山田詩子
山田 詩子(やまだ うたこ、1963年 - )は、日本の紅茶専門家、ティーブレンダー、絵本作家、イラストレーター。紅茶ブランドカレルチャペック紅茶店オーナー。
日本紅茶協会理事。
来歴
[編集]愛知県名古屋市生まれ。立命館大学産業社会学部卒業後、1987年東京都国分寺市に紅茶専門店「カレルチャペック紅茶店」をオープン。その後1992年に東京都吉祥寺に移転、2002年にはスウィーツと紅茶を扱うカフェ「カレルチャペックスウィーツ」を東京・吉祥寺に開店[1]。2015年8月30日に吉祥寺に新店舗をオープン。
紅茶専門家、ティーブレンダーとして紅茶セミナーを不定期で開催。
イラストレーター、絵本作家、海外作品の翻訳家としても活躍している他、自社製品のデザインも自ら手掛けている。
中学生の時、NHK名古屋放送局制作のテレビドラマ『中学生日記』に出演。本人が主役となった放送回もあった。
人物
[編集]紅茶専門家として
[編集]1987年に創業したカレルチャペック紅茶店では、「どこよりも卓越した品質」にこだわりを持ち、鮮度とおいしさに妥協しない商品作りを貫く。 それを実現すべく、スリランカの短いフレバリーシーズンの茶園に直接出向き、優れたファクトリーマネージャーの立会いの下、自分で必ずテイスティングし、製茶の仕上がりのオーダーなど細かく調整しながら選定。 1日10杯以上の紅茶を飲む無類の紅茶好きであり、「健康にいいのは、鮮度と品質が優れた紅茶のみ」という確信を強く持ち、茶葉に勢いがあり、仕上がりが優れているもののみを買い付けている。
創業以来、オリジナルのフレーバリングセンスは、飲むアロマとして、高い評価を得ている。 紅茶やお菓子の著作が多数あり、紅茶業界のトレンド牽引役のひとり。
クリエイターとして
[編集]幼少より、多数の絵本、児童文学に囲まれて育つ。現在洋書絵本中心に蔵書数は約3000冊。
カレルチャペック紅茶店創業のち15年間は、紅茶業に専念していたが、編集者の強い勧めと、2児を出産したことが契機となり、2002年『ぶたのチェリーのおはなし』(偕成社)で絵本作家としてデビュー。 以降、創作絵本を多数出版。台湾・アメリカ・フランス・韓国でも翻訳出版されている。
絵本の登場人物が、必ず何か食べていたり、お茶をしているのが特徴のひとつ。
イラストレーションの仕事としては、ユニクロのUT、集英社ナツイチ、ロイヤルホストのキッズメニューなど企業とのコラボレーションも多い。
主な著作
[編集]- 『おいしい紅茶のある暮らし』(著・絵、KADOKAWAメディアファクトリー) 1998
- 『紅茶の時間〈1〉おいしい紅茶のある暮らし』(著・絵、KADOKAWAメディアファクトリー) 1998
- 『紅茶の時間〈2〉さわやかなティータイム』(著・絵、KADOKAWAメディアファクトリー) 1998
- 『紅茶の時間〈3〉たのしいミルクティーの本』(著・絵、KADOKAWAメディアファクトリー) 1998
- 『紅茶好きのメニューブック』(著・絵、文化出版局) 1999
- 『なんでも屋はじめます』(正道かほる、絵、フレーベル館) 2001
- 『紅茶のおはなし』1 - 3(著・絵、フェリシモ) 2001
- 『たのしいティータイムブック』(小黒きみえ共著、絵、主婦と生活社) 2001
- 『うっほほーいの話』(田中てるみ原作、挿絵、アリス館) 2001
- 『ぶたのチェリーのおはなし』(作・絵、偕成社) 2002
- 『紅茶のおはなしティータイムダイアリー』(著・絵、フェリシモ) 2002
- 『こうさぎピピンのたんじょうび』(作・絵、偕成社) 2003
- 『ティータイムのイギリス菓子』(著・絵、文化出版局) 2003
- 『たまちゃんとボウルさん』(作・絵、文溪堂) 2004
- 『さぁ おでかけ』(作・絵、ブロンズ新社) 2004
- 『おいしいよ』(作・絵、ブロンズ新社) 2004
- 『ママといっしょ』(作・絵、ブロンズ新社) 2004
- 『のりもの』(作・絵、ブロンズ新社) 2005
- 『ようふく』(作・絵、ブロンズ新社) 2005
- 『ともだち』(作・絵、ブロンズ新社) 2005
- 『ジョニーのクリスマス』(作・絵、教育画劇) 2005
- 『みつばちバジーちゃん』(作・絵、偕成社) 2005
- 『トルテのピンクケーキ』(作・絵、学研) 2006
- 『わたしの紅茶生活』(著・絵、大和書房) 2006
- 『しずかなしずかなみずうみ』(作・絵、大日本図書) 2007
- 『おいしいパンがたべたいな』(作・絵、学研) 2008
- 『ジョニーパーティーへいく』(作・絵、教育画劇) 2008
- 『カレルチャペック紅茶店のレシピ はじめてでもおいしい紅茶とお菓子』(著・絵、白泉社) 2009
- 『カレルチャペック紅茶店のabcティータイム 紅茶と絵本のおいしいおしゃべり』(著・絵、白泉社) 2010
- 『おさらのはらのビリーとメリー』(作・絵、学研) 2010
- 『ロビンとルパートのティータイムやさん カレルチャペックのレシピ絵本』(作・絵、白泉社) 2010
- 『きょうはすてきなドーナツようび』(竹下文子文、絵、アリス館) 2012
- 『12月のおはなし クリスマスクッキング ふしぎなクッキーガール』(梨屋アリエ文、絵、講談社) 2013
- 『紅茶の時間』(著・絵、KADOKAWAメディアファクトリー) 2015
- 『あかちゃんのうた』(熊坂明子歌、絵、成美堂出版) 2015
翻訳
[編集]- 『クマのプーさんティータイムブック』(A・A・ミルン原作、アーネスト・H・シェパード絵、BL出版) 1999
- 『ターシャ・テューダーのマザーグース』(ターシャ・テューダー、フェリシモ) 2000
- 『クマのプーさんクッキーブック』(A・A・ミルン原作、アーネスト・H・シェパード絵、BL出版) 2003
- 『クマのプーさんピクニックブック』(A・A・ミルン原作、アーネスト・H・シェパード絵、山田はるか, 江口陸子共訳、BL出版) 2004
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ スウィーツティールーム閉店のお知らせ カレルチャペック紅茶店ブログ
- ^ カレルチャペック紅茶店、カレルチャペック紅茶店のはじまり