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山形鉄道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
山形鉄道株式会社
YAMAGATA RAILWAY Co.,Ltd.
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
993-0084
山形県長井市栄町1番10号
北緯38度6分24.29秒 東経140度2分1.7秒 / 北緯38.1067472度 東経140.033806度 / 38.1067472; 140.033806座標: 北緯38度6分24.29秒 東経140度2分1.7秒 / 北緯38.1067472度 東経140.033806度 / 38.1067472; 140.033806
設立 1988年4月20日
業種 陸運業
法人番号 5390001011201 ウィキデータを編集
事業内容 鉄道事業
代表者 代表取締役社長 中井 晃[1]
資本金 4億7845万円
(2019年3月31日現在)[1]
発行済株式総数 9,569株
売上高 1億7346万2000円
(2018年3月期[2]
営業利益 △1億968万円
(2018年3月期[2]
純利益 △476万1000円
(2018年3月期[2]
純資産 1億3140万5000円
(2018年3月31日現在[2]
総資産 1億8920万1000円
(2018年3月31日現在[2]
従業員数 18人(2018年7月1日現在)[3]
決算期 3月31日
主要株主 山形県 31.35%
長井市 12.56%
南陽市 7.52%
白鷹町 7.21%
ケミコン山形 2.11%
川西町 2.09%
ウンノハウス 2.09%
協同薬品工業 2.09%
山形中央信用組合 2.09%
(2019年3月31日現在[4]
外部リンク https://www.flower-liner.jp/
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山形鉄道株式会社(やまがたてつどう)は、山形県南部(置賜地方)で鉄道路線フラワー長井線」を経営している[5]第三セクター鉄道会社日本国有鉄道(国鉄)改革に伴い特定地方交通線に選定された長井線の経営を引き受けて存続させるため[6]、山形県や沿線地方自治体等が出資して設立された。本社は山形県長井市に所在する。

歴史

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路線

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車両

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YR-880 「スウィングガールズ」塗装

2016年(平成28年)3月31日現在、1形式6両の気動車と、保線モーターカー1両、計7両が在籍する[13]

建築物

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長井市は、最上川舟運港町であり、日本海から米沢に至る商業集散地として栄えた街である。工業も盛んであり、そのため長井市内には、数々の江戸明治大正昭和前期の近代建築物や遺物が多く残っている。フラワー長井線の長井駅駅舎も、昭和30年代に2代目に改築された旧国鉄長井駅舎であり、すぐそばには旧鉄道官舎も原型を残しながら現存している。また、終点の荒砥駅手前にかかる最上川鉄橋は、日本で最古の長大鉄橋である。この橋は元々、1887年イギリスのメーカーによって製造され、東海道線木曽川橋梁として使用されたものを移築したものである(揖斐川橋梁説もあるが、揖斐川橋梁は揖斐川橋として現存)。同じトラス橋が使用された左沢線最上川橋りょうと共に、平成20年度選奨土木遺産に認定された。 また、2015年8月4日、開業当時からの駅舎が残る西大塚駅羽前成田駅の駅本屋等が登録有形文化財に登録された[6]

上下分離方式の導入・初の黒字転換

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運行しているフラワー長井線の乗客減により、山形県や沿線市町(長井市・南陽市白鷹町川西町)は年度ごとに計6000万円を補助して赤字を穴埋めするも、2016年度の業績予測では当期損益が1億円の赤字が見込まれた。そこで2017年10月4日に地域公共交通活性化再生法に基づく鉄道事業再構築実施計画を提出した。計画の期間は2016年12月下旬から2021年3月末までとし、計画には沿線2市2町が山形鉄道から鉄道用地を無償で取得して、山形鉄道に無償で提供することや、地域資源の活用ツアーや新グッズ開発が盛り込まれている。同年11月に国(国土交通省)から再構築実施計画が認定され、5年計画で経営再建することとなった。同年12月下旬には計画に基づき鉄道事業運営と施設・用地保有を切り離す「上下分離方式」を導入し、長井市をはじめとした沿線2市2町が施設整備費の1億1700万円を負担した。これにより、2017年3月28日の取締役会で2016年度決算が約1500万円の黒字に転換する見通しと報告された。黒字決算は20年ぶりである。事業者は計画中の5年間で前述のツアーやグッズの企画と鉄道施設維持・修繕経費として計8400万円を拠出して計6億円の予算で老朽設備の更新・修繕を実施する予定。最終的には2020年度までに680万円の純利益計上、輸送人員は2020年度に51万9600人(2015年度は59万7000人)を見込み、計画未実施に比べ1万7400人の増客を目標としている[11][12]

