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小野寺玲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
小野寺 玲
Rei Onodera
基本情報
愛称 オノデライダー
自転車界のマーベリック
生年月日 (1995-09-03) 1995年9月3日(29歳)
国籍 日本の旗 日本
出身地 栃木県鹿沼市
身長 175cm
体重 67kg
選手情報
所属 ヴィクトワール広島
分野 ロードレース
特徴 スプリンター
アマチュア経歴
2013 ブラウブリッツェン
プロ経歴
2014-2015 那須ブラーゼン
2016-2023 宇都宮ブリッツェン
2024- ヴィクトワール広島
最終更新日
2024年4月11日

小野寺 玲(おのでら れい、1995年9月3日 - )は、神奈川県横浜市生まれで栃木県鹿沼市出身[1]自転車プロロードレース選手である。雑誌のインタビューでは、映画『トップガン』や戦闘機、カヌレが好きと語った[2]

人物概要

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横浜の交通の便がいい場所で生まれ育ったため、自転車は習い事や友達の家へ行く時の移動手段程度で、小学生の頃は、自転車で走ることよりも技を好み、広い場所での両手離しから始まり、後輪をロックさせてドリフトの真似、ウイリージャックナイフなども楽しんだ。当時は肥満体型で、水泳のオリンピアンも一度は夢見たが、結果も出せずに挫折。その直後に栃木へ転居した。

栃木に来ると交通環境が一変した。家から最寄り駅まで徒歩30分、電車やバスの本数も少ない。そんな環境なので、自転車にもよく乗るようになった。転校先の小学校の友達とは、放課後は決まって自転車で集合し、公園で鬼ごっこなどをして、横浜にいた頃よりも外で遊ぶ機会が増えていた。

中学校では友達に誘われてソフトテニス部に入部し、それなりに部活動をしたが、大会は1回戦敗退という結果に。この頃に同じ部に所属し、同じく楽しさを見出せずにいた人と出会う。バイクや車好きという共通点からすぐに親しくなり、部活中も学校でも一緒にいる時間は多く、放課後は二人でマウンテンバイクで、将来バイクに乗るための練習だと言って日が暮れるまで駆けずり回っていた。

中学2年生の時、宇都宮で開催のジャパンカップを初めて観に行った。翌年、中古のロードバイクを購入し、中学3年生からホビーレースに出るようになった。レースを走っていくうちに、これが自分が夢中になれるスポーツだと思うようになった。高校進学の際に「自転車選手になる」と夢を決め、自転車競技部のある作新学院高等学校へと進学する。一緒に自転車で駆け回った友人とは高校は別々になった。

那須ブラーゼン時代は合宿所生活[3]、宇都宮ブリッツェン所属になって2018年7月までは実家暮らしをしていた[4]。中学生の弟に実家の個室を明け渡すために、2018年8月より一時期宇都宮市内で一人暮らしをした[5]

2020年6月25日、鹿沼市より「かぬまふるさと大使」の委嘱を受けた[6]

広島へ移籍

衰えてレースで勝てなくなるよりは、最高潮の時に現役を引退しようと、特にプロ10年目である2023年シーズン中に引退も真剣に考えていたが、ヴィクトワール広島中山卓士監督より熱烈な勧誘を受け、それだけ期待されているのでは、やめてしまうのはもったいないと広島移籍を決断した[7]。「今までは引っ張られる側だったが、ヴィクトワール広島の選手みんなを引っ張っていく覚悟を持っていけたらなと思う」[8]。2月のレース結果で獲得ポイントにより赤いリーダージャージを着用しての3月の地元栃木でのレース出場であったが、23日の真岡芳賀ロードレースは8位でゴールし獲得ポイントで敗れジャージ維持できずに終わった[9]

オノデライダーポーズ

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2016年シーズンから、表彰台に立った時に奇抜なポーズをするようになった。これは、レースを終えて23歳未満のポイントリーダーに贈られる「ピュアホワイトジャージ」を守れたこともあって気持ちよくなってやりはじめたが、予想以上の反響で、次のポーズを期待するようなコメントも寄せられたので、最後までやり続けなければと思った[10]

アジア選手権U23 TT優勝記念として、ブリッツェンオフィシャルグッズでポーズをデザインしたTシャツが発売された[11]。2017年シーズン以降では、ゴールスプリントを制し優勝した直後もポーズをとるようになり、ゴールスプリント時のオノデライダーポーズをイメージした優勝記念Tシャツが期間限定販売された。

