業 フォトジャーナリスト[3]
団体 NPO法人Dialogue for People副代表
配偶者 佐藤慧[3]
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安田 菜津紀(やすだ なつき、1987年昭和62年〉[1]3月30日[4] - )は、日本フォトジャーナリスト。認定NPO法人Dialogue for People副代表[1]横須賀市出身、上智大学総合人間科学部教育学科卒業。夫はDialogue for People代表で、フォトジャーナリスト、ライター佐藤慧

人物・経歴

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1987年、神奈川県横須賀市に生まれる[1]。14歳の時、新橋で鰻屋を営んでいた在日コリアン2世の父[5]を亡くしている[6]。パスポート取得時に戸籍を取り寄せるまで自分がコリアンの系譜にあることを知らなかった。父方の祖父は関西で活躍した元プロボクシング選手の金命坤(キム・ミョンゴン、金明根とも)。16歳でNPO法人「国境なき子どもたち」友情のレポーターとしてカンボジアで子どもたちを取材[7][1]。2005年、上智大学総合人間科学部教育学科入学[8]2008年に『情熱大陸』500回放送記念回に出演する[9][10]。2009年、上智大学総合人間科学部教育学科卒業[11][1][8]2010年に初個展「『緑の壁』HIVと共に生きる」をコニカミノルタプラザで開催した[12]

2011年東日本大震災以降は、岩手県陸前高田市をはじめ東日本大震災で被害のあった各地の取材を継続している[1]

2014年オリンパスと、安田が所属していたスタディオアフタモードにより「フォトジャーナリスト安田菜津紀と行く東北スタディツアー」を実施する[13]

2018年8月、スタディオアフタモード(studioAFTERMODE)の事業部を改編して「Dialogue for People」を発足[14][15]、2019年5月17日、NPO法人としての認証を受ける[16]。10月から佐藤慧を代表、安田を副代表として、NPO法人として正式に活動を開始する[17]

2019年、『しあわせの牛乳』で第66回産経児童出版文化賞JR賞受賞[18]

「東北スタディツアー」は2018年以降も継続されてきたが[19][20]、2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で開催を断念し、2021年はオンライン開催となった[21]

Twitter投稿で誹謗中傷、人種差別をされたとして、師岡康子弁護士、神原元弁護士を原告代理人に立てて、書き込んだ匿名の人物を特定し、2021年12月8日、東京地裁に民事提訴した[22]。2023年6月19日、差別的表現であると事実認定され33万円の損害賠償を命じる全面勝訴判決を得た[23]

受賞

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  • 2008年7月 - 青年版国民栄誉賞「人間力大賞」会頭特別賞を受賞[24]
  • 2009年 - 日本ドキュメンタリー写真ユースコンテスト大賞受賞[24]
  • 2012年 - 「HIVと共に生まれる-ウガンダのエイズ孤児たち-」で第8回名取洋之助写真賞を受賞[25]

著書

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単著

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  • 『それでも、海へ 陸前高田に生きる』(安田菜津紀著、2016年、ポプラ社ISBN 978-4591148112
  • 『君とまた、あの場所へ: シリア難民の明日』(安田菜津紀著、2016年新潮社ISBN 978-4103500315
  • 『写真で伝える仕事 -世界の子どもたちと向き合って-』(安田菜津紀著、2017年、日本写真企画ISBN 978-4865620450
  • 『故郷の味は海をこえて 「難民」として日本に生きる』(安田菜津紀著、協力:認定NPO法人難民支援協会、2019年、ポプラ社ISBN 978-4591164204
  • 『あなたのルーツを教えて下さい』(安田菜津紀著、2022年、左右社ISBN 978-4865280593
  • 『隣人のあなた 「移民社会」日本でいま起きていること(安田菜津紀著、2022年、岩波書店〈岩波ブックレット〉)ISBN 978-4002710716
  • 『国籍と遺書、兄への手紙 : ルーツを巡る旅の先に』(安田菜津紀著、2023年、ヘウレーカ)ISBN 978-4909753151

