山本良一
山本 良一(やまもと りょういち、1946年8月30日[1] - )は、日本の工学者(環境材料科学・環境経営学)。学位は工学博士[2]。専門は材料科学、持続可能製品開発論、エコデザイン学。文部科学省科学官、東京大学生産技術研究所名誉教授、東京都市大学特任教授、東京都公立大学法人理事長。
来歴
[編集]1946年(昭和21年)に茨城県水戸市に生まれた[2]。東京大学工学部冶金学科にて工学を学ぶ。その後、東京大学大学院に進み、1974年同大学工学系研究科にて博士課程を修了した[2][3]。
大学院修了後は学究活動に従事し、1988年から東京大学先端科学技術センター教授[2]。1992年に東京大学生産技術研究所教授に転じた[2]。2001年、東京大学国際・産学共同研究センターのセンター長に就任[3]。2010年東京大学を停年退職、2011年から東京都市大学環境情報学部特任教授[2]。
学外では、エコマテリアル・フォーラム名誉会長、環境経営学会会長、環境プランニング学会会長、日本LCA学会会長、LCA日本フォーラム会長、環境効率フォーラム会長、国際グリーン購入ネットワーク会長、エコプロダクツ展示会実行委員長、北京大学、清華大学など中国の31の客員教授を歴任している[2]。
研究
[編集]人工超格子、計算材料学、エコマテリアルなど、材料工学と環境学についての研究が多い。
企業経営において環境への配慮は不可避であると主張している。「環境経営」の概念を積極的に推奨しており、「本業すべてが環境に配慮されたものになっていなければならない」[4]と主張している。「90年代は環境経営が急速に日本社会で普及して、ある一定の効果があがった」[4]と指摘したうえで「今世紀は『相対的な環境経営』から『絶対的環境経営』に変わった」[4]と主張している。
「チーム・マイナス6%」プロジェクトに対しては、「21世紀はもう、『絶対的環境経営』。つまり、『チーム・マイナス80%』。これをやらないといけません」[4]と発言している。クールビズや福田ビジョンに対しては「福田ビジョンで唱えられた『低炭素革命』は、明治維新に例えるとわかりやすい。3年前の小池百合子さん(元環境相)によるクールビズは断髪令や廃刀令だった」[5]と発言している。
また、エコプロダクツやグリーン購入などを通じて、環境問題に対し財貨や役務の生産面と調達面の双方からアプローチしている。
略歴
[編集]- 1969年 - 東京大学工学部冶金学科卒業[2][3]
- 1974年 - 東京大学大学院工学研究科博士課程修了[2]、マックス・プランク金属研究所客員研究員[2]
- 1981年 - 東京大学工学部金属材料学科助教授
- 1988年 - 東京大学先端科学技術センター教授
- 1992年 - 東京大学生産技術研究所教授
- 2003年 - 環境省中央環境審議会会長代理[6]
- 2010年 - 東京大学を定年退職[2]
- 2011年 - 東京都市大学環境情報学部教授[2]
- 2021年 -東京都公立大学法人理事長[7]
著作
[編集]ウェブサイト
[編集]脚注
[編集]- ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.437
- ^ a b c d e f g h i j k l “山本良一|プロフィール”. アカデミーヒルズ. 森ビル. 2023年5月13日閲覧。
- ^ a b c “エコビジネスで遅れる日本(山本良一 氏 / 東京大学 生産技術研究所 教授)”. Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」. 科学技術振興機構. 2023年5月13日閲覧。
- ^ a b c d 『「チーム・マイナス80%」へ、魅力ある環境イノベーションを――山本良一・東大教授 | NIKKEI NET 日経Ecolomy:特集 - エコプロダクツ』日本経済新聞社・日本経済新聞デジタルメディア。
- ^ 小森敦司「目指せ『80%削減内閣』」『朝日新聞』朝日新聞東京本社、2008年8月3日、5面。
- ^ 「第4回中央環境審議会総会会議録」環境省
- ^ “東京都公立大学法人理事長に山本良一理事長が就任しました!”. www.houjin-tmu.ac.jp. 東京都公立大学法人. 2023年5月13日閲覧。
関連項目
[編集]- 環境学
- 環境工学
- 環境デザイン
- クールビズ
- グリーン購入
- 環境プランニング学会
- 材料工学
- 持続可能性
- チーム・マイナス6%
- 福田ビジョン
- エコプロダクツ展
- 山本良一 エシカルは、日本の未来。 | 一般社団法人 日本環境ビジネス推進機構
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