中学生の時に実家で遊んでいてポーズをとったのを友達が「オノデライダー」と言ったのが由来。

来歴

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2013年

  • トラックレースメインの作新学院高等学校自転車競技部を自主退部、その後個人で実業団に登録[12]
  • 夏に臨時トライアウトを経て、ブラウ・ブリッツェンに所属。
  • 8月 みやだクリテリウム Yクラス 2位[10]

2014年

2016年

  • 宇都宮ブリッツェンに移籍[4]
  • 6月12日 JPT第7戦 JBCF奈良クリテリウム 優勝[13][10]
  • 6月24日 第20回全日本選手権個人タイム・トライアルU23 3位[14][10]
  • 6月25日 第20回全日本選手権個人ロード・レース大会U23 5位[15]
  • 8月20日~28日 ツール・ド・ラヴニール 日本代表 総合80位[16][10]
  • 10月22日 ジャパンカップ・クリテリウム 6位[10]
  • JPT年間個人総合15位、JPTアンダー23個人総合1位[10]

2017年

  • 2月27日 アジア選手権ロードレース U23個人タイムトライアル 優勝[10]
  • 6月10日 JPT第5戦 JBCF那須塩原クリテリウム 3位[17][4]
  • 6月11日 JPT第6戦 JBCF那須ロードレース 3位[17][4]
  • 6月23日 第21回全日本自転車選手権個人タイム・トライアル・ロード・レース大会 - 男子エリート 3位[17][4]
  • 7月23日 JPT第11戦 第9回JBCFみやだクリテリウム 2位[4]
  • 7月29日 JPT第12戦 第1回JBCF 大田原クリテリウム 優勝[18][4]
  • 8月1日から9月25日まで海外遠征しツール・ド・ラヴニールなどに出場[4]
  • 8月21日 ツール・ド・ラヴニール 第4ステージにて転倒して頭を強打し、痛みが続くのでリタイア。大会救急隊と協議しチームの車でゴール地点まで移動してから病院に搬送されたが、CTの結果異常なしとのことで入院はせずチームの宿泊先へ移動した[19]
  • 9月3日~6日 ブエルタ・ア・カンタブリア 総合54位[20]
  • 9月8日~11日 ヴォルタ・シクリスタ・バレンシア 総合48位[21]
  • 9月18日 2017年世界選手権U23個人タイムトライアル 43位[22]
  • 10月14日 JPT第20戦 おおいたいこいの道クリテリウム 優勝[23]
  • 10月21日 ジャパンカップ・クリテリウム出場 終盤の落車に巻き込まれリタイア[24]
  • 10月22日 ジャパンカップサイクルロードレース アシストに徹し途中リタイア[25]

2018年

  • 1月10日 日本ナショナルチームの2018ロードSHARJAH TOUR(UAE)派遣選手団に選手として選出された[26]
  • 2月8日 アジア選手権ロードレース 男子エリートチームタイムトライアル 日本代表チーム 優勝[27]
  • 4月2日 前年のアジア選手権U23個人タイムトライアル優勝を賞し宇都宮市長特別賞を受賞[28]
  • 5月12日 JPT第7戦 第5回JBCF宇都宮クリテリウム 優勝[29]
  • 7月21日 JPT第14戦 第2回JBCF大田原クリテリウム 優勝(大会2連覇)[30]

2019年

  • 5月12日 第6回 JBCF 宇都宮クリテリウム 優勝(大会2連覇)[31]

2020年

  • 8月8日 第7回 JBCF 宇都宮クリテリウム 優勝(大会3連覇)[32]

2021年

  • JCL 年間スプリント賞

2022年

  • JCL 年間個人総合優勝[33]

2023年

  • 10月8日 今シーズンをもって2016年シーズンから8シーズン所属した宇都宮ブリッツェンからの退団を公表[33]
  • 10月12日 新型コロナウィルス感染が判明し、13日と14日開催のジャパンカップサイクルロードレースは欠場[34]

2024年

  • ヴィクトワール広島に移籍。
  • 2月24日 第2回JBCF 鹿屋・肝付ロードレース 2位[35]
  • 2月25日 第2回JBCF 志布志クリテリウム 5位[36] 獲得ポイント数でリーダージャージ獲得
  • 3月23日 2024真岡芳賀ロードレース 8位[37] 獲得ポイント数でリーダージャージを失う
  • 3月24日 2024宇都宮清原クリテリウム 7位[38]

メディア出演

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  • とちぎテレビ『Ride ON!』隔週月曜日19:00 - 19:30、廣瀬佳正の後任として2019年4月よりレギュラー出演
  • コミュニティFMミヤラジ『ミヤラジレジェンド』 毎月第三水曜日19:00 - 19:55 ブリッツェンのコーナーで2019年2月より2023年12月までホスト役で出演