共著

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訳書

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写真展

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個展

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  • 「『緑の壁』HIVと共に生きる」(コニカミノルタプラザ、2010年2月2日 - 12日)[27]
  • 「君が生きるなら−HIVと、子どもたちと−」(オリンパスギャラリー東京、2015年4月9日 - 15日 / オリンパスギャラリー大阪、2015年5月7日 - 14日)[28]
  • 「The Voice of Life 死と、生と」(オリンパスギャラリー東京、2018年4月13日 - 18日 / オリンパスギャラリー大阪、2018年5月7日 - 17日)[29]
  • 「世界の子どもたちと出会って」(神奈川県立地球市民かながわプラザ あーすぷらざ、2019年10月12日 - 11月24日)[30]
  • 「照らす 生きた証を遺すこと」(オリンパスギャラリー東京、2021年4月15日 - 26日)[31]

企画展

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  • 「Sign -写真家たちの311-」(2011年8月2日 - 11日、コニカミノルタプラザ)[32]
  • 安田菜津記・佐藤慧・渋谷敦志写真展「舫 ファインダー越しの3.11」(2013年4月13日 - 4月22日、コニカミノルタプラザ)[3][33]
  • 渋谷敦志 + 安田菜津紀 + 佐藤慧「Ubuntu, I am because we are」(2013年5月29日 - 6月3日、ギャラリー同潤会[34]、2013年6月8日 - 17日、JICA関西1Fロビー[35]
  • 国境なき子どもたち(KnK)写真展「時を重ねて― 東日本大震災から現在―」(2022年4月7日 - 13日、アイデムフォトギャラリー「シリウス」)[36]

