寝ずの番
表示
『寝ずの番』(ねずのばん)は、中島らも著作の短編小説集[1]。劇中の落語家は、六代目笑福亭松鶴をモデルとしたといわれている。
収録作品
[編集]- 寝ずの番
- 寝ずの番2
- 寝ずの番3
- えびふらっと・ぶるぅす
- 逐電
- グラスの中の眼
- ポッカァーン
- 仔羊ドリー
- 黄色いセロファン
出版
[編集]講談社より1998年10月に単行本として刊行された(ISBN 4062093707)。文庫版は講談社と角川書店の2社から発行されている。
- 講談社文庫版 (2001年10月発行、ISBN 4062732793)
- 角川文庫版 (2006年2月発行、ISBN 4041863074)
映画
[編集]寝ずの番 | |
---|---|
監督 | マキノ雅彦 |
脚本 | 大森寿美男 |
原作 | 中島らも |
製作 | 鈴木光 |
音楽 | 大谷幸 |
主題歌 | A・cappellers |
撮影 | 北信康 |
編集 | 田中愼二 |
製作会社 | 光和インターナショナル |
配給 | 角川ヘラルド映画 |
公開 | 2006年4月8日 |
上映時間 | 110分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 4.25億円[2] |
マキノ雅彦第1回監督作品。
文部科学省認定作品でありながら、猥語が頻出(70数回)することを理由にR15+指定を受けた。
2006年4月8日よりシネスイッチ銀座他にて全国順次ロードショーされた。
劇中の登場人物「笑満亭橋鶴」とその妻は、六代目笑福亭松鶴夫婦がモデルということもあり、その縁から松鶴の弟子である笑福亭鶴瓶が友情出演している。
キャスト
[編集]- 橋太 - 中井貴一
- 茂子 - 木村佳乃
- もと鉄工所の社長 - 堺正章
- 橋次 - 笹野高史
- 橋弥 - 岸部一徳
- 橋鶴 - 長門裕之
- 志津子 - 富司純子
- バーの女 - 高岡早紀
- 橋枝 - 木下ほうか
- 橋七 - 田中章
- 多香子 - 土屋久美子
- 美紀 - 真由子
- 小田先生 - 石田太郎
- 田所 - 蛭子能収
スタッフ
[編集]- 原作 - 中島らも
- 企画・製作 - 鈴木光
- 監督 - マキノ雅彦
- 脚本 - 大森寿美男
- プロデューサー - 坂本忠久、林由恵
- 音楽 - 大谷幸
- 音楽プロデューサー - 長崎行男
- 撮影 - 北信康
- 照明 - 豊見山明長
- 美術 - 小澤秀高
- 録音 - 阿部茂
- 編集 - 田中愼二
- 衣装 - 宮本まさ江
- ヘアメイク - 井川成子
- スクリプター - 黒河内美佳
- キャスティング - 名須川伸吾
- 助監督 - 中西健二
- 製作担当 - 黛威久
- 三味線指導・演奏 - 本條秀太郎・本條秀五郎
- 落語指導・出囃子 - 桂吉朝・桂吉弥
- 踊り指導・振付 - 猿若清三郎
- 題字 - 緒形拳
受賞
[編集]関連用語
[編集]- 寝ずの番
- 通夜(地方によってはその前日から)の際に、故人を寂しがらせないために傍で一晩中起きていること。往々にして宴会がセットになっており、故人の思い出などを語りつつ飲み明かす。故人の傍らで宴会を行う場合と、宴席は別室に設け、故人の傍らには数人の不寝番をおく場合とがある。斎場で通夜を行う場合は、寝ずの番は行われない。
脚注
[編集]- ^ 本作品については、笑福亭松枝の『当世落語家事情』(弘文出版)を元にしているという指摘も一部である。しかし『寝ずの番』の刊行は1996年4月(講談社単行本の初出一覧より、以下同じ)、『寝ずの番II』は1997年1月、『寝ずの番III』(「春夏秋冬」改題)は1997年12月であるのに対し、『当世落語家事情』の刊行は1997年2月である。そのため、少なくとも『寝ずの番』『寝ずの番II』について中島が『当世落語家事情』を参考にしたとは考えにくい。さらに、講談社文庫版の解説で桂吉朝は「追伸、この本に収められている『寝ずの番I、II、III』。もちろん筆記したのはらもさんだが、あの中のエピソードをしゃべったのは我々だ。つまり我々が提供したネタを彼がそのまま本にしただけだ」と明記している。
- ^ 「2006年 日本映画・外国映画 業界総決算 経営/製作/配給/興行のすべて」『キネマ旬報』2007年(平成19年)2月下旬号、キネマ旬報社、2007年、184頁。