出典

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脚注

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  1. ^ 出典によって、神奈川県出身と栃木県出身がある。横浜生まれで小学校時代に栃木へ転居した。2017年シーズからは栃木県出身とブリッツェン公式サイト等に記載があるので、神奈川生まれで栃木県出身とした。
  2. ^ タウン情報もんみや 2017年4月号
  3. ^ 酸っぱくて辛い春の味公式ブログ 2018年4月10日
  4. ^ a b c d e f g h SPRIDE Vol.15
  5. ^ 8月になりまして、一人暮らし始めました。公式ブログ 2018年8月1日
  6. ^ 宇都宮ブリッツェンの小野寺選手ふるさと大使任命!(2020.6)鹿沼市2020年6月25日
  7. ^ 「オノデライダー」が広島にやってきた!ヴィクトワール広島・小野寺玲選手 NHk広島放送局(2024年3月7日、2024年4月11日閲覧)
  8. ^ 自転車ロードレースのトップライダー・小野寺玲選手に密着 “オノデライダー” 連発で広島を日本一に RCC中国放送(2024年2月28日、2024年4月11日閲覧)
  9. ^ 赤くないやん オノデライダー戦記(2024年2月23日、2024年4月11日閲覧)
  10. ^ a b c d e f g h SPRIDE Vol.10
  11. ^ アジアのオノデライダーTシャツ 宇都宮ブリッツェン グッズショップ
  12. ^ 信号機って何色でしたっけ?公式ブログ 2016年1月6日
  13. ^ 第1回 JBCF 奈良クリテリウム全日本実業団自転車競技連盟
  14. ^ 全日本選手権 U23 ITT公式ブログ 2016年6月24日
  15. ^ 全日本選手権 U23 RR公式ブログ 2016年6月25日
  16. ^ TOUR DE L'AVENIR ETAPE 8公式ブログ 2016年8月26日
  17. ^ a b c Live Report宇都宮ブリッツェン
  18. ^ JPT第12戦 JBCF 大田原クリテリウム宇都宮ブリッツェン Liveブログ 2017年7月29日
  19. ^ 元気にしています公式ブログ 2017年8月24日
  20. ^ VUELTA A CANTABRIA 3rd STAGE REPORT日本自転車競技連盟 2017年9月6日
  21. ^ VUELTA A VALENCIA レポート<第4ステージ>日本自転車競技連盟 2017年9月12日
  22. ^ 2017年世界選手権レポート<U23 TT>日本自転車競技連盟 2017年9月19日
  23. ^ Live!!! JPT第20戦 JBCF おおいたクリテ宇都宮ブリッツェンLiveブログ 2017年10月14日
  24. ^ RESULTS 2017 JAPAN CUP CRITERIUMジャパンカップ公式サイト 2017年10月21日
  25. ^ Live!!! ジャパンカップ ロードレース宇都宮ブリッツェンLiveブログ 2017年10月22日
  26. ^ 小野寺玲選手が日本ナショナルチーム派遣選手団メンバーに選出宇都宮ブリッツェン 2018年1月10日
  27. ^ アジア選手権ロード チームタイムトライアル<速報>日本自転車競技連盟 2018年2月8日
  28. ^ 平成29年度宇都宮市表彰式を行いました宇都宮市 2018年6月4日
  29. ^ 第5回 JBCF 宇都宮クリテリウム全日本実業団自転車競技連盟 2018年5月12日
  30. ^ 第2回 JBCF 大⽥原クリテリウム全日本実業団自転車競技連盟 2018年7月21日
  31. ^ 第6回 JBCF 宇都宮クリテリウム リザルト全日本実業団自転車競技連盟 2019年5月12日
  32. ^ 第7回 JBCF 宇都宮クリテリウムリザルト全日本実業団自転車競技連盟 2020年8月8日
  33. ^ a b 宇都宮ブリッツェン エース小野寺ら5選手、今季限りで退団 4選手は移籍へ 下野新聞SONN 2023年10月8日(下野新聞2023年10月10日付10面)
  34. ^ 下野新聞2023年10月14日付10面
  35. ^ 鹿屋・肝付ロードレース リザルト JBCF(2024年2月24日、2024年4月11日閲覧)
  36. ^ 志布志クリテリウム リザルト JBCF(2024年2月25日、2024年4月11日閲覧)
  37. ^ 真岡芳賀ロードレース リザルト JBCF(2024年3月23日、2024年4月11日閲覧
  38. ^ 宇都宮清原クリテリウムリザルト JBCF(2024年3月24日、2024年4月11日閲覧)

外部リンク

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