出演

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テレビ番組

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ウェブ番組

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ラジオ

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脚注

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  1. ^ a b c d e f g 考える人 2021.
  2. ^ カンボジア訪問 救われた…安田菜津紀さん[リンク切れ] 読売新聞 2017年7月13日
  3. ^ a b c 安田菜津紀・佐藤慧・渋谷敦志写真展「舫 ファインダー越しの3.11」”. コニカミノルタプラザ. 2015年7月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月10日閲覧。
  4. ^ 基本データ”. 安田菜津紀公式Facebook. 2018年3月31日閲覧。
  5. ^ “【終戦の日特集】私たちも戦争に加担 フォトジャーナリスト・安田菜津紀さん”. カナロコ (神奈川新聞社). (2017年8月15日). オリジナルの2017年8月15日時点におけるアーカイブ。. https://archive.fo/XKZDO 
  6. ^ ルーツ隠す苦しみ、知らなくて―安田菜津紀さん朝日新聞「おやじのせなか」2021年2月7日
  7. ^ Page7/2003 年夏休み友情のレポーター カンボジア取材レポート, 国境なき子どもたち, http://www.knk.or.jp/pdf/repo/2003_report.pdf 
  8. ^ a b はじめまして、先輩! 城南OBOGのその後のストーリー 城南予備校 金沢文庫校 2005年度卒業 安田菜津紀さん フォトジャーナリスト 『J-family Journal』城南進研グループ 2018年9月 2021年5月20日閲覧。 (PDF)
  9. ^ 情熱大陸extra: 情熱大陸, 毎日放送, http://www.mbs.jp/jounetsu/2008/05_25.shtml [リンク切れ]
  10. ^ TBS系「情熱大陸」が25日に放送500回、1時間のスペシャルを放送。”. ナリナリドットコム (2008年5月20日). 2023年11月10日閲覧。
  11. ^ フォトジャーナリスト安田菜津紀さんの写真展を9月29日~10月12日に開催します”. 上智大学. 2017年9月24日閲覧。[リンク切れ]
  12. ^ 安田菜津紀写真展 2010年2月, コニカミノルタプラザ, http://www.konicaminolta.jp/plaza/schedule/2010february/gallery_a_100202.html [リンク切れ]
  13. ^ 「フォトジャーナリスト安田菜津紀と行く東北スタディツアー」実施”. オリンパス (2014年8月29日). 2023年11月9日閲覧。
  14. ^ 安田菜津紀 [@NatsukiYasuda] (2018年8月31日). "2018年8月31日AM7:55のツイート". X(旧Twitter)より2023年11月20日閲覧
  15. ^ 【お知らせ】Dialogue for People発足と、新Webサイトオープンのお知らせ”. Dialogue for People (2018年8月31日). 2023年11月20日閲覧。
  16. ^ Dialogue for People”. NPO法人ポータルサイト - 内閣府 (2023年4月11日). 2023年11月20日閲覧。
  17. ^ 【お知らせ】NPO法人化のご挨拶とサイトリニューアルのお知らせ”. Dialogue for People (2019年10月1日). 2023年11月20日閲覧。
  18. ^ いべさん”. www.eventsankei.jp. 2019年12月22日閲覧。[リンク切れ]
  19. ^ 河野知佳 (2015年6月18日). “第2回フォトジャーナリスト安田菜津紀と行く東北スタディツアー”. デジカメWatch. 2023年11月9日閲覧。
  20. ^ 武石修 (2016年8月26日). “「安田菜津紀と行く東北スタディツアー」レポート”. デジカメWatch. 2023年11月9日閲覧。
  21. ^ CAPA編集部 (2021年1月14日). “被災地からの声のバトンを受け取るために、オンラインで繋がる「東北オンラインスタディツアー」開催”. CAPA. 2023年11月9日閲覧。
  22. ^ 坪池順 (2021年12月8日). “在日コリアン差別ツイート、投稿者らを提訴。安田菜津紀さん「ヘイトスピーチは傷つきにとどまらない」”. ハフポスト. 2023年11月20日閲覧。
  23. ^ 出自巡るツイートは「差別的表現」認定 投稿した男性に賠償命令 安田菜津紀さん「訴訟は氷山の一角」<動画>”. 東京新聞 (2023年6月19日). 2023年11月20日閲覧。
  24. ^ a b 11.3 安田菜津紀さん写真展”. 国際平和映画祭 (2010年10月22日). 2023年11月20日閲覧。
  25. ^ 第8回「名取洋之助写真賞」受賞者決まる”. 日本写真家協会. 2023年11月20日閲覧。
  26. ^ 『この残酷な世界でどう生きようか』安田菜津紀/津田大介”. 幻冬舎. 2023年11月20日閲覧。
  27. ^ 安田菜津紀 「『緑の壁』HIVと共に生きる」 (コニカミノルタプラザ)”. Tokyo Art Beat. 2023年11月20日閲覧。
  28. ^ 河野知佳 (2015年3月26日). “安田菜津紀写真展「君が生きるなら−HIVと、子どもたちと−」”. デジカメ Watch. 2023年11月20日閲覧。
  29. ^ 飯塚直 (2018年3月27日). “安田菜津紀写真展:The Voice of Life 死と、生と”. デジカメ Watch. 2023年11月13日閲覧。
  30. ^ 安田菜津紀 写真展「世界の子どもたちと出会って」”. あーすぷらざ. 2023年11月13日閲覧。
  31. ^ 飯塚直 (2021年4月8日). “安田菜津紀写真展:照らす 生きた証を遺すこと”. デジカメ Watch. 2023年11月13日閲覧。
  32. ^ 写真家6人の視点で捉えた被災地-新宿コニカミノルタプラザで「Sign」展”. 新宿経済新聞 (2011年8月3日). 2023年11月13日閲覧。
  33. ^ 横須賀出身、フォトジャーナリスト・安田菜津紀さんら震災写真展”. 横須賀経済新聞 (2013年4月19日). 2023年11月13日閲覧。
  34. ^ 渋谷敦志 + 安田菜津紀 + 佐藤慧 「Ubuntu, I am because we are」”. Tokyo Art Beat. 2023年11月13日閲覧。
  35. ^ 気鋭フォトジャーナリストが切り取った現代のアフリカ 6/8(土)~写真展が開催”. ウォーカープラス (2013年6月7日). 2023年11月13日閲覧。
  36. ^ 国境なき子どもたち(KnK)写真展”. アイデムフォトギャラリー「シリウス」. 2023年11月13日閲覧。
  37. ^ ハートネットTV▽ルーツのバトン受け継いで~フォトジャーナリスト安田菜津紀”. NHK. 2023年11月10日閲覧。

参考文献

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  • 『考える人』編集部. “安田菜津紀 ”. 『考える人』. 2021年4月12日閲覧。

外部リンク

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