尾張部克志
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尾張部 克志(おわりべ かつし) | |
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生誕 | 日本 |
居住 | 日本 |
国籍 | 日本 |
研究分野 | 細胞生物学 |
研究機関 | 名古屋大学 |
出身校 | 新潟大学 、名古屋大学大学院 |
博士課程 指導教員 | 秦野節司 |
主な業績 | ヘミデスモソームの細胞接着分子 |
主な受賞歴 | 日本生化学会のJB論文賞 |
プロジェクト:人物伝 |
尾張部 克志(おわりべ かつし)は、細胞生物学者。細胞接着における基底膜の機能やヘミデスモソームの分子構築の研究で著名。1993年、日本生化学会のJB論文賞を受賞[1]。名古屋大学名誉教授。理学博士。秦野節司の直弟子。
研究
[編集]動物の組織構築には、細胞の極性が必要で、細胞間および細胞・基質間の細胞接着装置にその仕組みがある。尾張部は、ヘミデスモソームの細胞接着に関与する細胞接着分子を生化学・細胞生物学・免疫学的に研究した。
1991年、ウシの角膜上皮細胞からヘミデスモソームの単離に成功し、天疱瘡抗原(pemphigoid antigen)、新しいタンパク質・HD1(hemidesmosome 1)を発見した[2][3]。
その後、ヘミデスモソームの接着タンパク質を次々と解明し、細胞接着の仕組みを解明すると同時に、天疱瘡の診断と治療の基礎研究に大きく貢献した。
略歴
[編集]- 1970年:新潟大学 理学部 生物学 卒業
- 1975年:名古屋大学大学院理学研究科博士課程満了(指導教授:秦野節司)
- 1975年 - 1976年:日本学術振興会奨励研究員
- 1976年 - 1993年:名古屋大学・助手(理学部)
- 1986年 - 1988年:ドイツ癌研究センター(en:German Cancer Research Center)・客員研究員、ウェルナー・フランケ(en:Werner Franke)研究室
- 1993年: JB論文賞(日本生化学会)受賞
- 1993年 - 2000年:名古屋大学・助教授(情報文化学部)
- 2000年 - 2012年:名古屋大学・教授(大学院理学研究科 生命理学専攻)
- 2012年 :名古屋大学定年退官、名古屋大学名誉教授
脚注
[編集]- ^ “OWARIBE Katsushi - Researcher - researchmap”. 2016年5月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年5月30日閲覧。
- ^ Owaribe K, Nishizawa Y, Franke WW. (Feb 1991). “Isolation and characterization of hemidesmosomes from bovine corneal epithelial cells”. Exp Cell Res. 192: 622-630. PMID 1988297.
- ^ Hieda Y, Nishizawa Y, Uematsu J, Owaribe K. (Mar 1992). “Identification of a new hemidesmosomal protein, HD1: a major, high molecular mass component of isolated hemidesmosomes”. J Cell Biol. 116 (6): 1497-1506. PMID 1541639.
外部リンク
[編集]- “OWARIBE Katsushi - Researcher - researchmap”. 2016年5月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年5月30日閲覧。
- “名大トピックス 18頁目、尾張部 克志「程よいいい加減さ」” (2012年3月). 2016年5月30日閲覧。
- 出版論文リスト:“Owaribe K - PubMed - NCBI”. 2016年5月31日閲覧。(英語)