小林祥一
表示
小林 祥一(こばやし しょういち、1950年 - )は、日本の地球科学者。岡山理科大学名誉教授。工学博士(東京大学)。専門は鉱物学。
各地のロジン岩の研究過程で、岡山県大佐山からヒスイ輝石岩とともにストロナルス石を発見・記載した[1][2]。これは、ヒスイ輝石岩からストロンチウムを含む鉱物の初めての発見となった。その後、新潟県糸魚川・青海地方、鳥取県若桜、ミャンマーなどのヒスイ輝石岩からもストロンチウム鉱物が次々と記載され、ストロンチウム鉱物がヒスイ輝石岩生成の手がかりの一つとして注目されるようになった。
また、武田石[3][4]、パラシベリア石[5][6]、沼野石[7][8]、大阪石、島崎石[9][10][11]といった新鉱物の発見にも貢献している。
1998年、それまでの記載鉱物学的な研究業績に対して、日本鉱物学会から櫻井賞奨励賞(第1号)を受賞した[12]。
脚注
[編集]- ^ Shoichi, KOBAYASHI; Hiroshi, MIYAKE; Tetsuya, SHOJI (April 1987). “A Jadeite Rock from Oosa-cho, Okayama Prefecture, Southwestern Japan” (英語). Mineralogical Journal 13: 314-327. doi:10.2465/minerj.13.314 2017年3月6日閲覧。.
- ^ 宮島, 宏「翡翠の中から発見された新鉱物・糸魚川石」『岩石鉱物科学』第36巻第6号、2007年、184-186頁、doi:10.2465/gkk.36.184、2021年11月22日閲覧。
- ^ I. Kusachi, C. Henmi and S. Kobayashi (September 1995). “Takedaite, a new mineral from Fuka, Okayama Prefecture, Japan” (英語). Mineralogical Magazine 59 (396): 549-552. doi:10.1180/minmag.1995.059.396.15 2021年11月22日閲覧。.
- ^ “武田石”. 田邊鉱物化石コレクション. 2021年11月22日閲覧。
- ^ I. Kusachi, Y. Takechi, C. Henmi and S. Kobayashi (August 1998). “Parasibirskite, a new mineral from Fuka, Okayama Prefecture, Japan” (英語). Mineralogical Magazine 62 (4): 521-525. doi:10.1180/002646198547891 2021年11月22日閲覧。.
- ^ “パラシベリア石”. 田邊鉱物化石コレクション. 2021年11月22日閲覧。
- ^ 大西, 政之「岡山県布賀鉱山から発見された新鉱物・沼野石」『岩石鉱物科学』第38巻第1号、25-27頁、doi:10.2465/gkk.38.25、2021年11月22日閲覧。
- ^ “沼野石”. 田邊鉱物化石コレクション. 2021年11月22日閲覧。
- ^ I. Kusachi; S. Kobayashi; Y. Takechi; Y. Nakamuta; T. Nagase; K. Yokoyama; K. Momma; R. Miyawaki; M. Shigeoka; S. Matsubara (2013). “Shimazakiite-4M and shimazakiite-4O, Ca2B2O5, two polytypes of a new mineral from Fuka, Okayama Prefecture, Japan” (英語). Mineralogical Magazine 77 (1): 93-105. doi:10.1180/minmag.2013.077.1.09 2021年11月22日閲覧。.
- ^ “Research Group of Mineralogy and Crystalography”. 東北大学理学部地球惑星物質科学科. 東北大学. 2021年11月22日閲覧。
- ^ 草地功、小林祥一、武智泰史、中牟田義博、長瀬敏郎、横山一己、宮脇律郎、重岡昌子 ほか「岡山県高梁市布賀鉱山産の新種、島崎石(shimazakiite), Ca2B2-xO5-3x(OH)3x (x = 0 - 0.06)」『日本鉱物科学会年会講演要旨集』、日本地質学会第118年学術大会・日本鉱物科学会2011年年会合同学術大会、2011年、doi:10.14824/jakoka.2011.0.142.0、2022年5月15日閲覧。
- ^ “学会賞の歴史”. 日本鉱物科学会 (1998年). 2021年11月22日閲覧。