飲食店などが購入して配る企業連携型片道乗車券の導入[19]など、利用促進の経済努力も行っている。

その他

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  • 2004年に公開された映画『スウィングガールズ』のロケが、山形鉄道の沿線で行われ、列車内などが重要な舞台として登場したことから、一時期観光客が多く訪れた。また、この映画の公開を記念して、特別塗装の「スウィングガールズ」号が運行された。
  • フラワー長井線イメージソングに影法師の『走れ!フラワー長井線』、山形鉄道応援ソングにStratosphere-ストラトスフィア-の『Flower』がタイアップになっている。
  • 赤湯 - 荒砥間で貸切列車、イベント列車を運行している。単独の臨時列車としての運行が基本だが、通常の定期列車に増結して運行することもある。

脚注

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  1. ^ a b 第31期決算公告、2019年(令和元年)7月17日付『官報』(号外第68号)105頁。
  2. ^ a b c d e 鉄道統計年報平成29年度版 - 国土交通省
  3. ^ 公社等見直し計画 - 山形県
  4. ^ 令和元年度鉄道要覧
  5. ^ 国土交通省鉄道局監修『鉄道要覧』平成28年度版、電気車研究会・鉄道図書刊行会、p.75
  6. ^ a b 長井線の歴史 山形鉄道(2020年2月18日閲覧)
  7. ^ 紀伊國屋書店. “「私、フラワー長井線「公募社長」野村浩志と申します - 山形鉄道」2009.10”. 2023年2月18日閲覧。
  8. ^ フラワー長井線「公募社長」 野村 浩志 氏”. 山形コミュニティ新聞ONLINE. 山形コミュニティ新聞社 (2010年2月12日). 2023年2月19日閲覧。
  9. ^ “<山形鉄道>野村社長退任へ 健康面に不安”. 河北新報 ONLINE NEWS (河北新報社). (2015年6月18日). オリジナルの2015年6月30日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150630004006/http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201506/20150618_52006.html 2023年2月19日閲覧。 
  10. ^ 山形鉄道フラワー長井線の鉄道事業再構築実施計画の認定について』(プレスリリース)国土交通省、2016年11月11日https://www.mlit.go.jp/report/press/tetsudo05_hh_000075.html2017年4月1日閲覧 
  11. ^ a b c “<フラワー長井線>鉄道と用地保有分離を認定”. 河北新報ONLINE NEWS (河北新報社). (2016年11月15日). オリジナルの2016年11月15日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20161115135851/http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201611/20161115_53006.html 2017年3月30日閲覧。 
  12. ^ a b c “<山形鉄道>20年ぶり黒字 上下分離式が奏功”. 河北新報ONLINE NEWS (河北新報社). (2017年3月29日). オリジナルの2017年3月29日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20170329000254/http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201703/20170329_52002.html 2017年3月30日閲覧。 
  13. ^ 『鉄道車両年鑑2016年版』p228
  14. ^ 『鉄道車両年鑑1989年版』p232
  15. ^ 『鉄道車両年鑑1991年版』p241
  16. ^ 『鉄道車両年鑑2003年版』p216
  17. ^ 『鉄道車両年鑑2016年版』p218
  18. ^ 『鉄道ピクトリアル』通巻891号p78
  19. ^ 山形鉄道が「企業連携型片道乗車券」日本経済新聞』ニュースサイト(2019年7月24日)2020年2月16日閲覧

参考文献

[編集]
  • 鉄道ピクトリアル』通巻512号「新車年鑑1989年版」(1989年5月・電気車研究会
    • 「竣工月日表」 pp. 232-242
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻550号「新車年鑑1991年版」(1991年10月・電気車研究会)
    • 「1990年度車両動向」 pp. 241-252
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻753号「鉄道車両年鑑2003年版」(2003年10月・電気車研究会)
    • 「車両データ 2002年度民鉄車両」 pp. 216-227
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻891号「【特集】ディーゼル機関車」(2014年7月・電気車研究会
    • 服部 朗宏「私鉄のディーゼル機関車 ここ10年の動き」 pp. 73-88
  • 『鉄道ピクトリアル』通巻923号「鉄道車両年鑑2016年版」(2016年10月・電気車研究会)
    • 「車両データ 2015年度民鉄車両」 pp. 215-227
    • 「在籍車両形式別両数表」 pp. 228-237

外部リンク

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